なし

「けしの花は一輪も可憐、群生もまた見事なものだが」
葦原太郎左衛門は、城を取り囲む数千人のナラカ道人を見て呟きました。一目見たとき可憐な野の花を連想させた美女が、今、同じ顔同じ物腰を並べ、城を取り囲んでいます。
「美しさが石と同じになるとは」
太郎左衛門は、5000年の時を経て蘇ったナラカ道人に囲まれる窮地にありながら、このような惨事を招いた太古の支配者に怒りを感じています。

ハイナ・ウィルソン（はいな・うぃるそん）は、アメリカとのホットラインを利用して、最終兵器使用の時期を待っていました。
城の地下には大きなシェルターがあり、今、町の人々はそこに避難しています。
ハイナは知りませんでした。
シェルターの中で、自分に対する謀反が計画されていることを。
葦原藩生え抜きの武士の間で、ハイナを暗殺し最終兵器の使用を阻止しようとする動きが広がっています。
同時に、シェルター内では急速に治安が悪化しています。

目を覚ました葦原　房姫（あしはらの・ふさひめ）は、血走った目で「お筆先」を書き記します。5000年前にナラカ道人を封じた神子で、房姫と感覚の一部を共有している須世理姫は、房姫に秘術によって、自らを復活させるよう指示しました。
「この命…尽きても必ずや…」
房姫は死を覚悟しています。

その頃、死した八鬼衆はナラカ道人の胎内で復活、新たな力を得ていました。

ナラカ道人を再び封印させ、房姫を守る手段は…

　
「葦原の神子」最終回です。
ナカラ道人が復活、葦原明倫館は危機を迎えています。
城に篭城する葦原太郎左衛門はナカラ道人と戦うと共に、謀反の企てを阻止しようと懸命です。
ハイナは、最終兵器使用へと心を傾けています。
房姫は、命を掛けて、5000年前の神子と共に、ナカラ道人を封印するために戦います。

ナラカ道人は、どういう女なのか。
古代藩主の寵愛を受けた妓女という以外はわかっていません。八鬼衆は、それぞれに増殖したナラカ道人の血を色濃く受け継いだ子孫で、死してナラカ道人の胎内に戻りました。
5000年前の神子、須世理姫とナラカ道人の間には、何やら関係があるようです。
房姫を助けて、ナラカ道人を再び封印させてください。

城周辺には有事に備えた抜け道があり、前回までの場所に関わらず、どこの場所でも参加可能です。書庫の扉も開いています。

皆様のご参加をお待ちしています。

・シェルターの治安維持

・ナラカ道人と戦う。