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【蒼空に架ける橋】第4話 背負う想い

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【蒼空に架ける橋】第4話 背負う想い

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それは、浮遊島群だけでなくシャンバラをも巻き込んで――
シナリオ名:【蒼空に架ける橋】第4話 背負う想い / 担当マスター: 寺岡 志乃



おおまかなあらすじ
 7000年前、国家神アマテラスが封じたオオワタツミを解放した大罪人ヒノ・コの孫ツク・ヨ・ミ(つく・よみ)は、祖父の願いをかなえるために軟禁されていた伍ノ島の館から逃げ出しました。
 ツク・ヨ・ミの持つ起動キーを狙って襲いかかるヤタガラスをどうにか振り切り、地上で知り合ったシャンバラの少年ウァール・サマーセット(うぁーる・さまーせっと)やコントラクターたちと浮遊島へ戻ったものの、起動キーは彼女を伍ノ島へ連れ戻そうとするナ・ムチ(な・むち)に奪われ、さらには伍ノ島太守コト・サカ殺害の濡れ衣を着せられてしまいます。
 ヒノ・コの願い、それは各島に魔物を寄せつけない安全な橋を架けるということでした。それを叶えるためには各島の太守が持つ5種の神器が必要です。壱ノ島太守モノ・ヌシから神器ヒガタノカガミを受け取ったツク・ヨ・ミは、次に弐ノ島太守エン・ヤを訪ねました。しかしエン・ヤは5年前、すでに神器ヒボコノカガミを手放していました。
 肆ノ島太守クク・ノ・チの手の者によってさらわれたツク・ヨ・ミを救出することには成功しましたが、直後現れたオオワタツミによって、再びツク・ヨ・ミは敵の手に落ちてしまいます。
 そしてオキツカガミの持ち主、参ノ島太守ミツ・ハはオオワタツミの化身タタリに左腕を喰われるという重傷を負ってしまい――……。



●肆ノ島 太守の屋敷
 舞う羽ほどの音もたてず。夜の暗闇にまぎれて降りてくるものがありました。
 屋敷には昼間は数十の従僕がいますがそのほとんどが通いで、夜は最低限の人員しか配置されていません。門や庭などには隋神(ずいじん)と呼ばれる、剣や槍、弓を持った武人たちが立っていましたが、そのだれもが気づいた様子もなく、それは屋敷の奥の一角へと降りていきます。
 やがて、屋敷の方こそがの存在に気づいたようでした。雪洞の灯った広間のそこかしこに貼られていた呪符が1枚また1枚とひとりでに剥がれるや、まるで風にあおられるかのようにするりと開け放たれたままの窓から抜け出していきます。そしてひらりひらりと舞いながらそれらは宙のに貼りついていき、が広間へ着地するときには、わずかの隙間もなく呪符におおわれた人型となっていました。
 ――タタリが現れるのを待っていた肆ノ島太守クク・ノ・チはすばやくその場にひざをつき、叩頭します。
「お戻りをお待ちしておりました」
『なんだ、戻っておったのか』
「タタリさまのお姿がどこにもお見受けできないとの報を受け、御身に大事があってはと、急ぎ馳せた次第です」
『フン。うぬが待っていたのはこれであろう』
 タタリが持ち上げた手の先の空間から、どさりと落ちたのは気絶したツク・ヨ・ミ(つく・よみ)でした。床に散った乳白色の髪の間から、円形のペンダント――神器ヒガタノカガミが覗いています。
「お手間をとらせてしまい、申し訳ありません」
『まさに。カガミの収集は、本来うぬの役目であろう。なぜに余が出張らねばならぬ?』
 それは、当然ながらクク・ノ・チが頼んだ行為ではありませんでした。弐ノ島でタタリが何をしていたかについては、もともとはミツ・ハ殺害とオキツカガミ強奪のために配していたミサキガラスの目を通じてクク・ノ・チもすでに知っていました。
 今回の件は完全にタタリの暴走であり、しかもオキツカガミの確保には失敗、ヒガタノカガミを手に入れられたのはたまたまその場に居合わせたからです。それとてなぜツク・ヨ・ミがその場にいたかを思えば、タタリの登場で急きょ対象をミツ・ハからツク・ヨ・ミに切り替えたクク・ノ・チや外法使いたちの機転によるものと言えなくもないのでした。
 そしてこのことにより、クク・ノ・チは手駒の外法使いを1人失う結果となっています。
(もっとも、地上人があのような力を持つ厄介な存在であると知ることができたのは望外だったが)
 かといって、それをこのオオワタツミの化身であるタタリに向かって言い返すわけにはいきません。人間を虫ケラと見下し、自我の肥大しきったタタリのことです。口答えしたその瞬間、喰い殺されてしまうでしょう。
「不肖未熟の身ゆえ、返す言葉もございません。ただただわが身を恥じるばかりでございます」
 両手両ひざをつき、額を床にすりつけんばかりに伏せているクク・ノ・チの殊勝な姿に少しは気を良くしてか、タタリがフッと笑うような息を吐く音が聞こえます。安堵したその刹那、クク・ノ・チは髪を掴まれ、乱暴に頭を引き上げられました。
『多少はマシと思うていたが、所詮はうぬも人間であるということよ。
 無能な人間は何の役にも立たぬ。そのくせ人形のように場所をとる。この厄介な存在を、さてどうしてくれようなあ? マガツヒどもよ』
 タタリの背後の窓から、ケラケラと声なく嗤う白い影たちが宙に浮かんでいる姿が視界に入ります。その姿は、喰べよう、喰べたい、喰べさせて、と不穏な言葉をはやしたてているように見えました。
 唐突にタタリの手が髪からはずれます。
『まあ、よい。不完全とはいえ、うぬにはこの呪符を創った功績がある。それに免じて許してやろう』
「……ありがたき、お言葉……。ご海容、まことに、感謝、いたします……」
『しかし2度あると期待するでないぞ。余はそこまで寛大ではない。
 して、残りの2つを落手する算段はついておるのであろうな?』
「……は。すでに手は講じております」
『ならばよい。余は少々疲れた。奥で休むとしよう』
 タタリが視線を投げた瞬間、パンっとふすまが左右に開かれます。タタリはそのまま奥の暗闇へ消えて行きました。
 いつの間にか、窓の外からマガツヒたちの姿が消えています。
「ツ・バキ」
 ゆっくりと身を起こしたクク・ノ・チに、壁の暗がりに身を潜めていた仮面の女ツ・バキが足音もたてず近寄ります。彼女を肩越しに見て、クク・ノ・チは次に床で気を失ったままのツク・ヨ・ミを視線でさしました。
「禊(みそぎ)をさせて、柱の間へ運んでおくように」
 無言でうなずき、ツク・ヨ・ミを抱き上げます。
「ついでにおまえもすませておけ。その小娘だけでは心もとない。やはりおまえの法力も用いることになりそうだ」



●弐ノ島 太守の屋敷

 島民の感謝の野外パーティーと天燈流しで楽しい時間を過ごした夜から一夜明けて。
 全員が集まったテーブルの前に、三笠 のぞみ(みかさ・のぞみ)が地図と書類を広げます。地図にはトレーシングペーパーが十数枚重ねられ、たくさんの数値の入った点と線が書き込まれていました。
 のぞみは最も線が交差した地図の1点を指差します。

「このうちのどこかにオオワタツミの根城があると思うの。私は、一番有力なのはここだと思う。
 ここにツク・ヨ・ミちゃんがいるかは分からない。でもオオワタツミが連れ去ったのなら、その可能性はあると思う。でなくても敵の本拠地だから、行ってみる価値はあるんじゃないかな」

 全員がのぞみの指す場所を覗き込んだときでした。
 唐突に玄関の呼び鈴が鳴らされけたたましい音がしたと思うやばたばたと足音が近づいてきて、ミツ・ハの部下数名が部屋に走り込んできました。

「太守! ミツ・ハさまはいらっしゃいますか!?」
「大変です、太守ーッ!!」
「一体何事なのねん? ここはエン・ヤさまのお屋敷なのねん、うちの格を落とすようなみっともない真似はやめてほしいのねん」

 参ノ島太守ミツ・ハが部下たちをたしなめます。

「何か知らないけど、その口を閉じて10数えてから話すのねん」
「……申し訳ありませんでした……。
 皆さん、まずはこちらをご覧になってください。今朝島間通信で流れたものを録画したものです」

 島間通信とは浮遊島群内で使用されている魔法による放送で、その局は中央に位置する参ノ島に置かれています。各地で撮影されたものをこの放送局が中継して流し、各家庭にある魔法具の立体投影装置が受信して放送する、というシステムになっています。
 部下たちが立体投影装置にセットすると装置内の水晶球が真上に光を発します。約30センチ四方の空間をスクリーンにして大きく映し出されたのは、伍ノ島の動物自然保護区域イフヤに夜間侵入した者たちがいた、というニュースでした。
 マイクを握った女子アナウンサーは現地の映像を交えながら説明をしています。

『しかもそれは、地上人らしいのです!
 昨夜、彼らの侵入を目撃し、あとをつけたというAさんから、われわれはとんでもない映像を入手することに成功しました!』

 画面に柵を乗り越えて侵入する者たちや内部を歩いているのだと分かる静止画と、そして彼らとともにいるヒノ・コの姿がはっきりと映った静止画があり、さらにはマフツノカガミをヒノ・コに手渡す静止画が次々と映し出されていきます。それは、いかにも素人が撮った荒い画像でありながらも、はっきりと人の区別ができるものでした。

『なんということでしょう! コト・サカさまを殺害し、マフツノカガミを奪ったのはヒノ・コと地上人だったのです!! ということは、モノ・ヌシさまを殺害してヒガタノカガミを奪ったのも、彼らだったのではないでしょうか!?』

「そうきたか……」

 肆ノ島太守クク・ノ・チが伍ノ島にいて、彼らが何をするつもりなのか知りながらなぜ妨害してこなかったかを知って、その場にいる全員が愕然となり、してやられたことに奥歯を噛み締めました。
 ニュースはさらに続きます。アナウンサーの言葉が終わった直後、今度は伍ノ島太守の館の前に場面が転換し、クク・ノ・チに支えられるようにして立つ新しい伍ノ島太守キ・サカと、そのとなりに2歳くらいの幼女を抱いた中年の女性が青ざめて立っていました。画面に「壱ノ島太守夫人セ・ヤ」と出ます。

『キ・サカさま。コト・サカさまを殺した犯人が判明したということですが……』
『とてもくやしく、悲しい思いです。お父さまは彼らの訪問を、とても楽しみにしていました。彼らとの交友は、きっとこの浮遊島群のためになると信じていました。心から……彼らを、歓迎していたのに……』

 うっと言葉に詰まって涙をこぼす可憐な少女、キ・サカをそっとクク・ノ・チが抱き寄せ、慰める姿は見る者の同情を誘います。

『セ・ヤさま。モノ・ヌシさま殺害も地上人の犯行という説が有力になってきましたが……』
『……はい。夫はほかの太守さまたちのように秀でたところはない、凡人ですまないとよく口癖のように言っていましたが、民を思う気持ちだけはだれにも負けないともよく言っていました。とても優しい、すばらしい夫、子どもたちにとっても良い父親でした……。
 地上人たちは、カガミが欲しいのなら、なぜそれを奪うだけですましてくれなかったのでしょう!? 夫を、子どもたちの父親を、かえしてください! ……ああ、彼らとの国交を回復させようと考えていると夫が言ったとき、どうしてわたしは反対しなかったのか……』
『おかーさま、泣かないで?』

 子どもの肩に泣き伏すセ・ヤを見ていたクク・ノ・チが、カメラに顔を向けました。カメラがそれに合わせてズームします。

『地上人たちよ。この放送を見ているのであれば、そしてきみたちに良心というものが少しでもあるのなら、せめてキ・サカに父親の形見としてマフツノカガミをかえしてやってほしい。脱走させた大罪人ヒノ・コをこちらへ引き渡し、セ・ヤ夫人に謝罪して、この浮遊島から出て行き、二度と戻ってこないでくれ。きみたちがわれわれ浮遊島民全員の期待を裏切ってつけた傷はあまりにひどく、深い。
 もしこの要求を拒み、これ以上暴虐の限りを尽くすというのであれば、われわれはきみたちに対し宣戦布告も辞さない』


「してやられたな。これで完璧おれたちここじゃ悪者じゃん」

 つぶやいたのはシャンバラの賞金稼ぎJJ――ならぬ、ジャネットのなかにいるもう1人のJ、ジャンでした。ジャネットは低血圧なため、寝起きはジャンが主導権を握っているのが通常なのです。

「宣戦布告とかぶっそうなこと言ってたけど、あの人1人でそんなことできるの?」

 ウァール・サマーセット(うぁーる・さまーせっと)が疑問を口にします。
 重々しい表情で答えたのは弐ノ島太守エン・ヤでした。

「……浮遊島群は各自独立した自治領だが、浮遊島全体にかかわることについては太守と各島民の代表が集まって合議する。しかし往々にして島民は自分の島が有利となるよう、自島の太守の側につくからね。もともと彼は全島民に人気があるし、壱と伍が肆についたとなると、今一番浮遊島群で影響力を持っているのが彼なのは間違いない。
 残念ながら、何の力もない弐には発言力も影響力もない。あるとすれば、島で一番軍事力を持つ参だが……」

 場の視線がミツ・ハへ集まります。その視線に気圧されることもなく、ミツ・ハは素っ気なく肩をすくめて見せました。

「クク・ノ・チさまの言うことも、もっともなのねん。証拠はすべてアナタたち地上人に不利なものばかりだし。
 参としては、今のところ保留ってとこかしらねん」
「殺されかけたのにか? 腕を喰われたんだぞ?」

 ジャンの言葉に、ミツ・ハは二の腕の半ばで途切れた己の左腕をちらと見て、皮肉げに少し口元を歪めた表情で視線を流しました。

「これをしたのはオオワタツミ。クク・ノ・チさまによるものという証拠は何もないのねん」
「ですが太守! ここへ来るように指示されたのはクク・ノ・チさまではないですか! この島にヒボコノカガミはないと知りながら! そのせいで太守はそのようなお姿になったのですよ!?」

 部下がたまりかねるように叫びました。その目はいまだ痛々しい、ミツ・ハの失われた左腕を見つめています。彼らにとって、敬愛する自島の太守を傷つけられたことは自身を傷つけられたにも等しいのでしょう。

「そうねん。でも、「そのことを知らなかったオオワタツミがエン・ヤどのを襲う可能性があった」と言われたら、反論はできないのねん」

 今思えばあの夜、モノ・ヌシは何か様子がおかしかった、とミツ・ハは壱ノ島でのことを振り返ります。あのとき、それを突きつめるべきだったのではないか、と。しかし彼が死んだ今となってはそれも不可能でした。

「……これはあくまでここだけの話だけど、アタシもあれはクク・ノ・チさまの策略だったと思ってるのねん。だけど、オオワタツミとクク・ノ・チさまがつながっている証拠はどこにもないのねん。それが見つかれば、もちろん大逆の罪でクク・ノ・チさまを追い詰めることは可能でしょうねん。
 でも今はそれも無理。そして事はアタシ個人のことじゃないのねん。物的証拠、島民の圧倒的支持。会議を開くまでもなく、エン・ヤさまと弐ノ島島民代表以外はクク・ノ・チさまを支持してその言いなりなのねん。
 これだけの情勢のなか、参が地上人側につく大義名分があるかってことなのねん」

 ミツ・ハの言葉はもっともでした。そして、地上人である彼らの潔白を示すものが何もない状態でありながら態度を留保させてくれるというのが、彼らに対して彼女の示せる最大の厚意であるというのも。
 だれも何も言えず、微妙な空気が流れるなか、リン、と無線機が鳴りました。これも島間放送と同じ原理の物です。
 出ようとするサク・ヤを制して、エン・ヤ自らがスピーカーに切り替えたあとスイッチを入れます。

「もしもし」
『エン・ヤどのですか』スピーカーから流れたのはクク・ノ・チの声でした。『あなたのそんな声を聞くのは何年ぶりでしょう。回復に向かっているらしいとは聞いていましたが、声を聞く限りは事実のようですね』
「ありがたいことに、何年かぶりに冴えた頭を取り戻したよ。これもみな、地上の者たちのおかげだ」
『そうですか。それはなによりです。
 そんなあなたが彼らに恩を感じるお気持ちは分かります。しかし地上の者とそれ以上懇意にするのはいただけません。ニュースは見ていただけましたか?』
「今見たところだね」
『では話は早い。あなたの島に地上人が集結しているのは知っています。彼らを一刻も早くその島から退去させるのです。でなければ、われわれ3島は苦渋の決断をしなくてはならなくなります』
「……それは……」
『よろしいですね? よもや弐ノ島がほかの4島を裏切ったなどとはわれわれも思いたくはないのです。もし彼らがわたしの提案に不服を唱えているのであれば、あなたからも説得して、マフツノカガミとヒノ・コを伍ノ島へ返させるのです』

 無線はそれで途切れました。
 クク・ノ・チの言葉はあきらかなおどしでした。従わなければ制裁が下されるということです。浮遊島群は各島が完全な自給自足をしているわけではありません。特に貧しい弐ノ島は太守同士が親友ということもあって、少なからぬ援助を壱ノ島から受けていました。モノ・ヌシ亡き今、そして夫人が夫は地上人に殺されたと信じ切っている状態では、到底援助は得られないでしょう。
 しんと静まり返ったなか、軽い足音をたてて前に出てきたのはヒノ・コでした。

「これはもう、いよいよ進退窮まった感じだねえ」
「ヒノ・コ」チッと舌打ちが起きます。「アナタはおよびでないのねん。アナタの脱走のせいでさらに彼らの立場は悪化してるんだから、よけいな口ははさまずおとなしく下がっているのねん」
「相変わらずきついねえ。
 きみがそう思うのも当然とは思うけど、わたしが脱走したからこそできたこともあるんだよ。わたしがいなかったらあの封縛の扉を解除できなかったし。それに、食い止められていることもある。なにしろ肝心の起動キーも、それをつくったわたしも、彼の手元にはないんだからねえ。
 だから彼は、わたしを戻してほしがってるのさ」
「まるであの人の狙いがどこにあるか、知ってるような口振りねん」
「まあ、彼には20年近く追われたし、いろいろと考察する時間はここ2年の間にたっぷりあったからねえ」

 ヒノ・コはいつものように屈託のない笑みを浮かべて――それでいて向けられた者にどこか陰鬱さを感じさせる目で――言うと、肩をすくめて見せました。

「でもそれは推論でしかないから、ここで口にするのはやめておくことにしよう。混乱の元だし。ただ、今分かってることから推測するだけでも、証拠がないから中立だとか、あんまり悠長なことは言ってられない状況なんだよねえ。だって、彼が組んでいるのはただの雲海の魔物とかでなく、オオワタツミなんだから」

 オオワタツミ――それは7000年前、まだこの浮遊島群が秋津洲と呼ばれていたころ、秋津洲の世界樹を破壊し、国家神を殺害し、浮遊島を5つに割った上雲海を生み出して浮遊島群をそのなかに閉じ込めるほどの力を持つ龍です。
 そして、じわじわ殺してやると宣言するほど浮遊島群を憎む邪悪な心を持っているのでした。

「彼はね、本当はあのとき自分を閉じ込めていた秋津洲の人間たちをすぐにでも皆殺しにしたかったんだ。だけど、そう宣告することしかできなかったんだよ。いくら国家神や人間、ドラゴンの連合軍に勝利しても無傷というわけにいかなかったし、まだあのころ神器の保留エネルギーは今より強力で、傷を負って激しく消耗した身では各島に散った神器の守護結界を破れなかった。あれは、悔しまぎれの捨てゼリフだったんだね」
「なぁに? 今度はオオワタツミの解説? ご高説をぶって、まるでオオワタツミの心情を理解でもしてる口ぶりねん」
「7000年、考える時間だけはあったからねえ……。何度も何度もあのときのことを思い出してきたよ。最初の数十年なんか、それ以外考えられなかった。まあ、それは今は置いておいて。
 つまりね、今カガミは5つのうち3つがクク・ノ・チの元にあるでしょ? さっきの放送を見た感じでは、マフツノカガミも伍へ返却しないわけにはいかないだろうし。もちろんその場合、クク・ノ・チの手に渡るとみていい。そうするとね、実質壱と弐と伍はカガミの守護がない状態になるんだよねえ」

 弐は5年前から守護がない状態でしたが、無事だったということは、すでにオオワタツミがそのころからクク・ノ・チと手を組んでいた可能性が高いことを意味します。

「守護のない島が3つあって、オオワタツミは我慢がきくだろうか? クク・ノ・チはどこまでオオワタツミを抑えることができるだろうか? 相手はあのオオワタツミだよ?」

 そもそも、事態がここまで進んで、彼に抑えるつもりはあるのだろうか?

 ヒノ・コは振り返り、そこにいるコントラクターたち1人ひとりを順々に見て、言いました。

「きみたちのなかには、もしかするとこれは浮遊島の問題だと思っている人がいるかもしれない。あるいは、自分たちはカガミを返し、謝罪して、地上へ戻ればいい、とね。でもね、ここまでくると、もう事は浮遊島だけの問題じゃなくなってるんだ。
 だって、考えてみてごらん? オオワタツミはかつて浮遊島を5つに破壊した。そして今度こそ、島の者たちを皆殺しにしようと思ってるに違いないんだよ。
 破壊され、砕かれた浮遊島は、どうなると思う?」

 「あ」と声を発し、口元を覆います。
 その場にいる全員が理解するのを待ち、青ざめ、硬直した彼らにヒノ・コはほんの少し申し訳なさそうな視線を向けて、告げました。

「相当の質量が、流星のように地上へ落下する。――シャンバラへね」

 先まで以上の、凍りつくような沈黙のなか、ふうと重いため息を吐き出してミツ・ハが言いました。

「まあ、さすがにそれは今すぐどうこうってことにはならないと思うのねん。とりあえず、アタシたちはアタシたちにできることをするのねん。
 たとえばこの島のことだけど。そう悪くはならないと思うのねん」

 ミツ・ハの視線がアキラ・セイルーン(あきら・せいるーん)たちの方へと向きます。

「ん? 俺?」
「そ。アナタたち、昨夜うちの島と機晶石貿易をするって話してたでしょ。あれを大々的に報知するのねん。機晶石は今どこの島も枯渇資源で、のどから手が出るほどほしい物なのねん。それが大量に採掘されて貿易ルートに乗ったと知れれば、弐ノ島を無碍に扱うことに各島のさまざまなギルドたちは反対を唱え始めるに違いないのねん」
「おお、その手が!」

 ぽん、とアキラが手を打ちます。
(もっとも、これも一時しのぎにしかならないでしょうけど……問題は、そうして稼げた時間に何をするかなのねん)
 じゃあそうしよう、と明るく盛り上がり始めた会話には水を差さず、ミツ・ハはそっと胸の内で思うにとどめました。




 話を終えて部屋へ戻ったナ・ムチ(な・むち)を待っていたのは、黒く渦巻く真っ黒なトンネルでした。
 部屋を出るときには何もなかった白壁に開かれた異質な空間。その奥には明るい和風な部屋があり、そこに立つクク・ノ・チの姿にぎくりと身をこわばらせます。

「クク・ノ・チさま……!」
「ナ・ムチよ。起動キーとミツ・ハのオキツカガミを奪ってわたしの元まで持ってくるのだ」
「何をばかなことを! なぜおれがそんなことをするんです!?」
「この娘のために」

 クク・ノ・チの手が持ち上がり、横に設置された古風な八角形の鏡を指さしました。そこはやはりどことも知れない場所で、困惑した表情のツク・ヨ・ミが光る魔方陣のなかを歩き回っています。しかし外縁から先は見えない何かに阻まれて、一歩も出られないようでした。

<ここはどこなの? みんな、どこにいるの? 真っ暗で何も見えない……>
「ツク・ヨ・ミ!!」
「いくら呼んでも無駄だ。あの空間は魔方陣のみが世界だ。どことも空間はつながっていない。おまえの声は届かない」
「……なぜ、そんなにもあなたは橋にこだわるんです。あなたが手を組んでいるのは単なる雲海の魔物などでなく、オオワタツミだ。オオワタツミの望みは浮遊島群を破壊することです。魔物を退ける橋を島に架けるための物など、どうでもいいじゃありませんか……!」

 魔方陣のなかをさまようツク・ヨ・ミの表情がだんだんと恐怖とあきらめに変わっていくのを見て、ナ・ムチは己の無力さへのいら立ちから、こぶしで壁を打ちます。その姿に、クク・ノ・チの目が細く締まりました。

「――そうか。起動キーが意味するものが何か、おまえは気付いていないのだな」
「どういう意味です?」
「起動キーはカガミを利用した橋システムを起動させる――つまりはカガミを起動させ、オーダーを書き換えることができる物ということだ。
 もっとも、わたしとてこの数十年何もせずにいたわけではない。ヒノ・コが用いる方法とは原理は違うが、カガミを起動させる術式を組み立てた。しかしただ起動させるだけでは不十分だ。その状態を維持する莫大なエネルギーが必要になる。昔は地中に眠る埋蔵機晶石を用いていたようだが、採掘して枯渇した今ではそれは不可能。
 代替エネルギーとして、大量の生体エネルギーが必要だ
。並の人間では不可能なほどの」
「まさか、それをツク・ヨ・ミに……?
 なんてことを!! そんなことをしたら、きさまを殺してやる!!」

 ナ・ムチはとっさに銃をかまえ、撃ちましたが、光弾はトンネルに吸い込まれて、クク・ノ・チの元までは届きませんでした。

「どちらの術式も、まだ一度も発動させたことがない。わたしとしては安全策を用いたいが、それが不可能となればこの方法を用いることもやぶさかではない。その結果、あの少女がどうなるか不明だ。……まあ、到底無事ではすむまいな。
 それをさせたくなければ、起動キーとオキツカガミを持ってくることだな」

 話は終わりだというように、クク・ノ・チは唐突に背中を向けました。それと同時に壁の黒い穴はだんだんと小さくなっていき、小さな点となり、やがてそれすらも消えてしまいます。怒りに震えているナ・ムチは、背後に忍び寄る影にまるで気づいていませんでした。
 次の瞬間、頭部に走った激痛に、ナ・ムチは振り返ることもできずその場に倒れ込みました。




 一度解散をしたものの、居間ではウァールやJJなど、まだ残った数名で話が続いていました。
 ウァールが提案をします。

「おれ、思ったんだけどさ。マフツノカガミは渡さなくてもいいんじゃないかな?
 だってそれ、もう何千年もだれも見たことない物なんでしょ? 偽物つくってそっち渡しても、だれも分からないんじゃない? 実際伍ノ島の代々の太守たちって、そうやってごまかしてたんでしょ? もし問い詰められたって、おれたちは手に入れたそれが偽物だって分からなかったですむ話だし」
「ああ、なるほど」
「うん。おれ、つくれるよ? つくろうか?」

 そのときでした。
 階上でミツ・ハの部下の女性らしき悲鳴があがります。

「太守!!」

 急ぎ駆けつけてみると、部屋の中央でミツ・ハがうつ伏せに倒れていました。ベッドから身を起こし、何かに足を引っかけて倒れた、といった様子で、手には割れたコップが握られたままです。

「ミツ・ハさま! ミツ・ハ――カガミが?」

 ひざに抱き起こし、揺さぶり起こそうとした女性は、あお向けにしたミツ・ハの首にオキツカガミのペンダントがないことに気づきました。

「……ミツ・ハさまも……ですか……」

 部屋のなかの光景に、頭に手を添えたナ・ムチがまだぼんやりとした声でつぶやきます。
 その後、ミツ・ハは薬を盛られて眠っているだけだということが分かりました。
 そしてオキツカガミと起動キーがそれぞれ奪われており、ヒノ・コの姿がどこにも見えないことが発覚したのでした。




 猛スピードで肆ノ島へ向かう1隻の漁船がありました。

「フハハハハハ!! この俺にかかればこの程度の物を用意することなど朝飯前も同然!!」
「うん。ありがとう。とっても頼りになるねえ」

 腰に手をあてがい、船首で高笑いするドクター・ハデス(どくたー・はです)と、そのとなりでにこにこ笑っているヒノ・コの姿に、後ろでデメテール・テスモポリス(でめてーる・てすもぽりす)がやれやれとため息をつきます。
 そのとき、彼女が流した視線の先で、何かもぞもぞと動く影がありました。

「おねーちゃん……」
スク・ナ(すく・な)!? あんた、ついてきてたの!?」

担当マスターより

▼担当マスター

寺岡 志乃

▼マスターコメント

 こんにちは、またははじめまして。寺岡志乃といいます。
 このシナリオは、シャンバラとカナンの間にある雲海に囲まれた5つの島を巡っての冒険物となります。
 
 幕間「願いは星降る夜に」に参加されましたPCたちは、シナリオで出た情報を共有しているとします。
 その上でアクションがけをお願いします。



●今回行動できる場所について
 壱と伍ノ島へは、謝罪とマフツノカガミ返却目的で入島することができます。
 参ノ島では、記者会見を開き、機晶石貿易ルートの話を全島に向けて発信することができます。
 肆ノ島は、コントラクターを完全に敵とみなしており、厳戒態勢を敷いています。
 オオワタツミの根城については下に記述します。


●NPCについて
ウァール・サマーセット……シャンバラの少年。ツク・ヨ・ミを取り返すため、肆ノ島へ向かいます。
サク・ヤ……弐ノ島太守代理です。弐ノ島の代表としてカナヤ・コとともに記者会見に同席します。
ミツ・ハ……参ノ島太守です。クク・ノ・チの陰謀が発覚し、大義名分が整えば手を貸すつもりでタケミカヅチや兵を召集し、待機しています。
クク・ノ・チ……肆ノ島太守です。法術使い。強烈なカリスマ性を持ち、肆ノ島の民だけでなく全島民から支持されています。今回は肆ノ島で、マフツノカガミとオキツカガミが手に入り次第ツク・ヨ・ミとツ・バキを用いて術を行うつもりでいます。陰陽師ほか前提クラスの能力に加え、彼が独自に編み出した小結界や金縛りの術を用います。ほか、ヤタガラス、ミサキガラスを使役します。
ツ・バキ……クク・ノ・チの部下、仮面の女として自我を失い操られています。クク・ノ・チがカガミを起動させるのを待って、柱の間の手前にある控えの間に待機しています。侵入者がくれば戦います。小刀(投げナイフ)、刀を所持。陰陽師ほかその前提クラスの能力を用います。
キ・サカ……死亡した伍ノ島太守コト・サカの娘です。ナ・ムチの(自称)恋人。気が強く、自制が効かず、少し情緒不安定。昔からツク・ヨ・ミのことは嫌っており、ツク・ヨ・ミが父親を殺したと思い込んでいます。
ヒノ・コ……ツク・ヨ・ミの祖父で島を5つに割った原因をつくった人。オキツカガミと起動キーを持って、クク・ノ・チの元へ向かっています。何か考えがありそう?
ツク・ヨ・ミ……ヒノ・コの孫で、現在柱の間の魔法陣に捕われています。カガミの起動とその維持を目的として、このままではクク・ノ・チに利用されることになるでしょう。そうなった場合、身体も命もすべてエネルギーに転換され、柱に取り込まれて消滅することが考えられます。
ナ・ムチ……伍ノ島の青年。かつて祖母とともにヒノ・コをかくまっていました。ヒノ・コを憎み、ツク・ヨ・ミへの想いに懐疑的で苦悩しています。ヒノ・コを追って、肆ノ島へ向かいます。※彼はフリーパスで入れます。
スク・ナ……ナ・ムチのおさななじみです。今回、ヒノ・コのあとをつけて船にもぐり込んでいました。彼らと行動をともにします。
JJ……シャンバラの賞金稼ぎ。ツク・ヨ・ミ救出のため、肆ノ島へ向かいます。
パルジファル……JJに忠実な相棒。赤い刀身を持つ狼型ギフトです。JJの決定に従います。
ヤタガラス……ツク・ヨ・ミを執拗に狙ってきます。その正体は外法使いの使役する死霊です。攻撃者の物理攻撃方法をある程度コピーします。闇黒属性で、何の防御もなく触れると数秒間浸食されます。光で散らすことができるものの、決定打にはなりません。ある程度戦って逃げることをおすすめします。
ミサキガラス……強化版ヤタガラスです。すべてにおいてその能力はヤタガラスより優れています。
マガツヒ……タタリの使役する白化したヤタガラスです。齢数千年を経ており、凶暴で、邪悪そのものの怨霊と化しています。ヤタガラスとしての攻撃のほか、噛みつきをします。
タタリ……全身に呪符を巻いた謎の少年。オオワタツミの化身の1つです。肆ノ島太守の屋敷内にある呪符の間にはいられますが、その外に出るとカガミの影響を受け、長時間島内で活動することができません。
オオワタツミ……雲海の龍です。島を囲む雲海を生み出している源で、雲海の魔物たちの首魁。雲海に隠れたどこかの無人島を根城にしています。


●肆ノ島について(※PL情報)
 島の上空には防衛装置、15基の浮遊砲台ヒノカグツチがあり、炎熱のレーザーを撃ってきます。浮遊砲台そのものは無人です。コンピューター制御されており、その狙いは正確で、敵を自動追尾して常に複数の方角からレーザーを一斉照射します。死角はないとされています。まずこれを突破しなければ入れません。
 地上ですが、一般民は攻撃はしてきませんが、先の放送を見ているので非協力的です。
 肆ノ島太守の屋敷の警備には、隋身と呼ばれる、剣や槍、弓を持った武人たち、それに法術使いがついています。庭や表宮は人間ですが、奥に行くと式神の随神に代わります。夜、警備についているのもこちらです。
 奥へ進むにつれ、外法使い、ヤタガラス、ミサキガラスが現れます。さらにはタタリがいますが、こちらはカガミが近くにあることもあって、呪符の間からは長時間出られません。マガツヒはその制限なく動きます。こちらはかなり気まぐれで敵味方気にしない状態ですが、タタリの命令には忠実です。


●オオワタツミの根城について(※PL情報)
 浮遊する巨岩をくり抜いてつくられています。
 雲海内にあり、たどり着くまでに雲海の魔物の襲撃を受けます。船はミツ・ハが武装船と乗組員(兵士)を提供してくれていますので、戦闘力はそれなりにありますが、彼らだけでは厳しいでしょう。
 また、城自体にも多数の魔物がいて、ほとんどは人語を話さないヘビの化け物ですが、話せて人型をとれる者ウズメたちがおり、彼らはこの城をアマノイワヤト(天磐屋戸)と呼んでいます。
 アマノイワヤトは岩に城がめり込んでいるようなつくりをしており、岩の回廊が上階に向かって長く続きます。ヘビの化け物たちは5メートル級から40センチ程度と大きさはさまざまで、それぞれ氷結・炎熱・電雷の下位魔法を用い、牙にはしびれ毒があります。
 ウズメたちは皆、小柄な女性の姿をしており、醜悪です。性質も良くなく、説得は通じず、俊敏で、噛みつきや長い黒爪による引っ掻きでバッドステータスを付与してきます。吐き掛ける唾には相手をじわじわと石化させる効果があります。
 オオワタツミは不在ですが、この城の中央広間には雲海を生み出す生体装置アマノムラクモ(天叢雲)があり、これを破壊すれば浮遊島群を取り巻く雲海を晴らすことができます
 岩の回廊は光源が足りずうす暗いので、不意打ちを受けないためには対策が必要です。

※こちらのパートは全2回に渡ります。今回は中央広間までたどり着くことはできません。最終回は別のパートに移動する、ということはできませんので、そこを考慮してパート選択を決めてください。



注意点
 1.各島へ行く手段は浮遊島の熟達した船乗りが操縦する船しかありません。それ以外の航路を独自に用いようとしますと、雲海の魔物たちに襲撃されます。ですので、浮遊島では飛空艇、箒その他乗り物は一切使用できません。(第2話にて許可を得た物以外は使用できません。)アクションに組み込まないでください。
 ただし、島の上空域内であれば、トトリは使用可能です。

 2.このシリーズに参加できるLCは2人までとさせていただきます。3人目が入っていました場合は没とし、リアクションには登場しません。ただし、文字数用として追加されるのはかまいません。

 3.パートをまたぐアクションはWアクションと判断、片方が不採用になります。また、目的が2つ以上あるアクションも同様にWアクション判定となり、LCのアクションが没扱いになります。

 4.裏シナリオに参加される方は、こちらのシナリオには参加できません。参加されました場合白紙と同じ扱いとなり、リアクション内に登場することはありません。よろしくお願いします。



 それでは、皆さんの個性あふれるアクションをお待ちしております。

▼サンプルアクション

・参ノ島へ行く

・伍ノ島へ行く

・肆ノ島を攻略する

・ツク・ヨ・ミを救出する

・オオワタツミの根城へ行く

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2014年07月22日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2014年07月23日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2014年07月27日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2014年08月08日


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