なし

「真っ赤な……のお前は、いつも人を笑わせることができる。それだけ沢山の人をしあわせにできるんだよ」
　この時期になると思い出す。
　もう顔も名前も覚えていない。
　ただ、その言葉だけを――

　　　※※※

「あれ、あの赤いのはどこにいったかのう？」
　老人は木を見上げて呟きました。
　いつの頃からか、木の上にあった大きな赤い『それ』。
　ある日、『それ』はぱちりと壊れました。
　細かく細かく、目に見えないくらい細かく――
　そこに、たまたま雪雲がありました。
　細かくなった『それ』は、真っ白い雲に飲みこまれて……

　　　※※※

「せっかくのクリスマスパーティーなのニ、雪は止みそうにありませんネ」
　雑貨屋ウェザーで、サリーが空を見上げて呟きました。
　しかし看板娘のサニー・スカイ（さにー・すかい）はそんな事では挫けません。
「いいえ、ここはピンチをチャンスに！　この雪を利用して、他のクリスマスイベントとの差別化を図るのよ！　名付けて――カップル撲滅クリスマス！」
「割とよくあるイベントだと思うけど……」
「うちのクリスマスのコンセプトは『友人と過ごすクリスマス』。カップルを見つけたり、恋愛オーラを出してる人を見つけたら雪玉をぶつけるの！」
「まぁ、それ位なら実害はないか」
　弟のレインとクラウドは呆れながら、サニーの話を聞いています。
「それ以外にもケーキを作ったりツリーに飾り付けしたり、楽しいイベントにするわよ！」

　――当然、それだけでは済みませんでした。

　パーティー当日。窓の外を見たサニーは驚いて飛び出しました。
「見て！　ピンク色！」
　空から降ってきたのは、ピンク色の雪。
　ひらひらと降るその雪を珍しそうに見ていたサニーに、大変な事が起こりました。
「ひゃ、きゃはははははは！」
　突然、サニーは笑いながら服を脱ぎだしたのです！
　ピンク色の雪の中に、ピンク色の下着が露わに――
「ね、姉さん何やってんだ！？」
「きゃはははは！　ゆ、雪に触ったら急にくすぐったくなって……っ！」
　サニーだけではありません。
　雪に触れた人が、急に笑いはじめたのです。
「く、くすぐった……あはははは！」
「な、なんだこりゃ……ひゃははははは！」

　　　※※※

　人を、人を笑わさなければ。
　でも、こんな体では……いや。
　こんな体だからこそ、出来る事がある……

　はじめまして、もしくはこんにちは。
　蒼空のフロンティアマスターの、こみか、と申します。
　雑貨屋ウェザー発、ちょっとえっち？な季節イベント冬版、クリスマスパーティーをお送りします。
「カップル撲滅」と言ってはいますが、もちろんカップルでのご参加もＯＫです。
　雪玉に気を付けつつ、純粋に不純にお楽しみください。

■クリスマスパーティー
　ウェザーの中庭でパーティーが行われます。
　クリスマスケーキを作ったり、大きなツリーに飾り付けをします。

■雪玉でカップル撲滅
　明らかにいちゃついていたり、恋愛オーラを出しているカップルを見つけたら、雪玉をぶつけることができます。
　それ以上危害を加えてはいけません。

■恋人同士での参加
　もちろんＯＫです。が、上記のような理由のため覚悟を決めてご参加ください。もしくは逃げ切れるように。
　エロＯＫかどうかははっきり明記してください。

　尚、こみかのシナリオでは基本、ＭＣとＬＣは同一行動を推奨しておりますが、ＭＣとＬＣそれぞれ別の人とデートをしたいという方もいらっしゃるかもしれません。
　その場合のみ、ＭＣとＬＣの別行動はＯＫとします。
　ただし同一行動の時より描写は浅目になってしまうかもしれません。

■ピンク色の雪
　今降っている雪はピンク色で、その雪が服の中に入るなど、体に触れるとくすぐったくてたまらなくなったりしますが、まだ誰もそんな事は知りません。
　ちなみに、どんなにくすぐったくても下着はつけていることとします。
　どうしても希望がある時を除いて全裸にはなりません。

　通常の雪に、何か混じっているようですが……

■参加者
　ウェザーの面子、サニー、レイン、クラウド、サリーはパーティーの準備をしつつ参加します。
　サニーは、服を着替えたらくすぐったいのは治ったので、全く気にせず参加しています。
　他に、雅羅・サンダース三世、金元　なななが参加します。
　また、こみかのＮＰＣ、ムティル・ジャウとムシミスも招待されています。絡む人がいれば参加しますし、誰もいなければ参加しません。


　春、夏、秋と続いたウェザーの今年最後の季節イベント、ピンク色のクリスマス。
　どうぞお楽しみください。
　また、ウェザーでは引き続きやってみたいイベントを募集しております。こちらも何かありましたらご提案ください。

・クリスマスパーティーに参加する

・カップルに攻撃！

・意地でもいちゃつく！