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サイコロが主催する双六大会!?

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シナリオガイド

結末はサイコロだけが知っている!
シナリオ名:サイコロが主催する双六大会!? / 担当マスター: むぐらしげる

 「……何かしらこれは」

 白衣に朱色の袴を穿いた泉 美緒(いずみ・みお)は、竹箒を動かす手を止めました。視線の先、草むらに隠れるように落ちていた「ある物」を拾い上げます。

 美緒の声を聞き、同じく巫女装束の夏來 香菜(なつき・かな)も近づいて、その手元を覗きこみました。

 二人は正月の助勤巫女として、空京神社で働いている所でした。特に香菜はシャンバラとニルヴァーナを往復する合間を縫ってのアルバイトです。嵐のように押し掛けた初詣の参拝客もひと段落し、境内にはいつもの静けさが広がっています。
 
「これ、サイコロじゃない。随分ボロボロだけど。」

 香菜が指を伸ばして、美緒の手の中に収まっていたサイコロをつんつんとつつきます。

 よくよく見ると象牙で作られた年代物ですが、表面が黄ばみ、目の着色も剥げ落ちているので、見た目はとてもみずぼらしいです。

 「……誰かの落し物でしょうか?」

 「うーん。それにしては、随分古すぎやしない? 大方ネコかカラスが運んできたゴミじゃないかしら? 捨てちゃっても構わないと思うわよ」

 首をかしげる美緒に、香菜が気楽に答えました。

その時、

 『ゴミというでない!!』

 「きゃあっ!」

 「え、ちょっと何よ!?」

 何処からか聞こえてきた怒声と共に、当たりは一瞬でまばゆい白い光に包まれました。


 どれくらいの時間が経ったでしょうか。二人は閃光に思わず身構えましたが、いつまでたっても何も起こりません。


 香菜が恐る恐る目を開けます。すると――

 「何よ、これ……」

 そこは体育館ほどの広さもある、真っ白な広間でした。四方の壁には扉や窓は無く、天井にも電灯1つありません。ですが壁自体が発光しているように、室内は柔らかな光に満ちています。
 
 そして何よりも驚くべきことに、床には、いくつもの円が描かれています。その円は線によって数珠つなぎになっており、部屋の隅の円には「振り出し」と、反対側の隅の円には「あがり」という文字がそれぞれ書き込まれていました。

 美緒がつぶやきました。

 「…まるで、双六のようですね」

 「その通り!!」

 突然上から降ってきた声に、二人は驚いて天井を見上げます。

 そこには宙に浮かぶ一人の少年がいました。黒いおかっぱ頭で、服は、白い水干と呼ばれる平安時代の装束を纏っています。

 「ちょっと! あなた何なのよ! ここはどこなの!?」
 
 咬みつく香菜に、少年は嘲笑するかのような笑みを浮かべました。

 「ここは、お主が「ぼろぼろ」と言っておったサイコロの中じゃ。そして我は、このサイコロ自身じゃ」

 「サイコロさん……ですか?」

 美緒がおずおずと問いかける。

 「そうじゃ。我は昔、双六盤についたサイコロじゃった。日本のあるお屋敷で大事に遊ばれておったが、時が経つにつれ見向きもされなくなり、ついには捨てられてしもうた。ゴミ収集車で運ばれる時に、相方の双六盤と別れ別れになって道に落ちてしまい、やれ子どもたちに蹴られたり、犬や鳥に咥えられたりするうちに、いつの間にかこんな「ぱらみた」という所に辿りついてしもうたのじゃ」

 そう言うと、少年――サイコロの化身は目頭を押さえてヨヨヨと泣き出した。

 「昔はお正月になると、子どもたちが押し入れから我を取り出しては時間を忘れて遊んでくれたものじゃった……。その時のことを思い出す度、もう一度我と遊んでほしい、人の笑顔が見たいという思いが募って仕方がない。しかし双六盤を失った身となっては、それも叶わぬ夢。サイコロ一つで何が出来ようか。人間に拾われても、すぐにゴミ扱いされて捨てられるのが関の山じゃ。このまま石ころのように扱われ、動物たちのなぐさみものにされたまま朽ちてゆくのかと思うと悲しゅうて悲しゅうて、己の不幸さを嘆くばかりの毎日じゃった……」

 「まあ、そうでしたの……」

 自分の置かれた状況もそっちのけで、美緒は心底気の毒そうな表情を浮かべて相槌を打つ。

 「ところがじゃ! 我の願いが届いたのか、この身に不思議な力が宿るようになったのじゃ! 己自身で跳ねてあちこちへ行き、己の身の中に人を取り込み、双六盤を作ることもできるようになった。そして我は閃いたのじゃ!」
 
 そう言ってサイコロの化身は空中で何度も宙返りをする。

 「誰も遊んでくれないのなら、我の方から相手を探しにゆけばよい! わしが双六で遊ぶ者たちを集めればよいのじゃ! そう思った矢先、お主らが我を手にしてくれたものだから、早速引き入れさせてもらった。喜べい、お主らが第一号の参加者よ」

 「ちょっと勝手に決めないでよ! あたしたち参加するなんて言ってないじゃない」

 しかしサイコロの化身は、香菜の権幕も全く気に留めない。

 「言ったであろう? 我が参加者を決めるのじゃ。お主らに是非はない。ああ、安心せい。あがりに辿りついたら外の世界にはかえしてやる。しかし、この双六は中々手ごわいぞ?」
 
 「何をどう安心しろって言うのよ……」

 「……私たち、どうなってしまうんでしょう」

 ニヤリと笑みを浮かべるサイコロの化身に、香菜と美緒はともに途方に暮れるばかりだった。





 空京神社の境内に、今は香菜と美緒の姿はない。数分前まで彼女たちが立っていた場所には、ちいさな古ぼけたサイコロが転がっているだけである。

 やがてそのサイコロはカタカタと震えだし、ついには生き物のようにピョンピョンと飛び跳ねはじめた。

 ウサギやバッタのように跳ねるサイコロは、一直線に神社を飛び出して、町の中に消えていった。

 新たな「参加者」を探すために――

 

担当マスターより

▼担当マスター

むぐらしげる

▼マスターコメント

■2013年1月19日:追記
「■PLのアクションについて」にアクションのルールを追加いたしました。


初めての方ははじめまして、ご存じの方はお久しぶりです。
ゲームマスターを務めさせていただきます、むぐらしげると申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

■魔法のサイコロと双六について
魔法の力を得たサイコロは、出くわしたMC・LC達をサイコロの中の異空間に引き込みつつ、パラミタ中を飛び回ります。

サイコロの中は大きな体育館程の広さがある異空間につながっています。異空間の中には2~12のマス目がある巨大な双六盤が拡げられており、引き込まれたMC・LC達は等身大のコマとなり、双六を進みます。あがりに到達すればサイコロの世界から出ることができます。

ある双六のマス目に止まると、MC・LCはパラミタ内の指定された場所にワープされます。そしてそこで与えられたミッションをこなさなければ、次のサイコロを振ることが出来ません。

■PLのアクションについて
今回の双六の内容は、ご参加いただくPL様方の手によって制作していただくことになります。
参加されるPL様には、以下の作業を行ってもらう事になります。

1.アクションの投稿。
アクションには、「キャラクターの目的」「プレイヤーの意図」「キャラクターの動機」「キャラクターの手段」の他に、双六のマス目でキャラクターに課せられる命令についても記載していただきます。

以下の

====================
マス目:
場所:
内容:
====================

のフォーマットを利用して、「マス目の番号」「ワープされるパラミタの場所」「そこで課される命令の内容」について記載してもらいます。ワープされるパラミタの場所については、ワールドマップ、ワールドガイドに書かれている地名のみ使用可能とします。

また同時に、マス目に止まった時のMC・LCの反応についても記載してもらいます。

「フォーマット」と「マス目に止まった時のMC・LCの反応」は、「キャラクターの手段」に記載してください。
具体的な記載方法は、下のサンプルアクションを参考にしてください。

2.シナリオ参加者用掲示板に挨拶を書き込む。
次に、シナリオ参加者用掲示板の「あいさつ」スレッドに挨拶を書き込んでもらいます(挨拶の内容は何でもいいです。ほんの一言だけでもだいじょうぶです)
書き込んだ後、表示される記事欄の右側に二つのダイスの目が表示され、その合計がMC・LCがスタートから進むすごろくの目になります。

※アクション提出時に、掲示板で出た自分のマス目と同じマス目を指定しないようお願いいたします。
※もし同じマス目を指定した場合は、マスターの方でリアクション作成時に別のマス目に変更させて頂きます。


 このように、双六の中身は参加PL様のアクション内容次第ですし、MC・LC達の行動も掲示板のサイコロの目が少なからず関わってきますので、中々博打度合の高いシナリオになっております(笑) 
新春の運だめしにいかがでしょうか?
皆様のご参加をお待ちいたしております。

▼サンプルアクション

・等身大の双六を楽しむ!

・MC・LCの戦うシーンが見たい

・他のMCやLCと交流する様子が見たい

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年01月16日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年01月17日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年01月21日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年02月06日


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