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【●】月乞う獣、哀叫の咆哮(第3回/全3回)

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【●】月乞う獣、哀叫の咆哮(第3回/全3回)

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真実へ辿り着けるか!? 超獣、最後の決戦!
シナリオ名:【●】月乞う獣、哀叫の咆哮(第3回/全3回) / 担当マスター: 逆凪 まこと

 トゥーゲドアの町で復活した、巨大で不気味なエネルギー生命体”超獣”が、世界樹イルミンスールを目指して侵攻を開始してから、十数時間。夕日も沈み行こうとしている中、戦いは最後の局面を迎えようとしていました。

 契約者たちの尽力によって、イルミンスールの森の中に張った結界の中に、超獣を閉じ込めることに成功し、更にその呪詛は祓われ、大地へ還すための条件がほぼ揃っていました。が。

『……ありゃあ、魂を糧に、憎悪そのものを具現化した炎だな』

 恐らく、あれが超獣にかけられていた呪詛の根源だろう、と”愚者”が端末越しに呟きを漏らしました。まるで自身ごと焼き尽くそうとするかのように、手にした槍から吹き上がる黒い炎がアルケリウス・ディオンを包んでいます。
「そのままじゃ、死ぬよ?」
「今更、惜しい命でも無い」
 遠巻きにしながら、氏無大尉が指摘しましたが、アルケリウスは、どこか諦めたようにうっすらと笑います。
「お前たちの勝ちだ。何一つ取り戻せないなら……ここで全てを終わらせる」
 その声は、今までの彼に比べて、妙に静かでした。そのまま槍を構えなおすと、儀式のように大仰な振りでそれを回転させると、その切っ先を再び地面へと突き立てました。
「超獣よ。大地の孕む怒りと憎しみよ。我が憎悪に呼応し、巫女と共に嘆きに吼えよ」
 途端、ずあ、っと一層濃くなった黒い炎が超獣に飲み込まれ、大気を震わすような咆哮が響き渡りました。

「俺たちの絶望と憎悪……還せるものなら――……還してみるがいい」



「はた迷惑な話だよ、全く」
 氏無の小さな呟きを拾って、スカーレッド大尉は通信機越しに『どうするつもり?』と声をかけてきました。
「どうもこうも無いよ。正直、こっちは結界の維持で手一杯だ」
 申し訳ないけど、皆に頑張ってもらうほか無いね、とのんびりした声に反して氏無の表情は険しいままでした。了解、と返すスカーレッドも同様です。彼女らが懸念していたのは、クローディス・ルレンシア(くろーでぃす・るれんしあ)のことでした。
 超獣の呪詛を祓うために、愚者と協力して、超獣の巫女アニューリス・ルレンシアの魂とリンクしているのですが、超獣と巫女の同化が進んだことによって、荒れ狂う超獣の嘆きや憎しみの余波や、巫女の封印の一部が、クローディスに圧し掛かってきているのです。
「……とは言え、呪詛より、大分……ましだがな」
 クローディスは笑いましたが、強がりであるのは、立っているのが精一杯、というその様子でわかってしまいます。このまま巫女の同化が進んでしまうのは危険でした。
 その様子に、ディミトリアス・ディオン(でぃみとりあす・でぃおん)が、苦い顔で錫杖を握り締めました。体を借りているディバイス少年への影響を避けるため、積極的に介入することが出来ないでいるのです。トゥーゲドアの地下遺跡を動かす力を持ちながら、その殆どを自発的には行使できないもどかしさに眉を寄せる顔に、クローディスは苦笑しました。
「そんな、顔をするな……あと、少しだ」
『そうですよ。ここからが、貴方の力の使いどころなんですから』
 クローディスの声に、通信機からツライッツ・ディクスが応えます。
 呪詛の祓われた八つの祠は力を取り戻し、超獣を鎮めるための手段は集まってきているのです。 
 その力強い声に背中を押されるように、ディミトリアスは超獣を見やり、そこにいる恋人を想ってきつく掌を握りました。

「……巫女、今度こそ、俺は」




 
 一方その頃、イルミンスール魔法学校の校長室では、”真の王を名乗る者”の正体にたどり着く「何か」を手に入れるため、アーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)の記憶の中に契約者たちを送り込んだエリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)が、むう、と眉を寄せていました。
「……負荷が大きくなってきているようですぅ。封印が、何かに強く反応しているようですねぇ」
 強力な封印は、記憶へ至る道を維持し続けるエリザベートに負担を強いているようでしたが、その小さな口元は、かすかに笑みを浮かべていました。
「どうやら……辿り着いたようですねぇ」
 そう、契約者たちは、アーデルハイトの記憶の封印の最深部へ辿り着くのに成功したのです。
 しかしその扉は、茨の女王によって、堅く閉ざされていました。



 それぞれの場所で、最後の戦いの火蓋が、切って落とされようとしているのでした。



担当マスターより

▼担当マスター

逆凪 まこと

▼マスターコメント

はじめましての方ははじめまして
二度目以上の方は再びお目にかかれて光栄です、逆凪まことです
【●】月乞う獣、哀叫の獣 第三回をお送りさせていただきます
ついにここまでやってまいりました
今回も、皆さまで力をあわせて、立ち向かっていただけたらと思います

これが最終回となっておりますが、現在の状況は下記の通りとなっておりますので
今回からでも是非ご参加ください

※尚、今回のシナリオは、内容的にイルミンスールと教導団の方が受かりやすくなっていますが、どの所属の方でもご参加いただけます


■第二回までのあらすじ■

 世界樹イルミンスールを狙って、トゥーゲドアの町の封印から解かれた”超獣”が、かつてその守護者であったはずのアルケリウスと共に、イルミンスールの森に侵攻してきています。
 ”超獣”を復活させたアルケリウスは、一万年前に一族を滅ぼされた復讐のために、”真の王”を名乗る存在と共闘して、世界樹の狙っています。世界樹の力を超獣に与え、死んでしまった自分と、双子の弟ディミトリアスを復活させようと目論んでいたようです。
 しかし、そのディミトリアスは、クローディス達と共に、”真の王”によって超獣に同化させられてしまった巫女を取り戻すため、そして超獣をあるべき場所に還すために、契約者たちと共に、アルケリウスと敵対し、結界によって超獣を足止めし、その暴走の原因である呪詛を祓うことに成功しました。

 一方、”真の王”を名乗るものに関するらしい、アーデルハイトの記憶が封じられていることが判明しました。その封印を解く為に、封印を記憶ごと懐中時計へ移しましたが、アーデルハイト、エリザベートの二人はその中へは入れないため、契約者たちが封印の解除に向かい、記憶の扉の前へと辿り着きましたが、その扉は茨の女王が守っているようです。

 また、大まかな前提は下記の通りとなります。

・超獣を還す際に、同化状態が失われていなければ、巫女も共に還ってしまいます
・巫女は現在も眠りの封印を受けており、はっきりとした意識はありませんが、一族三人の中で唯一の生存者です
・巫女と超獣の同化状態が失われた場合、超獣はよるべを失うため暴走してしまいます
・超獣を操れるのは、超獣の状態に関わらず巫女のみです
・ディミトリアスたちの術式、封印具等は単純な構造のため、要素を繋げれば場所や距離は殆ど関係なく
 また、要素を反転する等、本来の目的と違う利用の仕方をすることも可能です
 (ディミトリアスは、その役職柄、遺跡を遠隔起動することも可能です)

 その他の詳細は 第一回第ニ回をご参照いただき、アクションをかける際の参考としてくださいませ
 

注意事項

今回も、【1】、【2】、【3】はその性質上完全に別行動となります
複数に股をかける行動、MC、LCが分かれるという行動は、高確率で不採用となります
場所の指定の無い場合も、判定が厳しくなる可能性がありますので、ご注意ください

★今回・前回からの参加者様の開始地点について
今回が初参加の方は、どの場所からでも開始することが出来ます
第ニ回のリアクションにて、今回も教導団より移動手段が手配されておりますので
前回の【2】アーデルハイトの記憶の中以外からは、各地点へ移動することが出来ます
ただし、アーデルハイトの記憶は一方通行状態のため、そこから抜け出して別地点へ移動することは出来ません

★超獣を鎮める”歌”について

 ” 明かりを灯せ大地が上 八つの意思 星のごとく 点と点を繋ぎて瞬く

   指し示す杖の先 水瓶の水は流れ 花は開く
   踊る刀に滑る光 跳ね踊るは魚達
   琴の響きに 揺れる稲穂 珠の回るように廻り巡る

   太陽は天よりの守りとなり 月は地の底にて君が天蓋の傍らに
   全くの闇の中に 還るを断たれた繋がり
   その眠りの終わるまで 失われしが満ちるまで
   忌むべきものの届かぬよう 星の下に君を守らん ”

 これは、灰色天蓋から始まる一連のシナリオから、様々な調査の結果集まったキィワードが繋がったものです
 今回は最終回ということで、歌を手段にされる方は、この歌詞から自由にアレンジしてみてください
 残念ながら、全て採用となるわけではありませんが、皆さまの手で超獣を”還し”ていただけたらと思います



【1】イルミンスールの森

 結界の完成により、超獣の足止めは成功し、その呪詛を祓うことも出来ました
 しかし、アルケリウスの最後の足掻きによって、その憎悪を取り込んだ超獣は、暴走状態に陥っています
 そのまま大地へ還すことも可能ではありますが、そうすると同化している巫女も共に還ってしまうことになります
 それを防ぐためには、結界の中で荒れ狂う超獣の中にいる巫女を助け出さなければなりませんが
 殆ど力を失いつつあるとはいえ、アルケリウスもただで引き下がるつもりは無いようです
 クローディスは、そんな巫女と名前の因果を利用し、愚者の協力の下、魂にリンクしている状態が続いています
 そのリンクを辿って、ディミトリアスが巫女の眠りの封印を解くことができますが、今の状況下ではリスクが高いようです
  
 (尚、氏無、スカーレッドはそれぞれ、結界の守護と前線の指揮を担当しているため、戦闘の殆どは契約者たちに任されています)


<<氏無大尉の超獣関連レポート3>>

 黒から灰色へと変じたものの、超獣の体は相変わらずゼリーのようにぶよぶよとしていますが、胴にくびれと女性の胸のような膨らみが現れ、足の辺りこそ爬虫類のようではありますが、人間の体に近くなっています
 胴体の側面からは無数の人間の手に似たものが伸びて、結界内で荒れ狂っており、それらは触れたもののエネルギーを取り込んでいます
 背中からは羽の抜け落ちた翼の骨格のようなものが伸びて地面に突き立てられ、上体を起こした超獣を支えています
 頭部は丸く、灰色に濁った目が一列に並び、そのすぐ下を、一文字に割いたような口があり、歯を剥き出しにしています
 その口からは、精神にダメージを与える、悲鳴に似た音波攻撃のようなものを放ちます
 目は見えず、熱で対象を捉えているようで、光輝属性、また氷結魔法に弱いようです
 また、契約者たちが歌うある歌に強く反応を示しているようです

 尚、問題の巫女は、超獣の中心で”珠”のようなものによって超獣と同化させられているようです
 体を蝕むようなその術は、巫女だけを無理やり引き剥がせば、肉体と魂に傷をつけてしまう可能性があります
 

【2】アーデルハイトの記憶の封印

 封印を移した懐中時計の中に入り、アーデルハイトの記憶の封印を解きに向います
 現在は茨達は女王に集束しているため、後から入った人も楽に扉まで辿り着けるでしょう
 扉に根を張ったように生い茂る茨の女王を倒せば、自動的に扉は開くようです

茨の女王
  全身が黒い茨で、巨大な女性のようなシルエットをしていますが、会話は不可能です
  胸元に刻印らしきものがあり、茨が残る限り何度でも復活します
  伸びた腕はいくつも枝分かれし、先は槍のように尖って、近付く者を攻撃します
  下半身は茨そのもので、歩くことは出来ませんが、その代わり近寄る者を拒むように、棘をむき出しにして生い茂っています


【3】八つの祠

 かつて、超獣を鎮めるために、八人の神官がそれぞれ守っていた祠です
 呪詛が祓われたことによって、中央の祭壇が正常な機能を取り戻しています
 そのため、この場所から直接超獣へ影響を与えることが出来るようになっています
  


※他NPCの詳細は、マスターページに記載しています。 

▼サンプルアクション

・【1】巫女を助け出す

・【2】封印を解きに向う

・【1】超獣を鎮める

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年08月19日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年08月20日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年08月24日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年09月11日


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