天御柱学院へ

なし

校長室

蒼空学園へ

ドロマエオガーデン

リアクション公開中!

ドロマエオガーデン

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る

シナリオガイド【イコン参加可】

そこは、暴君達の楽園
シナリオ名:ドロマエオガーデン / 担当マスター: 革酎

 蒼空学園の校長室内に、緊張が走りました。
「おい……冗談でいってるんじゃないだろうな?」
 校長山葉 涼司(やまは・りょうじ)の戦慄を帯びた低い声が、報告者である料理研究部『鉄人組』組長馬場 正子(ばんば しょうこ)の、厳しい色が浮かぶ強面を真正面から捉えます。
 正子曰く、新入生歓迎オリエンテーリングの為にチャーターした大型飛行船がシャンバラ大荒野の西部に当たる、とある地点で磁気嵐に巻き込まれ、墜落したとの連絡が飛び込んできたというのです。
 しかし最大の問題は、墜落したポイントにありました。
 その墜落ポイントをコンピュータで正確に計測したところ、古代の魔働生物兵器開発場だった遺跡ドロマエオガーデンであることが判明したのです。
 ドロマエオガーデンは、現在ほとんど発掘調査が進んでいないという珍しい遺跡でした。
 そして、発掘調査が進まない理由はただひとつ――今も尚、ガーデン内に大量に棲息している魔働生物兵器達が、極めて危険である為でした。

 山葉校長は、一も二も無く、すぐに救出隊派遣の手続きを取り、同時に蒼空学園内外に向けて、救出隊への参加を広く呼びかけました。
 更にいえば、この救出隊はイコンを主体とする機動部隊として編成されることとなったのです。
 ドロマエオガーデン内に棲息する無数の怪物達を相手にまわすには、イコンを投入しなければ余りにも危険に過ぎる、というのが山葉校長の下した判断でした。

     * * *

「それにしても、また随分と厄介な場所に堕ちてくれたものよな……あそこは下手に徘徊すれば、確実に死人が出るぞ」
 正子の渋みを帯びた野太い声に、山葉校長は顔色を薄くして小さく頷くばかりです。正子はやれやれと僅かにかぶりを振り、大きな吐息を漏らしました。
 対して山葉校長は、ほとんど表情を変えずに、上体を乗り出すような形で正子の強面を見上げます。
「報告ついでだ、お前さんには救出隊のチーフとして、これから掻き集める連中を指揮して欲しい。幸いお前さんはイコンの操縦には長けているし、リーダーシップも抜群だからな」
「馬鹿をいうな……イコンを操るにおいては天学の連中が随一であろうが」
 などと反論してはみせるものの、正子は救出隊チーフを受任する腹積もりであるようでした。
 救出対象の大半は、蒼空学園の新入生達なのです。他校の生徒に指揮を取らせては色々問題があるということを、よく分かっているのでしょう。
 山葉校長は、酷く申し訳無さそうに両手を合わせ、拝むような格好を見せました。
「いや、悪い……本当なら、俺が行って指揮したいんだけどな」
「構わぬさ。久々に包丁から操縦桿に握り替えるのも、気分転換には良かろう」
 正子の肉厚の口元に、僅かながら苦笑が浮かびました。

     * * *

 一方、その頃。
 墜落した大型飛行船が、いつ爆発してもおかしくないという状態であった為、オリエンテーリングに参加した蒼空学園の新入生達は慌てて船外に脱出し、遥か地平線の先まで続くのではとさえ思われる、広大なジャングルの中へと足を踏み出していました。
 幸い死者や重篤な怪我人は出ておらず、ほとんどの生徒達が、打撲や擦過傷といった程度の軽傷で済んだようです。
 中には全くの無傷という者も居ましたが、そういったひとびとは蒼空学園の新入生ではなく、引率として参加していた蒼空学園の上級生や、一般参加として乗船していた他校のベテランコントラクター、といったような面々でした。
 しかし、お互いの無事を喜んだのも束の間、彼らは自分達の置かれた状況を即座に理解し、そのいずれの面にも不安と緊張の色が浮かぶようになりました。
 陽光が中天から僅かに傾き始めようとする頃合なのですが、頭上に覆いかぶさる緑の屋根が陽射しの大半を遮断し、地表付近は不気味な程の暗さに覆われています。その薄暗い視界が、新入生達に更なる不安を与えているようでした。
 突然、どこかで甲高い雄叫び、或いは奇声ともいって良い、奇妙な咆哮がジャングル内に鳴り響き、新入生達を襲う緊張は極点に達しようとしていました。
 その雄叫びはどう聞いても哺乳類の大型肉食獣のものではなく、例えるなら金属同士が喉の奥で擦り合っているような耳障りな音で、別の例え方をすれば、鶏種の鳥が無理矢理、獣のように吠え立てているような、そんな叫び声でした。
 やがて、その奇妙な咆哮は様々な位置や方角から次々と連鎖するように続けて鳴り響き、あたかも遭難者達を包囲しているかのような、明らかな意図を持って放たれているように聞こえました。
 いえ、それは決して気のせいでもなければ、思い過ごしでもありません。
 謎の咆哮の主達は間違い無く、遭難者達の脱出路を塞ぐ為に、包囲網を形成しつつありました。まるでハンターが獲物を追い詰めて、じわりじわりとなぶり殺しに仕留めていくが如く――。

 不意に誰かの悲鳴があがり、新入生達の鼓膜を激しく刺激します。
 同時にあの耳障りな咆哮が予想外に近いところで、鋭い吐息を交えつつ、強烈なまでの殺意を込めて鳴り響きました。

担当マスターより

▼担当マスター

革酎

▼マスターコメント

 本シナリオガイドをお読みくださり、ありがとうございます。

 これまでこういう脱出もののシナリオを幾つか執筆して参りましたが、今回は遭難者側救出側をランダムに決定させて頂きます。
 即ち、挨拶掲示板にて書き込みをして頂き、その際のサイコロの出目によって、遭難者側になるのか、或いは救出側になるのかを決定します。
 出目が奇数なら遭難者側偶数なら救出側となります。
 挨拶掲示板にてご挨拶なされなかった場合は、平均値の扱いとなり、遭難者側にてスタートして頂くこととなります。
 尚、救出側に限り、イコン搭乗可とします。必ずしもイコンに乗っていく必要はありませんが、その場合、かなりしんどいことになります。
 そして遭難者側は、ドロマエオガーデン内に生息する魔働生物兵器に対しては、普通に戦っては100%勝てないと思ってください。
 逆にいえば、知恵を絞って対策を考えれば何とかなるかも知れませんが、それでも勝てるかどうかは五分五分といったところです。

 それでは以下、諸々の情報を列記して参ります。


――ドロマエオガーデン――
 シャンバラ大荒野の西部に位置する、古代の魔働生物兵器開発場だった遺跡で、発掘調査はほとんど進んでいません。その理由は、ガーデン内に今尚大量に棲息する魔働生物兵器達が、あまりに危険である為です。
 ガーデン内は非常に広範で、更にその上空には激しい磁気嵐による豪風が吹き荒れており、脱出するのは容易ではありません。


――恐竜騎士団――
 現在、このドロマエオガーデンはエリュシオン帝国の恐竜騎士団によって狙われています。ドロマエオガーデン内にいる魔働生物兵器を手に入れようとしているようです。
 遭難者達は恐竜騎士団によって蹂躙される前に、脱出しなければなりません。
 恐竜騎士団は大型の肉食恐竜や、攻撃力に富んだ草食恐竜に騎乗する戦闘集団で、彼らはそれらの恐竜を従えてドロマエオガーデンを目指し、急行しています。
 カーゴなどの物資は、ケツァルコァトルスといった巨大翼竜に空中輸送させているとの情報もあります。
 更に恐竜騎士団はパラ実の風紀委員会としての地位を得ています。
 アクションとして恐竜騎士団側に就く場合は【パラ実風紀委員】の称号を、逆に指名手配されている者としてアクションをかけられる場合は【パラ実風紀委員により指名手配中】の称号を、アクション投稿時に表示して頂きますようお願いします。
 当然ながら、恐竜騎士団に指名手配されているPCは、恐竜騎士団からは優先的に狙われると考えて下さい。
 称号が表示されていない場合、それぞれの立場での行動は取れなくなります。


――恐竜騎士団側で行動する場合――
 恐竜騎士団側で行動するPCの場合、挨拶掲示板での出目が奇数、もしくは挨拶無しの場合なら遭難者側でドロマエオガーデン内にいる他PC達を攻撃するなどの行動が考えられます。
 一方、出目が偶数の場合、救出側で恐竜騎士団に協力するなどといった行動が考えられます。
 上記はあくまでも一例ですので、アクションを考える際の一助として頂ければ幸いです。
 但し、恐竜騎士団側として行動する場合であっても、魔働生物兵器の攻撃対象から免れるという訳ではありません。魔働生物兵器にとっては、恐竜騎士団ですら敵なのです。
 ゆめゆめ、お間違え無きようお願いします。


――ドロマエオガーデン内の魔働生物兵器――
 全て、実在した恐竜をモデルとして古代に開発された魔働生物兵器です。
 タイプはおおまかに分けて、三種類です。

■ドロマエオサウルスタイプ
 今日ではラプトルとして広く知られている種で、平均して1〜2メートル前後という体格です。然程大型ではないものの、優れた知能とチームハンティング能力を有する、極めて危険な存在です。
 本シナリオに登場するのは、その中でも最大サイズのユタラプトルタイプと、もうひとまわり小型であるデイノニクスタイプの二種です。

■ナノティラヌスタイプ
 地上最大の捕食者であったティラノサウルスですら狩りの対象にしたという恐るべきハンター、それがナノティラヌスです。
 ティラノサウルス程の巨大な体躯ではないものの、圧倒的なスピードで獲物を翻弄する怪物です。

■マジュンガトルスタイプ
 白亜紀後期のマダガスカルに生息していた恐竜です。マダガスカルという狭い孤島の中で生活していた極めて限られた種で、知名度は高くありませんが、戦闘能力は抜群です。



 それでは、参加をご検討頂ける皆様方からの素晴らしいアクションをお待ちしております。

▼サンプルアクション

・遭難者として無事に脱出を果たす

・遭難者達を全員無事に救出する

・魔働生物兵器を調査する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2011年07月25日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年07月26日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年07月30日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年08月14日


イラストを設定する 設定イラストを編集/解除する

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る