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【歪な侵略者】鏡の国の戦争(第2回/全3回)

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【歪な侵略者】鏡の国の戦争(第2回/全3回)

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シナリオガイド【イコン参加可】

“もう一つの地球”に立つ鋼の巨人! 巨大怪物を倒せ!
シナリオ名:【歪な侵略者】鏡の国の戦争(第2回/全3回) / 担当マスター: 野田内 廻

『日時は四日後、午後五時に捕虜の公開処刑を行います。観覧のご希望とあれば、
 我が軍最強の布陣を持ってお出迎えします。こちらとしましては、是非とも
 ご参加頂き、賑やかな催しとなれば幸いです』

 黒い大樹攻略作戦の翌日、白い旗を背負ったゴブリンがやってくると
 以上の事柄が書かれた手紙を置いて帰っていきました。

「これが、後ほど行う連絡の内容というわけですね」

 羅 英照(ろー・いんざお)はアナザー・コリマにふざけた内容の手紙を返しました。

「ダエーヴァは要所にこれみよがしに巨大な怪物を配置している。
 そなたらの持ち込んだ、イコンという兵器と同等の装備を有していると
 見せ付けているのだろう。四日という期限は、戦力の増強に当てるのに
 必要な時間という事なのだろう」

「あのような巨大な怪物に目撃例は?」

「無い。なに、これはそなたらが持ち込んだ災厄だなどと喚き散らすつもりはない。
 奴らはこれだけの戦力を、敢えて使わないでいただけで、いつでも使えたのだ。
 むしろ、あれを出させた事に意味があるのだろう。だが、面白くはないな。
 薄々は感じていたが、我々は遊ばれていたと示されたのだからな」

「……この誘いにどう応じるつもりですか?」

「応じるべきだと考えている。公開処刑とわざわざ宣伝したのだ、
 先日の伝言にあったように、その間は捕虜の命は保障されるだろう」

「彼らは約束を守る、と?」

「ダルウィはそういった事に関しては律儀な相手だ。ザリスは読めんが、
 奴ならば、そうこちらに伝えてきたのならば、信用できる約束となるはずだ。
 それに、この僅かな時間があれば、あるいは我々はダエーヴァ以上に、
 戦力を増強できるかもしれん。あの、鋼鉄の巨人によってな」

 ○

 捕虜になった人たちは、何も無いただっぴろい部屋にまとめられていました。

「だいぶ目を覚ましてきたみたいだな……めんどうだ。まだ眠ってる奴には、あとで伝えておけ」

 同じ部屋に、椅子に腰掛けたゴブリンが捕虜達を眺めてそう喋りだしました。

 そのゴブリンはよく見ると、左足の膝から下がありませんでした。

 肩に長い棒の先に、包丁を括りつけた粗末な槍をかけています。

 部屋の中には何もありませんでしたが、すぐ近くから子共のはしゃぐ声が聞こえてきます。

「……ちょっと、待っていろ」

 槍を杖代わりにゴブリンは立ち上がると、鍵のかかってない扉を開けて退出し、隣の部屋から

「おい、坊主ども、ちょっとの間静かにしていてくれ」「はーい」

 といったやりとりが聞こえたあと、ゴブリンは戻ってきました。

「やれやれ……。俺はこの通り、片足が無くてな、ガキどもにはカカシなどと呼ばれている。
 俺に用があるのなら、そう呼ぶがいい」

「今見ただろうが、この扉には鍵はかかっていない。それにこの足だ、追いかけっこで俺に負ける
 奴なんていないだろう。それに、相棒もこんな粗末な道具だ……だが、こんな玩具でも子共ぐらいなら
 一突きで仕留めるぐらいの腕はある」

「お、察したな。説明が早く済むのはいい事だ。そうだ、隣の部屋にはここの奴と同じ数の子共に
 集まってもらっている
。点呼は一日三回、朝昼夜の飯の時間だ。その時にもしもお前達の数が
 減っていたら、その数だけ子共を減らす
。時間厳守だ。遅刻しても取り返しはつかない。
 ついでに付け加えておけば、俺の分の子共もちゃんといる。ま、そういうわけだ」

「さて俺はお前達が起きるまで不寝番をしていた。少し眠らせて……ん、なんだ?」

 一人の子共が、部屋の様子を伺っていました。

「なぁなぁ、カカシのおっちゃん。サッカーやろ、サッカー」

「この足でか……それに俺は少し疲れた、もう騒いでよいから、休ませてくれ」

「ちぇー、そっちの人たちは遊んでくれるの?」

「どうだろうな。あとでもう一回聞いてみるといい。ともかく、今は大事な話の最中だ。また後でな」

 子共は不満そうに部屋に戻っていきました。

「ま、そういうわけだ。暇でしょうがないなら、あいつらの相手をしてくれると助かる。
 正直、戦いに出るよりも辛いときもあってな。さて、今度こそ一眠りさせてもらおう」

 ○

「きゃっ!」

 大きな揺れに驚いて飛び出た悲鳴を手塞ぐと、アナザー・アイシャは恥ずかしそうにそっぽを向きました。

「わかっていても、慣れないんです」

 千代田基地では、一部の兵化人間によるイコンの操縦訓練が行われていました。

 時折、バランスを崩しては、こうして短い揺れと轟音が鳴り響くのでした。

「……あの大きなロボットで、オムライスを作ったらどれだけ大きなオムライスができるのかな」

「あ、いえ、何でもありません」


 ○

 ―――四日後。

「偵察の結果、敵主力は千代田基地正面に布陣し、我々を迎え撃つつもりである。
 これに応じ、我々も主力部隊を持って突破を図る。敵の大型怪物は総数五十前後
 大型に関して言えば、我々の方が数を揃えている。正面からの戦闘でも、決して
 劣りはしないはずだ」

 アナザー・コリマ率いる国連軍は、オリジンからもたらされたイコンの騎乗訓練を行いなんとか戦力に数えられるところまで育てました。

 とはいえ、個人で戦闘ができるような状況ではありません。イコンでの実戦経験のある契約者が彼らを率いる事になりました。また、導入されたイコンも、シャンバラでは既に型落ちし廃棄予定だったものをかき集めたものです。

 確かに数では上回っていましたが、それでも不安を全て払拭できるほどのものではありません。

 それでも、国連軍はあくまで正面からダエーヴァとの戦いをすると決めたのでした。

 ○

 自衛隊より提供された、大型の輸送ヘリ二台がゆっくりと離陸するのを羅 英照は見送りました。

「この作戦は、先日の博打的な行動と違い、確実な戦果を求める」

 ごく一部の契約者だけを国際空港に集めた羅 英照は、そう切り出して捕虜奪還チームを編成しました。

「正直なところ、少なくとも我々はダエーヴァの怪物を侮っていた。
 だが、こちらのイコンの配備に合わせて巨大な怪物を用意する手際のよさは驚異的である。
 彼らが何者であるのか、しっかりと確かめる必要があると上層部は判断した。
 よって、敵地内部に残る仲間の救出は急務である。この作戦は国連軍には伏せて行われるため、
 国連軍とダエーヴァの主力がぶつかる間隙を縫い、捕虜の救出を行う」

 ミイラ取りがミイラになってしまっては元も子もありません。この作戦に参加するには、絶対に帰還する事が条件になります。

 こうして、極秘の捕虜救出作戦が準備され、発動しました。


担当マスターより

▼担当マスター

野田内 廻

▼マスターコメント

■6月18日追記
・部下イコンの武装は初期武装のみとなります。
・捕虜について
 MC・LCはそれぞれ別の相手に質問を行う事ができ、
 通信は、通信を行うキャラクターのみ質問ができなくなり、
 別のLCやMCには影響しません。
・通信について
 通信を受け取る側に関しては制限はありません。
 関連して、どのPCでも基本的にはコリマや羅と一度以上の顔合わせはしている、として通信を行うことは可能です。
・搭乗可能な「イコン」は種別イコンに限らず広義の意味でのイコンとなります。


***********************
このキャンペーンシナリオは、【歪な侵略者】鏡の国の戦争(第2回/全3回)の続編になります。
シナリオの結果は、グランドシナリオの展開、世界情勢、新たなキャンペーンシナリオに影響を及ぼします。
前回の内容については、リアクションの最後に簡単なまとめがありますのでそちらをご参考ください。

今回も前回と同様、二つの作戦が行われ、かつ捕虜になってしまった人たちのパートがあります。
捕虜を除けば、どちらに参加するかは自由です。教導団でなくとも腕に自信があれば、羅団長補佐の極秘任務を請け負う事ができます。


■■主力部隊■■

敵巨大怪物と正面から戦い、突破するのが目的のパートです。
後述の捕虜救出作戦が失敗した場合、こちらの成否が捕虜の安否にかかわります。

こちらのパートはイコンを利用する事ができます。
使えるイコンは、サイズがL以下である事が条件になります。

また、こちらのパートは部下もイコンを利用する事ができます。
階級称号をつけている場合、部下のイコンは旧式の

クェイル、センチネル、喪悲漢、離偉漸屠、アンズー

から好きなものを選べます。
※アナザーの階級称号を所有し、かつ所属学園が天御柱学院であった場合、
以下の二機種も選択が可能になります。

イーグリット、コームラント

教導団の階級称号をつけて参加する場合、上記全てに加えて

鋼竜、焔虎

を選択する事ができます。
選択する事ができるイコンの種類は一種類までとなります。

国連軍から選出されるパイロットは、イコンのために調節を行った兵化人間です。
彼らは、操縦技術及びイコン適正は決して高くありません。しかし、敵のイコン相当の敵は
多くはないので、彼らを上手に指揮すれば足りない技量を補う事は十分に可能です。
教導団の部下の場合は、問題なくイコンの性能を引き出す事が可能になります。

また、敵もイコン相当の大型怪物のみで軍を編成しているわけではなく、歩兵や戦車などの
機甲部隊も随伴しています。いくらイコンといえど、対イコン武器で固めた歩兵に群がられるのは危険です。
イコンが大型怪物と戦えるよう、歩兵の相手をする部隊も必要となるでしょう。

現在、偵察で確認されている敵大型怪物は以下の二種類です。

・ライオンヘッド
 頭部がライオンによく似ている二足歩行型の怪物です。回収された映像記録にあるものが大きくなったものとされています。
 機械部分の左肩にキャノン砲らしきものを装着し、両手にはかなり長く鋭い爪があります。また、肩のキャノンは
 取り外しが可能のようです。こちらの数は少なく、比較的後方に配置されています。

・レッドライン
 頭部にある飾りに赤い一本線の入った二足歩行型の怪物です。大きな盾と、槍とも剣ともつかない形状の武器を持っています。
 こちらは、空港に突入してきた騎兵部隊の馬や武器、鎧の形状などに類似点が多く見られています。
 大型怪物の数のほとんどを占めており、敵の主力大型怪物と目されています。高層ビルを軽々飛び越えて移動する姿が目撃されています。


■■捕虜救出部隊■■

捕虜を救出するのが目的のパートです。
極秘任務であるため、捕虜の救出が成功するまで無線が封鎖されています。

極秘ではありますが、アナザー・コリマを含む国連軍上層部はこの作戦を認知しています。

ヘリで近づくため、最初から最後まで敵に見つからないのは不可能です。
そのため、人員輸送と救助に利用するヘリを守るために、空中飛行可能なイコンとパイロットが必要となります。
ヘリの護衛がなく撃墜されてしまった場合、捕虜及び救出部隊は主力部隊の任務の成功に運命を託す事になります。

敵主力は対空砲や攻撃ヘリなど地球製兵器が中心です。また、ごく僅かですが黒い大樹近くにも大型怪物も配置されています。
地上歩兵部隊は、救出部隊が正面から応戦するには数の差が大きいため、救出を無事成功させるには一手間必要かもしれません。
パラシュートなどの備品は、要求すれば人数分用意する事ができます。

■■千代田基地防衛■■

作戦が行われる間、千代田基地に残ることもできます。

上記二つの作戦が大失敗しない限り、こちらに敵の主力が向かってくる事は無いと考えて大丈夫です。
戦う以外の行動で、かつ最前線にでる必要が無ければ、千代田基地の防衛部隊に参加するのがいいでしょう。
このパートは作戦中にはさまっても、作戦前であったりと時系列が前後する事になります。
基地に被害が出ないような行動であれば、イコンを利用する事も可能です。

■■捕虜について■■

以下は、【捕虜となった(※アナザー)】【消息を絶った(※アナザー)】の称号を付与された人の特殊パートです。

捕虜のルールはシナリオガイドにある通りです。
点呼の時間にさえ間違わずに出席すれば、その間はかなり自由に行動できます。
とはいえ、捕虜が囚われているのはかなり奥地であり、周囲は迷路のようになっているので
探索の成果はあまり期待できません。

また、持ち物は全て取り上げられています。ですが、持ち物に頼らない方法でならば、
外の仲間と連絡を取る事ができます。ただし、連絡を取る場合は以下の行動ができなくなります。

捕虜は、ザリス(長刀)・ザリス(素手)・南坂光太郎・ダルウィ&愛々・子共達・カカシのだれかに三つまで質問する事ができます。
選べる対象は、1キャラクターにつき一人、行える質問は三回までです。
回数制限をオーバーした場合、質問のうち二つを選出して行います。
また、二人以上に質問をしようとするor相手を選んでいない場合、何故か子共達と遊び始めてしまいます。
みんな同じ質問を畳み掛けて、情報をより正確に抽出するというのも作戦の一つだと思いますが、
今回は、質問相手を間違わなければ、その質問に対して相手はちゃんと返答します。
相手のそれぞれの立場から推測し、上手に情報を吸い出してください。
ここで得た情報は、誰か一人でも上記の通信を行っていた場合、国連軍にフィードバックされます。

質問だけではなく、救出に来る仲間を信じて準備を整えることも必要です。
取り上げられた武器の場所や、現在の自分達の位置など、伝えておくべき情報は少なくありません。
こちらの調査結果も、通信を行う人が居た場合には自動で国連軍に共有されます。

【消息を絶った(※アナザー)】の称号を付与されている場合、望めば捕虜に、
そうでなければ敵地深くに潜入している扱いになりますが、後者の場合は質問はできず、
かつまともな治療行動が行えなかったとして、三割ほど能力が一時的に減少します。
しかし、持ち物は奪われていないので、使い方によっては調査や探索の効率はあがるかもしれません。

二つの称号は、今回捕虜の救出が達成された場合、参加していなくても無条件で救出されます。
また、LCやMCの片方のみが捕虜の場合、捕虜でない側の行動に特に制限はありません。パートナーが捕虜だから、
絶対に救出に行かねばならない、なんて事はならないのでご安心ください。

■■部下について■■

教導団は階級称号を付けて参加することにより、階級に応じた数の部下を扱うことが出来ます。
彼らは、ほぼ従者と同じ扱いで、数は階級によります。
部下の数教導団とアナザーで違いがあります、以下を参照してください。
イコンと歩兵を同時に利用する事はできません。


・教導団階級称号

▼歩兵の場合
少尉:10人、中尉:20人、大尉:30人 少佐:50人

▼イコンの場合
少尉:2機 中尉:4機 大尉:6機 少佐:10機


・※アナザー階級称号

▼歩兵の場合
アナザー・少尉:10人 アナザー・中尉:15人 アナザー・大尉:20人

▼イコンの場合
少尉:2機 中尉:3機 大尉:4機


■■NPC■■

アナザー・コリマは正面決戦の指揮を執ります
羅英照は空港にて救出作戦部隊からの連絡を待っています
アナザー・アイシャは千代田基地にいます


扉絵の左「レッドライン」は@kaoniさん、
扉絵の右「南坂光太郎」は75さんに描いて頂きました!

▼サンプルアクション

・主力部隊に参加!

・主力部隊に歩兵として参加!

・救出部隊に参加!

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年06月17日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年06月18日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年06月22日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年07月22日


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