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七不思議 戦慄、ゆる族の墓場

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七不思議 戦慄、ゆる族の墓場

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シナリオガイド

七不思議の一つ、ゆる族の墓場が見つかった。そこはどんなところなのだろうか……。
シナリオ名:七不思議 戦慄、ゆる族の墓場 / 担当マスター: 篠崎砂美

 
 空京神社の地下から発見された大量の着ぐるみ、それは『空京』がまだ『ゆるヶ縁村』と呼ばれていたころよりも古い時代の物だという一次調査結果が出ました。
 大昔に、誰がこの場所に着ぐるみを埋めたのでしょうか。あるいは、何かの出来事があって、埋まってしまったのでしょうか。今となっては、それは謎です。
 空京に住んでいたゆる族と、何らかの関連があるかもしれません。もちろん、古い時代の物ですから、まるで関係ない可能性もあります。
 ともあれ、それを調査すべく、大量の着ぐるみたちは一路、ツァンダの研究所に輸送されることになりました。
 何台ものトラックのコンテナに積み込まれた発掘着ぐるみが、空京大橋を渡って行きました。
 ツァンダに着いたそれは、詳細な年代判定と分析が行われるはずだったのです。
 しかし……。
 
「百鬼夜行?」
「うん、それそれ。お化けとかが行列組んで歩いて行くとかなんとかってやつ」
 蒼空学園で、何やら変な噂が流れ始めました。それは、噂というよりも、都市伝説に近いような物でしょうか。
「見た子がいるのよ。月のない真夜中に、シャンバラ大荒野を大きさの極端に違う人影が、列をなして歩いて行ったんですって」
「それ、聞いた聞いた。なんでも、みんな変な形をしていたらしいよ」
「それって、きっと、ゆる族さんの真夜中のハイキングですぅ」
「なんでゆる族に……。そういえば、この間ツァンダに運び込まれた太古のゆる族の着ぐるみ、突然消えてなくなったって聞いたけど、関連あるのか?」
「なにそれ、あたし聞いてない」
「いや、紛失騒ぎがあって、責任問題がなんとかで公にはしてないらしいって噂だけど」
「あくまでも噂でしょう。まさか、なくなった着ぐるみが、ひとりでに歩いて行くなんて馬鹿な話があるはずがないじゃない」
「まあ、そうだよなあ。でも、だったら……」
 
 そのころ、キマクでも、夜のキャラバンの話が噂となっていました。
 夜だけ忽然と現れる旅商人の群れがあるというのです。それを見た人間は、一緒に列に入れられて戻ってこないとかなんとか。
 遠くでそれを目撃した者は、すぐに身を隠して無事だったという話ですが。なんでも、そのキャラバンの人間たちは、妙にふにゃふにゃしていて、中身のない着ぐるみみたいだったそうです。
 
「これぞ、七不思議の一つ、戦慄、ゆる族の墓場に違いないわよ!」
 伝わってきた噂に、イルミンスール魔法学校では古い文献から一つのお話を引っ張り出してきました。
 イルミンスールの森の北の山岳地帯にある秘密の谷に、ゆる族の墓場があるというのです。死期の迫ったゆる族は、全ての知人に別れを告げて、人知れずそこへ旅立っていくというものでした。
 もちろん、七不思議ですから、どこまで本当の話なのかは確かではありません。
「ねえねえ、あなたもゆる族だったら、本当のことを知ってるんじゃないの?」
 一人の少女が、パートナーのゆる族に訊ねました。
「さ、さあ、何のことかな……」
「隠してないで、キリキリ白状しなさい」
「掟を破るわけには。そんなことをしたら恐ろしいことに……」
「いいから白状しろー!」
「実は、ゆる族の墓場では……。はうっ、あぎゅ……ぷしゅう……」
「ちょ、ちょっと、どうしたのよ、急にしなびちゃって。あはっ、冗談はよしこさ……。ああっ、中の人がいない! 本当にいなくなってるぅ!」
 残された着ぐるみをかかえて、少女が悲鳴をあげました。タブーを口にしたゆる族は消滅してしまうのでしょうか。
 この事件から徹底した文献の調査が行われ、問題の谷らしき場所の地図が発見されました。さっそく調査隊を募ることになりましたが、気になる注意書きがありました。
 
「ゆる族の地には、ゆる族のみ立ち入ることを許される。その地で、古き着ぐるみは旅立ち、人は新しきを手に入れるだろう」
 
「今年は、古き着ぐるみが思いの外多いな。これは、念入りに祭らねば……」
 シーツお化けの着ぐるみ姿の谷の守人は、目の前でゆらゆらとゆれる中身のない着ぐるみたちを前にして言いました。
 

担当マスターより

▼担当マスター

篠崎砂美

▼マスターコメント

 
 パラミタ百物語 肆に続くお話ですが、ほとんど独立していますのでむしろ単品で考えてください。
 
 お話自体は単純で、全体の流れは以下のようになっています。なお、これはプレイヤー情報です。
☆空京で見つかった着ぐるみが、勝手に動きだしてシャンバラ大荒野を渡って、イルミンスールの森の北にある谷間に集まった。
☆百物語に出て来た巫女さんはゆる族の亡霊で、ナラカから霊を呼び寄せて、地下で放置されていた大昔の着ぐるみを動かしてもらい、ゆる族の墓場へと運んでもらった。
☆ゆる族の墓場には、墓守のゆる族がいて、着ぐるみを供養する祭りを行う。ゆる族以外が墓場に入ると排除する。
☆ゆる族の墓場は極秘の聖地のため、ゆる族は墓場以外の場所でその詳細を口にすることはできない。うっかり口を滑らせてしまうと、中の人は呪いでゆる族の墓場へ転送されてシーツお化け姿で雑用をさせられる。
 
 と言うことになります。
 シナリオのメインの目的は、ゆる族の墓場へ行って、自由な発想で古い着ぐるみを供養することになります。
 そのため、描写の中心は、ゆる族の墓場でのシーンとなります。それ以外は、簡潔な描写です。
 また、全員がゆる族に変装するため、好きな着ぐるみを着ることができます。奈落人も着ぐるみに憑依するため、単独行動ができます。どちらかというと、こっちの着ぐるみコスプレが主目的になる人もいるかもしれませんが。
 
 以下、このシナリオでの特殊条件ですので、注意してください。
☆ゆる族の墓場には、ゆる族しか入れません。そのため、ゆる族以外の者は、全て着ぐるみを着てゆる族に変装しなければいけません。自由なデザインの着ぐるみ、あるいはパートナーのゆる族とお揃いの着ぐるみなど、好きな物を着てください。着ぐるみを着ていないと、墓場には入れません。なお、墓守に正体がばれると、かなりまずいことになります。
奈落人の場合、最初に発掘された着ぐるみに憑依して、百鬼夜行でゆる族の墓場にやってきてしまっていたとすることができます。この場合も、どんな着ぐるみに憑依するのか明記してください。単独で行動できますので、後でMCなどと合流して、普通に会話できます。
 逆に、最初から発掘着ぐるみの中にいてすでに墓場にいる以外では、着ぐるみに憑依はできません。
 なお、通常の最初からMCなどに憑依して着ぐるみに変装する形でも、問題はありません。
☆全員が着ぐるみを着ていますので、仮面舞踏会状態です。そのため、名乗るか見破らない限り、中の人が誰であるかは分かりません。最初から中身を分かっているようにする場合は、GAなどでくくって、着ぐるみを着る前に相談していたとしてください。別行動で墓場に行ったり、単独でいってしまった奈落人だったりすると、パートナーであっても、正確に見破らないと誰だか分かりません。逆にLCであっても、MCに正体を告げなければ、謎の中の人で通せます。もちろん、口調や仕種で、中の人を見破るのはありです。うっかり、本物の谷のゆる族に自分はゆる族でないと打ち明けると、まずいことになるかもしれません。
☆ゆる族の墓場に着くまでは、ゆる族は墓場については何も語れません。「行けば分かる」としか言えませんが、「着ぐるみを着ろ」というアドバイスはできます。もちろん、理由は話せません。
☆全編、正体を隠して「**の着ぐるみ」という名称で活動することは可能です。その場合は、生身で出発するところだけフルネームで極簡単に描写され、何の着ぐるみを着たかは描写されません。再登場以降は着ぐるみ名で描写されます。
 
 先に釘を刺しておきますと、NPCの着ぐるみを着て本人になりすますというのは、あくまでも着ぐるみなので、遊園地のショーなどの巨大な被り物の頭をつけた状態になりますので、一目瞭然の容姿になります。まあ、それはそれで面白いのですが、他の生徒や墓守に不審がられる可能性はあります。
 

▼サンプルアクション

・ちゃんと供養する

・またこんな所に来てしまった

・記録する

・祭りで儲ける

・素性を隠して遊ぶ

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2012年04月09日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2012年04月10日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2012年04月14日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2012年04月25日


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