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【●】光降る町で(前編)

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シナリオガイド

未だモンスターの脅威が残る町 遺跡の真実を究明せよ!
シナリオ名:【●】光降る町で(前編) / 担当マスター: 逆凪 まこと

 町を東西南北に分ける大通りが、上空から十字架に見えるのが印象的な観光地”トゥーゲドア”。
 その町で突如として起こったモンスター”フライシェイド”の襲来から、一ヶ月が経とうとしていました。
 
「今回の祭りは、十分注意を払わねばならん。おまえたち、準備を怠るでないぞ」
 長老の一言に、集まっていた少年たちは、それぞれランタンを抱えて強く頷きました。
 事件が起こった原因であるストーンサークルの封印強化が急がれる一方で、町では年二回のお祭り”地輝星祭(ちきせいさい)”の準備に追われていたのです。


”八つの柱はこう謳う

 太陽のその下でも 星はいつも輝いている
 光呑むあの夜の向こうで 点と点を繋ぎ

 忘れられない別れの 深い深い悲しみのように
 失ったものを想う 長い長い苦しみのように

 さあ 明かりを灯しましょう 月にも見つからないように
 大地に星を輝かせ 太陽すらも惑うように
 
 さあ カーテンを下ろしましょう 誰にも見つからないように
 大地を槌打つ彼の人の その眠りが終わるまで ” 



「あんな大事の後なのに、逞しいというか暢気と言うか」
 町のあちこちで、町の民謡でしょうか、古いメロディが響いている中、その町の中心であるストーンサークルでは”ソフィアの瞳調査団”のクローディスが、ストーンサークルの側面に刻まれた古い文字をなぞりながら苦笑しました。
  ――八つの意思、点と点、古の嘆き、断絶される繋がり、干渉を阻害、太陽の刻印、繕う、地の底――
 それらが記された八本の柱のうち、一本は先日の事件で亀裂が入ったままです。
「この柱の修復もまだ完全じゃないと言うのに」
「そう暢気にしているわけでも無いようですよ」
 控えめに言ったのは、資料を眺めていたツライッツです。
「この祭りは、”賢者”がこの町を作った頃からあるようで”鎮め”の意味があるようですから。封印にも関係しているのかもしれないので、中止するわけにもいかないんでしょう」
「そうは言うが……」
 唸るクローディスの表情があまり芳しくないのは、先日の事件の後、一旦は封印されたはずの空間の裂け目に、女王の干渉が見られたからでした。
 勿論、すぐにクローディス達調査団や、教導団員が派遣され、再び封印の強化を始めていましたが、これでは根本的な解決にはなりません。
「女王をなんとかするしかないでしょうね」
 先日の事件の資料を眺めながら、ため息をつきつつも面白そうに言ったのは教導団大尉、スカーレッドでした。特徴的な傷痕の残る顔を笑みにしながら、資料を指でなぞっています。
「この女王にしても、フライシェイドにしても、不可解なことが多いようだし」
 先日の事件の折りに、捕獲したフライシェイドの解析が進められていましたが、その弱点などは分かっているもののその生態は完全にはわかっていません。特に、その女王に関してはなにも分かっていないにも等しい有様です。
「あなたたちも一緒に行って、調査もいっしょにしちゃえば二度手間にならないんじゃないかしら?」
「無茶を言ってくれるよ、相変わらず……」
 クローディスはぼやくように言いましたが、反論を飲み込んでため息をつくと、ちゃんとした討伐隊を組むことを条件に、自分を含めた何人かの調査員を同行させることになりました。
「その代わりちゃんと守ってもらうからな」
「ええ、ちゃんと出口は守っておいてあげるから、安心して行ってらっしゃいね」
 クローディスの言葉に、スカーレッドはにっこりと笑って答えたのでした。


「なんというか、解せないんだよねぇ、どうも」
 一方その頃、同じ教導団員でも、情報部所属である同じく大尉の氏無は、町で行われるお祭りの方が気になる様子でした。
 この町の中心を走る大通りは、その十字架の形に太陽の光を地面に映すことで、封印を強める役割があります。だというのに、そのお祭りのために、空の開けていた大通りまでアーチが組まれ、町全てがすっぽりとアーケード街のようになっていて、地面に落ちる十字架の光の力が下がってしまっているのです。
「それで”鎮める”っていうんだから、一体どういうことなんだか」
 ストーンサークルの封印を強めるために作ったという町で、何故このような祭りが行われているのでしょうか。
「賢者・・・・・・ねぇ、そこがまず引っかかるんだけど」
「わっ!」
 一人つぶやく氏無に、ぶつかる影がありました。
「君は・・・・・・」
 それは、資料にもあったストーンサークルの封印を破ってしまったという少年でした。
 どうやらお祭りの手伝いにかり出されて、あちこちを忙しく駆け回っている最中のようです。
「僕はランタンに光を入れるのは手伝えないので、飾るのを手伝ってるんです」
 どうも、少年の力はランタンに光を入れる儀式のようなものにも影響してしまっているようでした。
「良かったら、手伝わせてもらえるかな?」
 氏無の申し出に、少年は不思議そうにしながらも頷きます。


 ゆっくり、ゆっくりと、祭りの始まるように、いくつもの事態は動き始めていました。

 

担当マスターより

▼担当マスター

逆凪 まこと

▼マスターコメント

はじめましての方ははじめまして、二度目以上の方は再びお目にかかれて光栄です、逆凪まことです

「灰色天蓋」と同じ舞台になりますが、今回はお祭りということで、また違う装いと秘密がお待ちしておりますので、初めての方も是非お越しくださいませ
※ただし、状況上教導団員の方が参加しやすくなっております

さて今回は前編と後編に分かれたお話となっております
前編では、主に女王の討伐と、さまざまな調査をしていただくことになります
具体的なヒントはガイド本文や下記情報の中に隠れていますので、探してみてください

討伐隊:基本的には要請を受けた教導団員での構成になりますが、機密任務ではないため、協力者は拒まれることはありません。洞窟内での調査団の安全確保と、女王の討伐が任務になります。
(尚、封印を解くのではなく、結界を張って中へ入るので、モンスターを呼び寄せる心配はありません)

調査団:討伐隊に同行し、調査を行います。調査団達の安全確保の必要があるので、基本的には戦闘は行いません。ですが、必ずしも調査団の傍にいなければならないということはありません。

チームとしては主にこの二つになりますが、町に残っている氏無、スカーレッド達も何らかの情報を持っています
もちろん純粋にお祭りを楽しんだり、それ以外で行動していただくことも可能です

小さな町の小さな出来事ではありますが、本当に小さな事件で終わってくれるのかどうかはまだ分かりません
前編での結果次第で後編に大きく影響が出て参りますので、みなさま是非ご協力いただき、疑問に思われた部分は隅々までつついていただければ幸いです

※NPCの詳細は、やや蛇足になるので マスターページ に記載予定です


<<シャンバラ観光パンフレットより抜粋>>

 きれいな円形に広がった、古い景観を残す、小さいですが美しい町です。
 東西南北に、商店が両脇に並ぶ大通りが十字状に伸びており、その中央にストーンサークルがあります。
 民家は、広い屋根が隣同士と触れ合うほど密集しており、空が見えないほどです。
 そのため、大通りから一歩外れると、一種のアーケード街のようになっています。
 上空から見ると、十字の文様が彫られたメダルのように見えるかもしれません。


<<地輝星祭>
 年に二回行われているお祭りで、この日は大通りにもアーチが組まれ、町全体がドームの下のようになっています
 その下では紋様の入った幾つものランタンが飾られ、まるで地上に星が降りてきたかのような華やかなお祭りです
 ランタンの位置はひとつひとつ決まっていて、一見するとまばらに散っているように見えますが、よく見れば星座を表していることがわかるでしょう


 

<<「フライシェイド大量発生事件レポート」より抜粋>>

 ストーンサークルが封印している亀裂の先にある洞窟は、壁の表面がストーンサークルと同じ素材でできており、中は真っ暗で、四人が横一列になれる程度の広さをしたやや傾斜のある通路が、地下に向かってまっすぐ奥へ続いています。
 その最奥では、ドーム状の巨大な空間が広がっており、壁一面にフライシェイドと同程度の穴が空いていて、今まさに孵ろうとしているフライシェイドの卵があります。その中心には女王が鎮座し、巣穴に踏み入れようとする存在を警戒しています。現段階では女王の存在が邪魔をしており、その床の状態は不明です。

 フライシェイド
 全身灰色で、全長20センチほどの小型の飛行性モンスターです。
 とんぼのような形をしており、視力や聴力はなく、温度で敵を認識しています。
 普段は高高度で生活しているので、見かけることは滅多ありません。
 生殖機能はなく、一代限りのモンスターです。
:攻撃
 口らしき鋭い先端で、針のように刺して攻撃してきます。
 一撃一撃は軽いですが、針に微弱な毒性があるため、刺され続けると危険です。
 鍛えていない一般人には生命の危険すらあります。
:弱点
 一匹一匹は、一般人でもほぼ一撃で倒せるほど弱く、炎が弱点です。


 フライシェイドの女王
 亀裂の奥に鎮座し、フライシェイドの女王と思しき巨大なモンスターです。
 自らは動くことはなく、フライシェイド達が運んできた食料を糧にしているようです。
 羽はなく、顎は発達し、大きく腹の膨らんだアリジゴクに似ています。
 フライシェイド達と同じく、視覚、聴覚はなく、巣穴の外にいる限りは、攻撃行動には出ないようです。
 空間に影響を与える鳴き声を発しており、物理的な攻撃以外に、音波攻撃が可能だと推測されています。
 専門家によれば恐らく「広域衝撃波」の類と、精神に軽い影響を与える「妨害音波」を使う可能性があり
 同時には使えませんが、動きが鈍い分、その効果と範囲は注意が必要だろう、とのことです。
 

▼サンプルアクション

・女王の討伐

・調査団に同行

・お祭りについて

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年02月13日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年02月14日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年02月18日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年03月02日


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