シナリオガイド
突如出現した二色の湖は、イルミンスール崩壊の予兆か
シナリオ名:七不思議 怪奇、這い寄る紫の湖 / 担当マスター:
篠崎砂美
どの学校にもある七不思議。
特に、ここイルミンスール魔法学校は七不思議の宝庫。豊作入れ食い状態です。
七不思議が七つ八つ九つ……。それはすでに七不思議じゃないじゃんというツッコミはスルーして、七不思議が八つ以上あることがすでに七不思議の一つであるとかないとか。ゆうに煩悩の数を超え、総数では一〇八以上あるというのが、現在の定説です。
それはさておき、有名な物では「戦慄、ゆる族の墓場」とか「秘境、茨ドームの眠り姫」などがありますが、今宵クローズアップされたのは、「怪奇、這い寄る紫の湖」です。
なんでも、ザンスカールの森の奧に、突如、紫色に輝く湖が現れるというのです。湖といいましても、過去の目撃例は、ちょっと大きな池程度の物なのですが。
なにしろどぎつい紫色の水です。本当かどうか確かめにいく者もいるわけですが、一夜にして綺麗さっぱり消えてしまうとのこと、なかなか見つかりません。
はてさて、その正体は未だに謎につつまれているわけで、巨人が葡萄ジュースを絞って飲み干しているのだとか、地下から若返りの秘薬が湧き出しているのだとか、魔女が巨大な大鍋で秘法の実験をしているのだとか、昔の大戦で死んだモンスターの魂が地上にさまよい出て怨嗟の唸りをあげているのだとか、いろいろ噂は絶えません。
ここ数日、森の奧でカラフルな色の湖を見かけたという報告が何件か入っており、噂を聞きつけた物好きな他校の生徒たちも、興味本位で集まっているようです。距離にしましたら、世界樹から10キロほど北のあたりに出没しているというところでしょうか。ただ、まだ実際に湖を発見したという報告はありません。確認に行くと、すでになくなっているからです。
各校の生徒たち以外にも、仮面を被った怪しい黒衣の男が徘徊しているという噂もあります。なにやら、色とりどりの球体を持っていたとも言われていますが……。
その幻の湖が、ついに世界樹からさほど遠くない場所に現れたという知らせが入りました。ここしばらく、まったく雨は降っていませんので、突然雨水がたまって湖ができたとは考えられません。むしろ、気候的に大気は酷く乾燥しているぐらいです。ただ、湖の色が、赤だとか、青だとか、目撃証言がバラバラで、まだ紫は見つかっていないようです。
報告に来たイルミンスール魔法学校の生徒は、森の中で倒れていた生徒からそのことを聞いたそうです。その生徒は追いはぎか何かに襲われたらしく、すっぽんぽんで森に倒れていました。
怪我はしていないようでしたが、酷く消耗していた生徒は嗄れた声で、「湖が……這いよってきて……学校が危ない」とだけ言って、昏睡状態に陥ってしまいました。
世界樹のてっぺんにある展望台から探してみますと、世界樹の北5キロほどの所に、水たまりのような物がてんてんと見えます。ただ、世界樹の上から見たわけですから、実物はかなり大きいのかもしれません。北北西には赤い湖が、北北東には青い湖が見えるようです。昨日までそんな物は見えませんでしたから、確かに七不思議に出てくる湖と同じ物なのかもしれません。
何かが起きているのは間違いありません。本当に、学校存亡の危機なのでしょうか。ここは、不思議を暴きに行くしかありません……。
担当マスターより
▼担当マスター
篠崎砂美
▼マスターコメント
「魔法スライム駆除作戦」、「魔糸を求めて」に続くシナリオとなります。といえば、もうだいたい分かるでしょうが、赤の雌と青の雄を出逢わせてはいけません。紫になれば、数百倍に増殖します。現在、赤と青の湖は、「魔糸を求めて」のラストバトルの状態を遙かに凌ぐ大きさにまで集まっています。実際、ザンスカールの屋敷で生徒たちが遭遇したスライムは1万匹相当の体積がありました。1匹はおよそ5リットル換算です。今回は単色でそれを凌ぎ、合体して繁殖した場合、世界樹内部を満たすだけの容積になります。そのため、呑み込まれた場合、吐き出されるなどしないと、窒息する恐れがあります。
物語の開始は逢魔が刻から始まります。夜の活動になりますので、注意して行動してください。ただし、たいていの動物やモンスターは、すでに逃げだすか呑み込まれていることでしょう。
場所は、世界樹の北5キロほどの場所のようです。世界樹から見えた青と赤の湖は、そこそこ間が離れていますから、どちらに向かうのか決めた方がいいでしょう。
学校の危機なので、かなりの物までアイテムの持ち出しは許可しますが、イルミンスール魔法学校に存在しない物、特定NPCの個人所有物、NPC自身、能力的に学生に扱えないアイテム、今までのシナリオに登場せず唐突に出てきたアイテムなどは使用できません。私以外のマスターのシナリオに出てきた物や人物も使用できません。例外として、クレイゴーレムは認めますが、ブックゴーレムは不可です。
シナリオの展開上、NPCが最後に出てきて事件その物を解決する結末もありえますが、その場合はプレイヤーキャラの手に余ったことになり失敗に準じた結果となります。
なお、マジックスライムの特性を明かしておきますと、繁殖期になると雄と雌が魔力を蓄えた形で混ざり合い、爆発的に細胞分裂します。紫の段階では雌雄同体で、細胞内の各組織は複数持っています。水分を吸収することで分離に必要な体容積を確保し、雌雄に分離します。その後は地下に潜り、繁殖期まではめったに地上に出てきません。
また、今シナリオは独立した話ですが、私の過去の全シナリオが、直接的間接的に、繋がりの強い弱いはありますが、すべて何らかの関連を持っています。ガジェット的な繋がりが多いので読み直す必要はまったくありませんが、徹底した深読みをしたい人は再読するといろいろな発見があるかもしれません。それはまた、シナリオ単体の楽しみとは別の楽しみ方ということでおまけとしてどうぞ。
▼サンプルアクション
・防御線を張る
・赤いスライムを倒す
・青いスライムを誘導する
・どこかにいるであろう黒幕を捜す
・最終防衛ラインをしく
▼予約受付締切日
(既に締切を迎えました)
2009年10月22日10:30まで
▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)
2009年10月23日10:30まで
▼アクション締切日(既に締切を迎えました)
2009年10月27日10:30まで
▼リアクション公開予定日(現在公開中です)
2009年11月09日