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サクラ前線異状アリ?

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シナリオガイド

春だ! 花見だ! 誘拐だ!! 混沌と退廃と美女の宴、ボクらの花見の行方は!?
シナリオ名:サクラ前線異状アリ? / 担当マスター: 寒月堂

                     ◇    ◇    ◇

「おじょうちゃん、おなまえは?」
「あたし、さくらー」
「さくらちゃん、おじさんといいところにいきましょう、ふふふふふ」
「きゃー」

                     ◇    ◇    ◇

「……って事件が、多発してるらしい」

辻永 翔(つじなが・しょう)がしかつめらしい顔で言いました。山葉 聡(やまは・さとし)は頬杖をついたまま、あまり興味もなさそうです。
「なんだそりゃ、連続誘拐か?」
「ああ。名前に「さくら」のつく人物、ついで「花」、その他、花の名前のつく女性も被害に遭ってるって話だ」
「ふーん、桜、ねぇ……さくら……ん?」
妙な顔をして、聡は懐から封筒を取り出しました。
「こいつ、今朝届いたんだが……」
深紅の封蝋を施した古風な封筒の中には、飾り気のないカードが一枚。

+ + + + + + + + + + 

 拝啓、山葉聡様

 貴方様の見目麗しいパートナー、サクラ・アーヴィング(さくら・あーう゛ぃんぐ)様は
 当方で丁重にお世話いたしております。
 さて、来たる4月12日、タシガン空狭の孤島において花見の宴を開催致します。
 山葉聡様にもぜひお越しいただきたく、ご連絡差し上げた次第でございます。
 おいでいただけない場合、サクラ嬢の身の安全は保証致しかねます
 花を愛で花に酔う、混沌と退廃の宴、ご存分にお楽しみいただきたく、心よりお待ち申し上げます。
 ※酒アリつまみアリ。
 (未成年の方にもお茶とお菓子をご用意しております。奮ってご参加ください)

+ + + + + + + + + + 

「……脅迫状、か?」
「え、招待状だろ?」
翔は思わずもう一度文面を読み直して、
「だって、変だぞ。この孤島……桜なんか一本もない場所じゃないか」

ピロピロン。
メールの着信音に携帯を取り出した山葉聡は、画面に目をやって思わず頭を抱えました。

+ + + + + + + + + + 
件名「誘拐されました」
発信人 サクラ・アーヴィング
+ + + + + + + + + + 


「何をやってるんだ、あいつ……」

                     ◇    ◇    ◇

一方、タシガン某所。

「人質たちはどうしてる」
黒髪に金の瞳の少年が、古めかしい館の階段を降りて来て聞きました。
「はい、丁重におもてなし致しております、ぼっちゃま」
「食事もお茶も、オイラが腕を振るってるから好評クマよ!」
テーブルについて封筒に封をしていた二人が立ち上がって答えます。
「ふん……なら、いい。不自由な思いはさせるなよ」
そして、ハッと我に返り、赤くなった顔をごまかすように言いました。
「人質を粗略に扱ったと世間に思われては、我がオルロフスキーの家名に傷がつくからな!」

「ぼっちゃま、やっぱり寂しいクマね」
立ち去る主人を見送って、クマ型ゆる族がつぶやきます。
「誕生日はいつも3人きりのパーティーでしたからね」
答えるのは、長身の老執事
ミーシャとポー爺。この二人で力をあわせて、家族を失ったぼっちゃまをお育てして来ました。
だから、突然「花見」開催を宣言されたときも、喜んで協力することにしたのです。
4月12日は、ぼっちゃまの誕生日なのですから。
「今年は盛大にやるクマ!」
「そうですね、なんとしても成功させましょう。……しかし、花見とは、実際どういった催しなのでしょう」

「サクラちゃんや花子ちゃんを集めて愛でる宴会クマ。
 謎の行商人がそう言ってたクマ!」


……いやに怪しい響きです。
お気楽なミーシャとは対照的に、ポー爺の表情は晴れません。
「……本当に、そうなのでしょうか」

      ◇   ◇   ◇

霧の中……特別深い霧の集まった闇の中に、何かが蠢いていました。
傍にはカンテラを持った人影がひとつ。
次第に闇が濃くなる様を確かめながら、繰り返し、同じところを辿ってゆっくりと歩き回っています。
騙されやすい子は、テロリストには向いてないのネー」
うねうねと蠢く「何か」は、湿った嫌な音を立てながら、次第にひとつのものを形取って行きます。
人影はそれを見上げ、目深に被ったフードの下で満足そうに笑いました。
花の名を持つ娘たち……皆、我が主の復活のために……
……御遣いの、触手の餌食になるのネ!」


誰もいなくなった、孤島の丘の上。

茫漠とした風景の中に、ぽつんと、桜の大木がありました。
満開の花それ自体が発光しているかのように、暗い霧の中にぼんやりと浮かんで見えます。

そして微かに枝を震わせながら……生贄たちを、待ちわびていました……。


担当マスターより

▼担当マスター

寒月堂

▼マスターコメント

こんにちは、または初めまして。寒月堂です。
今回は、少年テロリスト(自称)の企む混沌と退廃の地獄絵図「花見」のお話です。

現在、各地から「」や「」の名をもつ女性が複数攫われ、オルロフスキー邸に捕われています。
しかし彼女たちは、この世間知らずの首謀者の為に「花見」を成功させてやりたいと考え、
それぞれに友達やパートナーへ協力を求めています。
中には「無理に力で解決しようとするなら、全力でこの屋敷と住人を守る」と息巻くお嬢さんもいるようです。

ぜひとも、彼女たちと力をあわせて「花見」を成功させるよう、ご協力ください。

ただ、首謀者レニ・オルロフスキーには「花見」というイベントの知識がまったくなく
「サクラさんや花子さんを集めて愛でる宴会」と漠然と考えているだけです。
また、その知識を与えた人物の意図も気になるところです。

+ + + + +

【アクションについて】

・名前に「」「」または花の名がつくPC
花の名を意味する名前(判断はお任せします)のPC

上記のキャラクターは攫われた「人質」の一人として、オルロフスキー邸内部からスタートできます。
花見開始までは館から出ることができませんが、館の中では比較的自由に行動できます。
外との連絡も制限されていませんので、パートナーとの情報のやり取りなど、協力も可能です。

・上記以外のPCについて
山葉聡を始めパートナーから救いを求められた人々と、彼らから依頼を受けた協力者です。
もちろん宴会と聞いて便乗に来る宴会ハンター(……?)でも参加できます。
「花見」を翌日に控えた夜からの開始になりますが、孤島で待ち構えている状態など、どの時点の参戦でもOKです。
また、人質たちは「花見」への協力を求めていますが、そのパートナーたちがどう受けとめたかは様々です。
依頼内容や目的は自由に設定できます。

+ + + + +

「花見」開催について

招待状(脅迫状?)によると、花見の開始は翌日です。
開催時刻になると一味が島にやって来て、「人質」は桜の木の近くに集められる手筈になっています。
酒と肴・お茶とお菓子はひと通り揃えて来ますが、それ以外の花見・宴会アイテムは期待できません。
また、アクシデントやバトル等で、花見どころではなくなってしまう場合もあります。
もうひとつの問題が、レニの性格です。
とにかく意地っ張りですので、何かのきっかけでヘソを曲げてしまうかもしれません。
「花見」を無事開催させるには、各方面で慎重な行動が必要になります。

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【NPCについて】

オルロフスキー一味
自称テロリストの吸血鬼の少年レニ・オルロフスキーと、手下のミーシャポー爺の3人組です。
没落貴族で、館には他に使用人すらいません。
レニは自称テロリストですが、今のところそちらの実績も人脈もありません。
今回は、謎の行商人から聞いた「花見」は混沌と退廃の宴だという言葉を信じ込んでおり、
本人は、これをテロ行為と認識しています。
「人質」に危害を加える意図は(今のところ)ありません。

※一味についてはマスターページに補足説明をUPしますので、よろしければご参照ください。

謎の行商人
レニに「花見」のことを教えた人物です。正体・目的共に謎ですが、何やら妙なことを企んでいる気配です。

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それでは、皆様のご参加をお待ちしております!


▼サンプルアクション

・花見の花はなんと言っても場所取りだ!

・今年こそカラオケデビューを飾る

・捕まっているパートナーを通して犯人と交渉する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年04月07日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年04月08日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年04月12日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年04月26日


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