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大決戦! 超能力バトルロイヤル「いくさ1」!!

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シナリオガイド

超能力者たちよ、いまこそ結集せよ! 血で血を洗う大バトル!!
シナリオ名:大決戦! 超能力バトルロイヤル「いくさ1」!! / 担当マスター: いたちゆうじ



「や、やめてー! 私に近づかないでー!」

 天御柱学院のキャンパスに、強化人間の少女のヒステリックな叫び声があがります。
 教官たちや生徒たちが取り囲む中、少女は涙を流しながらナイフを抜き、自分を取り巻く世界の全てを威嚇していました。
「どうして私は存在するの? こんな状態になって、生きていることに何の意味があるの? あなたたち、親切な顔して、私を傷つけるつもりなんだわ。許せない! みんな、殺し、てやる、わ……。死ねー!」
 息を呑む生徒たちに、苦悩に喘ぐあまり恐ろしい形相と化した少女が、獣のような叫び声をあげながら宙を飛んでナイフを振り回して、襲いかかってきます。
 結局、少女は、学院上層部から派遣された強化人間処理班によって鎮静剤を打たれ、強化人間の管理棟に運ばれていきました。

 近頃、こうした光景は、学院内でしばしば見受けられるようになってきています。
 「強化人間」と呼ばれる、人工的に生み出された超能力者たちの精神の不安定さが、日を経るにつれ、深刻化しているのです。
 強化人間たちはみな、「自己の存在意義」といったものに思い悩む傾向があるようですが、彼らの苦悩ぶりは極端で、学院の研究者たちも驚いています。
 学院側の精神再調整による応急処置も、限界に近づいている状況です。

 先日着任したばかりの新校長コリマ・ユカギール(こりま・ゆかぎーる)は、強化人間たちの現況も含めて、学院の超能力研究全体の膠着した状況に憂慮を示し、深い考察に入りました。

 そして、突如として、恐るべきイベントの開催を宣言したのです。

(教師諸君!! きたるべき闘いに備え、戦力を早急に揃える必要がある!! 超能力研究の一層の進展と、選ばれし者たちに超能力の向上の機会を与えることを意図し、学院主催で超能力バトルロイヤルを開催したい。私の指示のもと、ただちに準備に入るのだ!!)

 コリマは、サイオニックや強化人間といった、超能力を持つ者を一堂に会させ、お互いを闘わせ、殺し合いをさせようというのです。
 闘いの場でこそ、各自の超能力はその限界をさらに超えた、より上のレベルへと引き上げられるというのが、コリマの考えでした。
 さらに、強化人間たちが悩む「自己の存在意義」についても、バトルロイヤルに参加し、限界状況に身を置くことで、おのずと「答え」が得られるはずだというのです。

(自己の存在意義とは、難しい問題だが、その「答え」は誰かに与えられるのではなく、各自が自分でみいだしていくものだ)
(強化人間たちも、ただ学院をぶらつくだけでは「答え」は得られないと気づいていることだろうな)

 コリマの思惑は当たりました。
 超能力バトルロイヤル開催を聞いた生徒たちの中でも、特に、強化人間たちは敏感に反応し、パートナーが止めるのも聞かず、参加の意を表明し始めたのです。

「あなたには、私がどれだけ悩んで、苦しんでいるか、わからないのよ! このままでは、何も変わらないわ! たとえ闘いの場であったとしても、その中で何かをつかみとれるのなら、私は行くわ!」

 超能力バトルロイヤルの舞台は、「危険かつ不確定要素に満ちた場所で行いたい」とのコリマの意向で、シャンバラ大荒野の一画、「アトラスの傷跡」と呼ばれる謎めいた地域の、ガガ山という活火山とその周辺で行われることになりました。
 ガガ山の噴火活動は最近特に活発化しています。
 また、付近には、パラ実生を始めとする蛮族たちがたむろし、通りすがりの者たちを略奪せずにはおかない状況です。

 バトルロイヤル当日、参加者たちは、ヘリによってガガ山の周囲の森林にランダムに配置され、襲いかかるパラ実生たちを蹴散らし、また、競争相手を潰し合いながら、急峻な岩山であるガガ山の頂上を目指します。
 頂上には、クリスタルのケースに金の指輪が10個収められており、この指輪をはめて念じながら、すぐ側の噴火口に身を投げると、学院内部のコリマの前にテレポートでき、コリマの審査により、「勝利者」の認定を受けることができます。
 「勝利者」は先着順にランクづけされ、コリマと自由にコンタクトできる権限を与えられます。10名の「勝利者」がコリマに認定された時点で、バトルロイヤルは終了します。

 ガガ山周辺にはコリマが特殊な結界を張り、外から結界に入ることはできても、結界の内側から外に出ることはできません。また、森林や岩山の上空にも結界は張られ、長距離テレポートや高空飛行を使用することもできなくなります。
 バトルロイヤルへの参加については、学院の生徒だけでなく他校生の参加も自由で、希望者は当日結界の中に入ればよいとされました。
 超能力を使用できる者なら誰しもバトルロイヤル参加者となりえます。

 パラ実生たちには、事前に「高価な金の指輪を持った超能力者たちが観光に訪れる」との噂が流されました。
 また、女性のバトルロイヤル参加者には「黒の貞操帯」が配られました。これは、パラ実生に貞操を奪われるのを避けるためのもので、特に仕掛けはありません。着用は任意ですが、何者かがネットにこの下着の噂を流したため、レアな下着としてかえって狙われかねない状況です。

 さて、バトルロイヤル開催が近づくにつれ、思わぬ事態が発生しました。
 ガガ山の巨大な「怪龍岩」の下で眠りにつき、500年に1度目覚めるという「深紅の龍」が、どうやら動き出そうとしているようなのです。
 怪龍岩の周囲で、不審な「紅の帽子の男」が目撃され始めており、その男が怪獣の復活と何か関係があるようなのです。

 そして。
 強化人間の一人、設楽カノン(したら・かのん)の精神が極めて不安定な状態になってきたため、コリマの意向でバトルロイヤルに強制参加となりました。当日は貞操帯も強制着用になるようです。
 研究者たちは、「封じられた記憶の一部を呼び起こされるようなことがあった影響か」と首をかしげ、カノンの精神が崩壊したときに超能力の暴走によりどんな悲劇が起きるかと、戦慄を禁じえません。

 カノンは今日も、管理棟の施錠された部屋の中で、苦悩に顔を歪ませ、ベッドの上で何度も寝返りを打っています。
(頭が、痛い! 何なの、これは……。私は、強化人間。私は、私は……ああ! わかるわ……近い将来、私は、崩れる……)

 カノンに続いて、強化人間Xこと「海人」(かいと)もバトルロイヤルに参加の意を示します。
 強化人間X、彼は、車椅子に乗ったまま、絶えず宙をみつめて、わけのわからないうわごとを口走る、研究者にとっては非常に扱いにくいサンプルなのです。
 そのXが、バトルロイヤルで何をするつもりなのでしょう?

 校長室のコリマは、一心に誰かと感応を行っています。
(おぬし、わかっているのか? おぬしのやろうとしていることは、私には筒抜けなのだぞ)
(いっておくが、殺し合いをやめさせようなどと、本気で考えないことだ。私の計画の邪魔をするなら、おぬしとて容赦しないぞ)

 超能力バトルロイヤル「いくさ1」。
 「勝利者」となるのは誰か?
 そして、カノンの運命は?


担当マスターより

▼担当マスター

いたちゆうじ

▼マスターコメント

 天御柱学院主催による超能力バトルロイヤル「いくさ1」がついに開催されます。

 ガガ山が噴き上げるマグマや、パラ実生の襲撃、そして「深紅の龍」の脅威から身を守りながら、ライバルの超能力者たちとの死闘にうちかち、コリマから「勝利者」の認定を受けるべく疾走しましょう。

 今回のバトルロイヤルは、超能力を使える生徒なら誰しも参加者資格を持てることになっています。天御柱学院以外の学校の生徒も参加もできます。
 また、超能力を使えない生徒、あるいは使えるがバトルロイヤル参加の意志がない生徒も、当日結界の中に入り、それぞれの目的に応じた行動をとることができます。
 ただし、超能力を使えない生徒が金の指輪を持って噴火口に飛び込んでも校長室には飛べず、死が待っているだけです。
 強化人間がパートナーとともに結界に入るのも可能ですが、この場合も超能力を使える生徒のみがバトルロイヤル参加者資格を持ちます。

 バトルロイヤルにおける闘いのルールですが、超能力の使用はもちろん自由で、武器の使用も自由です。武器のない参加者にも、限定アイテムとして銀のナイフが1本だけ配られます。
 ただし、あくまで超能力の特訓が目的のイベントのため、コリマが「ゲームバランスを崩す」と考える大量破壊兵器(極端な例では、核ミサイルや生物兵器など)の使用は禁止されています。また、今回はイコンの使用も禁止となっています。
 当日結界内に入った者たちの闘いは、コリマが全て監視しており、大量破壊兵器を使用しようとすると、コリマの超能力で使用不能にされてしまいます。
 超能力を使わずに戦闘に勝利することもできますが、戦闘の中で超能力を十分に引き出しておかないと、金の指輪をはめてもコリマの前にテレポートできません。かりにできても、コリマが「勝利者」の認定を与えるかどうかは微妙です。

 「勝利者」として認定された10名には、それぞれ称号を与える予定です。また、認定時にコリマと会話することもできます。

 当日、精神の崩壊を迎える可能性が高いとされるカノンについては、アクション次第で命運が大きく左右されることになります。もしかしたらちょっと怖い展開になるかもと、内心ドキドキしています。
 「勝利者」を目指す方には、当日、精神が崩壊して理性を完全に喪失したカノンが強大なライバルとして立ちふさがることも考えられます。

 当日は、強化人間X(海人)と同様、超能力者同士の殺し合いをやめさせるために結界に入る生徒も多数出ると考えられます。
 コリマ始め学院上層部に睨まれることも恐れずに出動する彼らは、天御柱学院における「上層部対生徒」の構図を決定的にするきっかけとなるかもしれません。

 当日は、パラ実生を始め、ただ超能力者を襲撃したい、あるいはただ「暴れたい」というだけの生徒も結界内に入れるようになっています。
(実は、誰でも結界内に入れるようになっています。ただ、入った後はコリマの監視を受けます)
 なお、「金の指輪」や「黒の貞操帯」はこのシナリオでのみ使用できる限定アイテムで、他のシナリオ等では使用できません。

 みなさん、是非参加して、超能力スキルを向上させ、コリマの「思惑」を探りましょう!


▼サンプルアクション

・バトルロイヤルに参加し、「勝利者」を目指す。

・強化人間X(海人)とともに、殺し合いをやめるよう参加者を説得する。

・カノンの精神の「崩壊」を阻止する。

・バトルロイヤル非参加で超能力者たちを襲撃する。

・「深紅の龍」と闘う。

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2010年08月21日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年08月22日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年08月26日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年09月09日


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