【ユニーク解説】 鎌田 吹笛からエリオ・アルファイへのプレゼント
物語は「熾天使族がいた」という幻想から始まります。
未確認種族の熾天使は現実のパラミタでも不確かです。それでも主人公の女性はその不確かな存在を心の支えに、熾天使族復活を懸け冒険と挫折を重ねます。
彼女は幾度夢を否定されても荒まずに気高く生き、そして夢の為に自己犠牲を図ります。強さも危うさも夢が根源でした。
故に冒険を見届ける私に葛藤が生じました。「彼女の夢を応援すべきか否か」と。
私はこの二択を善悪で塗り分けるつもりはありません。ですが「あなたが彼女の仲間ならどちらを選ぶか」「それを選択させた意志の強さはどこから生じたのか」を他の読者と語らいたいと思い、『他の人にも読ませたい本』にこの本を選びました。
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