【ユニーク解説】
かつて樺太アイヌが奏でていた、アイヌの伝統楽器。五弦琴とも呼ばれる。
爪弾くと、とても澄んだ音が響く。
元はトゥスクル(シャーマン)が神懸りを行う為の祭具だった。
小さな船のような、細長く平べったい形の胴に五本の弦が張られ、比較的近代の様式で表面には独特の美しい文様や装飾が施されている。
各部位は人体になぞらえた名称が付けられており、心臓や魂として中に入れるガラス玉の代わりに、神の指輪を内包している。
魂の歌唄いにとって、声や楽器は唄を表現し伝える為のもの。
けれどこの楽器は、それ自体がひとつの生命、ひとつの魂を持っているように感じられる。
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