なし

　
　ヴァイシャリーを逃げ出したゴチメイ隊は、ツァンダにやってきました。
　蒼空学園では新たにクィーンヴァンガードを募集していると聞いて、入隊しようと思ったのです。
　ところが……。
「すいませんが、入隊はちょっと……」
「どういうことだ」
　書類を持って困ったように言うテティスに、ココ・カンパーニュ（ここ・かんぱーにゅ）は詰め寄りました。
「経歴が、これじゃ問題あり過ぎるだろ」
　テティスに変わって、皇彼方がはっきりと言いました。
　ココたちとしては反論したいところですが、自分たちの胸に聞いてみると、思いっきり「その通りだ」という言葉が返ってきました。とはいえ、ここで引き下がっては、またプー太郎になってしまいます。
　そこへ、一人のクィーンヴァンガードがあわただしくやってきました。
「玄武甲が発見されました！」
「またか……」
　シリウスの探している五獣の女王器の一つである玄武甲が、ツァンダ南部の遺跡で発見されたという重大な知らせです。
　シャンバラ女王の血を受け継ぐ者が、五獣の女王器と呼ばれる特殊な五つの女王器をすべて所持した場合、その者がどのような者であろうと、シャンバラの民から絶大なる支持を得て女王候補の筆頭となることができます。特に、数が多い蛮族たちにとっては、絶大なステイタスとなるのです。これは、女王の血を受け継ぐ者たちにとっては、人民の支持を獲得する決定打となります。
　ところが、皇彼方はあまり驚いていません。
「今週で何件目だ？」
「ええと、八件目だと思います」
　皇彼方に聞かれて、パートナーのテティスが答えました。様々な情報が入ってくるのですが、ほとんどは報酬目当ての嘘情報で、あまり信頼性は高くありません。とはいえ、すべて嘘だと決めつけるわけにもいきません。
「そうだ、ちょうどいい。これを、入隊試験としよう」
　皇彼方の突然の思いつきで、ココたちは玄武甲探索に行くはめになってしまいました。当然ココたちはごねたわけですが、クィーンヴァンガードをはじめとする他の学生たちも探索に出かけると聞いて、考えを変えたようです。もし発見できれば、一気にクィーンヴァンガードの幹部になれると、甘い期待をいだいています。
　さて、はたして、玄武甲は見つかるのでしょうか……。

　その頃、玄武甲が発見されたという遺跡近くには、海賊たちが周囲の蛮族たちを集めながら集結しつつありました。彼らを率いるのは、アルディミアク・ミトゥナ（あるでぃみあく・みとぅな）と名乗る少女です。
「そう簡単に事が進むと思うな……」
　アルディミアクは、思惑を秘めた笑みを浮かべてつぶやくのでした。　

　
　十二の星の花、開幕です。はたして何座なのか……。いや、バレバレかもしれませんが。まだ、誰が十二星華なのかという謎が……。もしかして、これもバレバレなのか？
　いえいえ、そんなに単純ではありません。
　とりあえず、十二星華は、ティセラのように強力な光条兵器を持っている者が若干名確認されています。それが一つの目安とはなりますが、それが十二星華の証であるのかはまだ確証がとれていません。とりあえず、そういう者がいた場合、注意が必要です。
　今回、ココたちはクィーンヴァンガードと行動をともにしますが、あくまでも利害関係が一致しているだけです。一応、クィーンヴァンガード入隊を目的としていますが、玄武甲を手に入れられたら、あっさり奪って高く買ってくれるところへ売りに行くかもしれません。また、ヴァイシャリーでココの使った光条兵器らしき物が、星剣の一つではないかと警戒対象となっています。そのため、クィーンヴァンガード所属の学生は、ココたちの監視も命令として受けていますので忘れないでください。
　なお、クィーンヴァンガード隊員として明確に行動する場合は、ヴァンガードエンブレムを装備してください。服装にある場合は、持っているが隠している＝身分を隠していると処理します。隠したから有利に事が進むとは限りませんけれども。
　また、海賊たちも暗躍していますので、アルディミアクにつきたい方は、そちらへどうぞ。どうも、ココたちに何か罠をはってはいるようですが……。
　ココたちから学生への対応は、キャンペーンシナリオでの関係に影響を受けます。キャンペーンに参加していた人は、そのときの行動によっては、ココたちから警戒されたり相手にされない場合がありますので注意してください。ただし、ココたちの視点からの印象ですので、敵対していても気づかれていない場合もあります。逆に、本人はバレてないと思いこんでいる場合も出てくるでしょう。所属が大きく影響しますが、本当は誰の味方かというのは明確にした方がいいと思います。

・ココたちを補佐する

・玄武甲を独り占めする

・情報の真偽を確かめる

・ココたちを監視する

・別行動で玄武甲を手に入れる