なし

『門の遺跡』から、『空の遺跡』へと至った都築少佐達。

　常に、何か偉大なものの気配を濃く感じます。
　見えなくても、此処にいるのだ、と解ります。そう、天空神ウラノスが。

　そして、壮大な規模の空中庭園のような遺跡の中央には、宮殿のような建築物と絡み合うようにして、巨大なパラミタの世界樹が聳え立っていました。
　けれども、そこにいたパラミタの地祇、ぱらみいは言ったのでした。
　この世界樹は、今のパラミタの世界樹達に力の全てを託して、今や世界樹としての力は持たないのだと。

　それでも、世界樹の力を司る聖剣は、此処にあるのだと言います。
　持って行ってもいいよ、とぱらみいは言いました。


　聖剣よりも、ぱらみいはアトラスの死を嘆いているようでした。
　ウラノスが泣いている、と、そう言って。
　アトラスが死に、そして、知らない男がパラミタを支えていることが、彼等にはショックなようでした。

　都築達と『門の遺跡』で合流したジール達もまた、聖剣を得るために、共に空の遺跡に到達していました。
　ナラカからリューリク帝を召喚してしまったジールは、しかし送元する方法を持たず、マザードラゴンの助言によって、リューリクを制する為に、聖剣の力を求めたのです。

　普通の街娘として暮らしてきたジールには、剣の扱いなどわかりません。
　ジールは目に見えて不安そうです。
　けれどやらなくてはなりませんでした。




　一方リューリク帝は、再びエリュシオンを支配する為に、弱った世界樹を挿げ替えて支配することを考えていました。

　――いいえ、再び、ではありません。
　長くナラカの瘴気に晒されていたリューリクの精神は混迷し、自分の時代と今とは、最早同じものとなっていました。
　彼女にとって、エリュシオンを支配することは当然。
　“もう一人の皇帝がいるのなら、それを排除して君臨する”ことが、必然なのです。

　『門の遺跡』に繋がるドワーフの坑道入り口には、八龍であるヴリドラが、進入を阻んでいます。
　圧倒的な『皇気』を前にしてそれでも、選帝神イルダーナは、遺跡内部を破壊されないようにしつつ、リューリク帝を阻止しようとしています。

　彼女を制することは不可能でも、せめて、援軍の到着まではもたせなくては、と。

　このシナリオの素敵扉絵は、ナツサカ　スナ様に描いていただきました！


　最終回もよろしくお願いいたします。

　ＰＣの皆さんは、以下の状態からご参加いただけます。
・『門の遺跡』の遺跡から転移して『空の遺跡』にいる。
・リューリク帝と会い、ヴリドラに足止めされた後ユグドラシル近郊もしくはその他の場所にいる。
・その他。

　巨人族の“歌”を知っている状況、かつリューリク帝よりも先に『門の遺跡』に到着できる状況であれば、
　都築達の後から『空の遺跡』へ向かったことにして構いません。

　ぱらみいは聖剣の在処を言いませんので、ＰＣさんに見出していただくことになります。
　ヒントは前回のリアクション内にあります。一応このガイド内にもヒントは出ています。
　ＰＣさんによって入手されなかった場合は、ＮＰＣ達が奪い合うことになり、
　また、帰還に少し時間がかかることになります。

　門の遺跡でリューリク帝とイルダーナが交戦していることは、『空の遺跡』に行ったＰＣさんは知りません。
　とりあえず先に帰る、というアクションは無効となります。
　皆さんは、目的を果たした後で、皆で一緒に戻るという認識でいます。


◇ＮＰＣざっくり状況説明

●都築少佐
　パラミタの世界樹、及び聖剣についての調査隊を率いて『空の遺跡』を訪れている。

●テオフィロス
　都築少佐のパートナー。元エリュシオン第七龍騎士団員。ミュケナイの守護につく。

●イルダーナ
　エリュシオン、ミュケナイ地方の選帝神。『門の遺跡』にてリューリク帝と交戦中。

●トゥレン
　元エリュシオン第七龍騎士団員。『空の遺跡』にいる。

●イルヴリーヒ
　イルダーナの弟。ルーナサズにて待機。

●ぱらみい（扉絵中央）
　パラミタの地祇。目を離すと寝ている。

●リューリク（扉絵左から二番目）
　皇帝の墓場を脱走した、かつての時代の皇帝。パラミタの世界樹の力を得ようと『門の遺跡』へ。

●ジール（扉絵右から二番目）
　アスコルド大帝時代の元皇帝候補。現皇帝達への嫉妬からうっかりリューリク帝を召喚してしまい、何とかしたい。

●カサンドロス（扉絵右端）
　元エリュシオン第七龍騎士団副団長。ジールの護衛。シャンバラ契約者達に私怨を持つ。

●リアンノン（扉絵左端）
　皇帝の墓所を護る黒龍騎士。リューリクを封印する為の『力の指輪』を得る為に、ローレライの人魚の元へ向かう。

●ヴリドラ
　元ポータラカの八龍。三体の龍が究極合体して三頭龍となる。“青眼の究極竜”の異名を持つ。
　一体は『門の遺跡』に、二体はドワーフ坑道の入り口付近で契約者の阻止。

●トゥプシマティ
　リューリクの臣下。魔道書。リューリクの死後、彼女と共に生身のままナラカへ行った。
　カナン出身で、当時より過去の記憶がない（ＰＬ情報）。

●アンドヴァリ
　長生きドワーフ。かつて皇剣レーヴァティンの精製にも携わった。巨人族の遺跡を修復中。


○ルーナサズ
　ミュケナイ地方首都。「龍の背山脈」の麓、山岳地帯森林部に位置する。

○『門の遺跡』
　巨人族の遺跡。『空の遺跡』に転移する為の入り口。

○『空の遺跡』
　パラミタの世界樹がある。

○ローレライ
　ミュケナイ、バージェスの境にある大河。高慢なことで知られる人魚達が棲む。




　◆◇◆　オマケ企画　◆◇◆

『パラミタの世界樹を司る聖剣』には、現在銘がありません。
　そこで、参加者の皆様に名付け親になっていただくべく、聖剣の名前を募集いたします。
　アクションの最後に、聖剣ホニャララ、とご明記ください。
　アクション内容と企画に連動はありません（空の遺跡にいない方でも参加可です）。
　スバラネーミングをお待ちしています！

・聖剣を入手したい

・ウラノスドラゴンの嘆きを癒したい

・ヴリドラと対峙