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空を渡るは目覚めし艦 ~大界征くは幻の艦(第3回/全3回)

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空を渡るは目覚めし艦 ~大界征くは幻の艦(第3回/全3回)

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シナリオガイド【イコン参加可】

ヴィモークシャ回廊内で、ヴィマーナの艦隊を阻止できるか。
シナリオ名:空を渡るは目覚めし艦 ~大界征くは幻の艦(第3回/全3回) / 担当マスター: 篠崎砂美

 
「遺跡の蓋が開く……」
 ヤクート・ヴァラヌス・ストライカーの中で、デュランドール・ロンバスが唸った。
 宇宙港の天井が二つに割れて開いていく。吹き込んでくる大気と共に、遺跡の上に長い年月と共に積もっていた土砂が、滝のようになだれ落ちてきた。
 飛び散った土砂の煙が晴れると、扉の接続面で輝く機晶飛行石の列の間から、ニルヴァーナの空がその姿を現した。差し込む光に照らされて、ヴィマーナの表面が息を吹き返したかのように虹色に輝きだす。
 やがて、遺跡の天井が巨大な壁として左右に直立した。格納庫の東の壁の中央が左右にスライドして開き、遺跡の東ブロックと繋がる。そこに、外の大地へと続くカタパルトが現れ。そのスロープの先に、宙に浮かぶ巨大なリングの姿が見える。
「ゲートです!」
 ゴアドー島にあった物と同じ形のゲートを見て、フレロビ・マイトナーが叫んだ。だが、その大きさは、直径200メートルを超え、ゴアドー島の優に4倍の大きさがある。
 遺跡の東側エリアに格納されていたゲートユニットがの最後の一つが、欠けていたリングの底部にゆっくりと合体してゲートを完成させた。回路の接続を表すかのように、リングの表面に、幾筋もの光が複雑に折れ曲がり分離合流を繰り返しながら走っていった。
 ゲートの後部が回転を始める。亜空間に穴を穿ち、ゲートの後部が別の世界へと埋没していった。
 やがて、リング内の空間がゆらめき始める。リング越しに見えていた風景が渦を巻き、混ざり、光となっていく。やがて、その光がふっと消え、闇が、その口を開いた。
「ゲートが開いた……。敵艦をゲートに入れてはいけません!」
 イコンと、敵ガードイコンが激しい戦いを繰り広げている中で、エステル・シャンフロウ(えすてる・しゃんふろう)が、動きだしたゲートを見て叫んだ。あの闇の先がどこかは分からないが、おそらくはバラミタ大陸だろう。それは、ここにある大艦隊がいきなりパラミタ大陸に現れて攻撃を始めるということを意味している。
 それこそが敵の真の目的であったのならば、それを阻止することこそが自分たちがなすべき本当のことだ。
 耳を聾するほどの高周波音が一斉に鳴り響いたかと思うと、すぐに人間の可聴域を超えて聞こえなくなった。目の前に居ならぶ無数とも思えるヴィマーナの艦隊が一斉に離床する。
 その先頭のヴィマーナ艦は、早くもゲートに入ろうとしていた。
 一瞬の戸惑いの後に、左右に待機していた艦船から一斉に攻撃が始まった。のびる火線が、突然に弾け飛ぶ。立ちあがった天井からバリアが発生して、防護壁として攻撃を防いでいた。ゲート後方にも、新たな壁が立ちあがってバリアを発生させる。
「あれでは、いくら攻撃しても……」
 叫ぶエステル・シャンフロウたち目指して、頭上のヴィマーナ艦からイレイザー・スポーンに寄生されたタンガロアのコピーが飛び降りてきた。甲冑に似たシルバーグレイの機体から、水晶柱のような結晶を無数に生やしている。
 そのまま踏みつぶされるかに思われたとき、横から真っ赤な影が飛び込んできて敵イコンを文字通り弾き飛ばした。飛び込む勢いをすべて敵にぶつけ与えたヤクート・ヴァラヌス・ストライカーが、ズンと床を振るわせて、エステル・シャンフロウたちを両足の間でまたぐように着地した。
「今のうちです。早く御搭乗ください。フリングホルニに戻ります」
 開け放ったコックピットハッチから、飛び降りてきたフレロビ・マイトナーが叫んだ。手に持って引き下ろしてきたクライマーのストラップをエステル・シャンフロウの胸に押しつける。
 銃弾の飛び交う中、引き上げられたエステル・シャンフロウがコックピットに滑り込む。
「戻りますよ」
 ひょいとエステル・シャンフロウの腰に手を添えたデュランドール・ロンバスが、彼女をサブパイロット席へ押し上げた。小さく可愛い悲鳴が聞こえた気がしたが、気にもとめずにハッチを閉めてヤクート・ヴァラヌス・ストライカーを発進させる。
「全員に撤収命令を。これ以上、あの艦をゲートに入れてはいけません」
「ゲートを壊してしまえばいいのでは?」
 真顔で、デュランドール・ロンバスが言う。
「今壊しては、遺跡内の味方に被害が及びます。全力で敵の行動の阻止と、追撃を!」
 そびえ立つゲートと、続々とそこへむかうヴィマーナ艦の群れを見据えて、エステル・シャンフロウが言った。
 

担当マスターより

▼担当マスター

篠崎砂美

▼マスターコメント

 
 艦隊戦キャンペーン、最終話です。
 
 現状を整理しますと、いくつかのグループに分かれます。
 
1.ニルヴァーナにいる新規参加イコンや艦船。
 1.新規イコンの場合、ニルヴァーナ各都市から駆けつける。運んでくるパイロット、ないし艦船は必要です。あるいは、既存・新規の艦船にすでに搭載してもらっていたでも構いません。この場合、新たなパイロットは必要ありません。
 2.新規艦船の場合も、各都市から駆けつけたことになります。運んでくる船長は必要です。
 遺跡に到着してからは、遺跡にいたイコンや艦船と同じ目的になります。
 3.新規キャラの場合は、イコン同様、駆けつけてきた、実はフリングホルニに乗っていたで構いません。ただし、そのことは明記しないと、どこにいたか分からないのでアクション通りにはなりません。
 
2.遺跡にいたイコン。
 行動は、前半は、
 1.敵イコン、ヴィマーナを攻撃。
 2.味方を救出して艦船へ運ぶ。
 後半は、
 1.艦船に乗って回廊に突入する。以降は、艦船上で敵の迎撃。
 2.ニルヴァーナに残って、敵を攻撃。
 となります。
 乗る艦船が回廊に入らないと回廊には入れません。GAや掲示板などで確認してください。フリングホルニは確実に回廊に入ります。イコン単体で突入すると、特定の機種以外は中で立ち往生することになります。最悪、確実に中に入りたいときは「指定艦船が回廊に入らないときはフリングホルニに乗る」などと記入してください。
 
3.遺跡にいた艦船。
 1.遅れてきた艦船や新規艦船は遠方より、二話で到着していた艦船は直近で敵イコン・ヴィマーナへの攻撃。
 2.地上にいるキャラの回収。
 3.ゲートに突入して敵を追う、または、ニルヴァーナに残って敵を攻撃。
 制限.今回、入り口は大きいので、ほとんどの船はそのまま入れます。ただし、出口はゴアドー島のゲートなので注意してください。入ったはいいが、出られなくなる恐れはあります。ただし、このことはキャラは誰も知りません。PL情報です。
 ゲートを通過する場合、大きさ的に入らない艦船は、パーツを強制排除する必要があります。パージ後のパーツが自走可能かどうかは各自の設定によります。ただし、再結合に時間がかかる設定の場合、その通り時間がかかります。
 また、分離したパーツを、それぞれ別の艦船としては扱えません。それぞれキャラが乗り込んで操船するとかは没です。あくまでも、全体で1隻ですね。ただし、本シナリオ内でのみ、分離パーツをブリッジからある程度コントロールはできるとします。
 ぎりぎりの大きさの艦などがゴアドー島のゲートに進入しようとした場合、接触しないように速度が出せません。第二話を参照してください。その場合、残っているヴィマーナから集中砲火を浴びて、ゲートに辿り着けない可能性があります。焦って無理矢理ゲートに突入した場合、接触して擱坐する可能性があります。
 遺跡は、左右と東側に壁とバリアが張られている状態であり、バリアに守られた空域にゲートが浮かんでいます。実質、攻撃方向は西か上方となりますが、当然敵の砲撃が集中して、厚い弾幕が張られています。安易に近づいて、主砲で一網打尽は無理です。同等以上の火力で反撃されます。また、地上にいる味方が撤収する前だと、味方が巻き添えになります。
 
4.地上にいるキャラ
 1.味方に拾ってもらうか、自力で、味方艦船に戻る。
 2.地上から敵を攻撃する。
 3.調査。ただし、ゲートなどの操作方法が不明であり、マップもないのでほとんど失敗になります。それ以前に、人が残っていると味方艦隊が攻撃できません。
 
5.ニルヴァーナの他の都市にいるキャラ。
 1.パラミタとの通信の復旧と、ヴィムクティ回廊の確認、遺跡の状況の確認。
 
6.艦船に戻ったキャラ。
 1.パラミタへの現状報告の方法を探す。
 2.艦内業務。
 
7.回廊内での艦船
 1.砲撃戦で敵ヴィマーナを撃沈する。
 2.敵イコンからの防衛。
 
8.回廊内でのイコン。
 1.艦船上から敵ヴィマーナやイコンを砲撃。
 2.乗り込んでくる敵イコンから白兵戦で艦船を防衛。
 制限.ブルースロート・ジェファルコン・パールヴァティー・ドゥルガー・プラヴァー・ゴスホークなど、純粋な第二世代機以降で天御柱学院のプログラムがされている物は回廊内でも飛行可能です。
 その他の機体では、異界と飛行に対応していて、エネルギーが450以上であれば飛行できます。
 プラヴァーに関しては、タイプに関係なく、自動的にギャラクシーオプションが貸与されたとして飛行可能です。ただし、デザイン的にカスタマイズしていると、オプションがデザイン的につきませんので、これらは元のプラヴァーベースの機体として扱い、ギャラクシーとしては扱いません。
 飛ぶ場合は、アクションで「飛ぶ」と明記してください。
 これら以外のイコンは飛行できません。その他、巨大生物なども、イコンに準じます。
 
9.回廊内の人など
 1.敵イコン、機晶姫の迎撃。
 2.救護活動。
 3.操艦。
 薄い大気があるので、船外での気密服なしの活動は可能です。ただし、高山のようなものなので気をつけてください。フリングホルニの場合、甲板上は疑似重力がバリア内に働いています。他の艦も、異界対応によって同等と見なします。甲板の端っこにでもいるとか宙返りを行うとかしない限りは落ちないはずですので安全です。
 
10.パラミタに残っている場合
 1.アトラスの傷跡での宇宙港の修理。アンテナが必要なことはキャラたちは気づいていません。正当な理由を立てないと修理は不可です。
 2.ゴアドー島での調査。
 3.ゴアドー島での警備。
 パラミタ各地にいる場合、ゴアドー島かアトラスの傷跡へむかうことができます。ただし、瞬間移動はできません。
 
★各種制限
 ヴィマーナが、ゴアドー島のゲートにむかっているという情報は、プレイヤー情報です。
 ニルヴァーナ組は、敵がパラミタに向かっているとしか認識していません。出口がゴアドー島だとは知りません。
 パラミタ組は、まったく何も知りません。ただ、ゴアドー島のゲートが、一時不穏な動きをしたのと、再廻の大地のゲートと連絡が取れなくなったことは知っています。
 月基地との通信を行うアトラスの傷跡の宇宙港のアンテナは破壊されたままです。修理するには、理由が必要なのと、機材と時間が必要になります。
 回廊内には、すでに多数のヴィマーナが入っています。追撃しない場合は、無傷で大量のヴィマーナがパラミタに到着します。
 当然のことながら、ゲートもイレイザー・スポーンに浸食されています。
 プレイヤー情報ですが、ゲートを破壊した場合は、ヴィモークシャ回廊はニルヴァーナ側から順次コンタクトを解除されて回廊自体が消滅していきます。中にいる艦船は敵も味方も一緒に消滅します。仮に、結果的にそれを狙った場合、ゲートの破壊には時間がかかるのと、回廊の崩壊はゆっくりと進むので、すでに進入したヴィマーナは事態に気づいて加速すれば大半が無傷でパラミタに到着します。また、フリングホルニは自動的に回廊内に進入しています。
 回廊内での敵ヴィマーナへの乗り込みは、帰還する方法がほとんどありませんので、自殺行為になります。また、スキルやアイテムによる艦船間移動も、人や乗り物の場合は回廊内ではできません。
 すべての敵ヴィマーナやイコンは、イレイザー・スポーンのマザーに取り込まれたばかりのソルビトール・シャンフロウただ一人が支配しており、その意志で操作されています。
 
 それでは、最終回、頑張ってください。
 

▼サンプルアクション

・ヴィマーナを阻止する。

・情報管理

・ニルヴァーナに残って活躍

・ゴアドー島の防衛にむかう。

・いろいろサポート

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年02月02日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年02月03日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年02月07日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年03月12日


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