「あ…どうも。カナリーさん、はじめまして」
異様な男、コールドハートはぎこちなく目の前の少女にお辞儀した。
「ん…おいしそうなお菓子が置いてありますね。少しいただ…いっ!?」
部屋中の視線に俯きながら男が中に入ろうとすると、まだ閉まりきっていないドアが
勢いよく開いてドア際のコールドハートを吹き飛ばした。
「ミスターナントカっ!」
入ってきたのは、金色の髪とタンクトップの少女…MCの草薙だった。
「良いとこ見つけたよ!」
「…」
「図書館よ、図書館! アンタそう言うとこ好きでしょ!」
「…キサマ、ここがLC雑談部屋だという事を知ってるか?」
こいつ、なんて女だ。
床に倒れながらコールドハートは仮面を被り直し、ゆっくりと立ち上がった。
「お前、MCがLC雑談部屋に土足で入ってくるのが『無礼』ってのはちゃんと理解し…てっ!?」
コールドハートが少女を睨みつけながら説教を始めようとすると、説教を聞いてないのか
少女は勢いよくコールドハートの腕をひっつかみ、そのままドアの外に飛び出した。
「んじゃ、こいつ持ってきますんで~っ!」
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