特殊なシナリオですので、文末やマスターよりの注意書きを熟読の上で御参加ください。
「シャンバラの皆様。御機嫌麗しゅうございます」
ジェスターの衣装を身に纏(まと)ったフールと名乗る男が空京に現れたのは、ある月の夜のことでした。
「皆様方がパラミタへの帰還を果たされましてから幾星霜。まこと喜ばしい限りなれど、この喜びを表す方法を我らは久しく忘れてまいりました。おお、なんということでしよう。我らは我らの喜びを忘れてはいけません。そのため、我が主、すばらしき大魔女、夜の女王様が、皆様のために宴をご用意いたしました。季節は外れておりますが、次の新月の夜、ブロッケンの丘にて、ワルプルギスの夜祭を行いたいと存じ上げます。これは、シャンバラだけの祭り。どうぞ、シャンバラの方のみの秘密の宴として、ふるっての御参加をお願いする次第でございます」
そう言って、フールはチラシを紙吹雪のようにばらまきました。
さてさて、堅苦しいガイドなどは後回しにいたしまして、ここからはわたくしフールめが、語り部として宴の詳細をお伝えいたしましょう。
この宴に参加できるのは、シャンバラの方々だけでございます。まこと残念ではございますが、地球からお越しの方々、また、パートナー契約を交わしていない方々は御参加できません。これは、ゆめゆめお忘れなきように。
これを機会に、シャンバラの方々の親交をお深めになるもよし、地球の方々の隠された秘密を月明かりに晒すのもよしでございます。
ブロッケンの丘は、ツァンダの南にございます。たいした脅威は存在しておりませぬが、魔の宴の夜のこと、多少の怪異は徘徊しているやもしれません。そこはそれ、蛇の道は蛇、妖しを破るは妖しの力でございます。強き力を得たシャンバラの皆様方であれば、ちょちょいのちょいでございましょう。
怪しげなのは、もともと魔女の宴のこと。怪しさもまた媚薬。ゆめゆめ、このフールめの言葉をお疑いなどなきように。重ねてお願い申し上げます。
それでは、人生で最高の忘れられない一夜となりますように。ふるっての御参加を、このフール、心よりお待ちいたしております。
御注意
このシナリオはパートナー参加必須のシナリオとなります。パートナーを参加させないと、MCが見送りで名前が出る程度しか描写されません。
イベントシナリオに分類されていますが、実質ノーマルシナリオです。
MCに関しては、原則としてお祭りには登場しませんので、LCと行動を共にしません。いないのですから、LCは何を言っても好き放題です。いなくてわかるMCのありがたさ、いなくてほっとするMCのうざさ、いなくてかわらないMCの空気っぷりなどを、LCに嬉々として、あるいは淡々と、あるいはしみじみと語らせてあげましょう。
MCのアクション欄の目的と理由と手段は、すべてLCのアクションとして処理いたします。そのため、普段は行動の幅を広げられないLCの手段を多く書けるようになります。
もし、どうしてもMCとしてのアクションを書きたい場合は、【ここからMC】【ここまでMC】などでアクションをはさんで、明確に区別してください。
ただし、MCのアクションは、99%没になります。残り1%は……。さてさて。
なお、仮にMCが登場する場合でも、ほぼNPC扱いでマスターが動かしますので、あらかじめ御了承ください。