なし

「よーし、決めたー！！　修行だぁぁぁぁぁ！！！」
　シャンバラ大荒野に、今日もイカれた野蛮学生たちの叫び声があがります。
　日々ケンカとナンパにばかり明け暮れているようにみえる彼らですが、ときにはストイックに己をひたすら鍛える修行モードに入りたくなることもあるようです。

　彼らの修行とは、何でしょう？
「滝だぁ！！　滝に打たれるぞぉぉぉぉ！！！」
　ひたすら滝に打たれて、精神統一。
　これも修行ですね。
　よくみると、滝壷周辺にはワニがいたり、ドラゴンがいたりするようですが、何があろうと不動の構えで精神修行をやり続けている人が多いのです。
　ときには、ワニやドラゴンに本当に食われて死んでしまう人もいるといいますから、狂気に近い「本気」がないとできない修行ですね。

　あるいは、ひたすら瞑想にふけり、みえない世界に存在する「何か」との交信を行う。
「うおお、アセンション！！　次元上昇だぁぁぁぁ！！」
（ぽんぽこぽん。ボク、裏山のタヌキだよ！！）←受け取ったメッセージ
　これも、修行です。
　瞑想による修行の結果、その辺をさまよっている英霊や、強化人間たちと精神感応を行うことに成功した方々もいます。
　必ずしも高次の存在と交信できるわけではなく、むしろ、うえのやりとりにもあるように、タヌキのような低次の存在と交信することも多く、騙されたりするので注意が必要です。
　さまざまな存在と濃い精神感応をしすぎて、頭がおかしくなってしまったような人もよくみかけますよ。

「おやっさん、お願いします！！！」
「よし、いくぞ！！！」
　ある人たちは、バイク屋を経営する謎のおやっさんにお願いして、崖の上から巨大な鉄球（どこで手に入れたんでしょう？）をひたすら落としてもらって、その鉄球をキックやパンチで破壊する修行をしたりしています。
　これは、新しい必殺技を生み出そうとしているのでしょうか？
　特に、ジャンプキックで鉄球を破壊する技の修行をする人が多いようです。
　やはり、爽快感があるからでしょうか。
　この修行は、なぜか、終わった辺りで謎の獣人軍団が現れて襲いかかってくるので、次々に倒してボスみたいな敵に新必殺技をさっそく決めたり、といったことができるようです。

　おや、あれは何でしょう？
「ウホホホホー！！！　生首ゲットじゃ！！」
「ふ。待っていたぞ。ここで会ったが何とやら！！　人の首を狩りたがる貴様のその首、もらった！！　チョンパー！！」
　（スパッ）
「ワ、ワオオーーー！！　まさか、俺がやられるとは！！」
　解説しなくてもわかるという人もいるかもしれませんが、いまのやりとりは、修行の一環として、「自分を襲ってきた首狩り族の首を逆に狩る」という奇特なことをしている生徒たちの活躍ぶりを示しています。
　もちろん、襲ってきた首狩り族との闘いに勝てなければ、自分が首を狩られてしまいます。

　そして、修行の一環として、感動的なことをやってくれる人たちもいます。
「大丈夫だ。俺たちに任せろ！！」
「あ、ありがとうございます！！」
　広大なシャンバラ大荒野には、法の目をかいくぐって悪徳業者によって不法投棄された瓦礫がよくみかけられます。
　多くは、解体業者によって解体されて瓦礫と化した家屋であり、業者が捨て場所に困って投棄したものですが、中には産業廃棄物のように危険なものや、どこかの研究所で実験によって生み出された、不定形のうごめくものなども捨てられているようです。
　困っている住民たちのために、あえて、己の危険をかえりみず、瓦礫をかたづける修行をするのです。
　ただ、瓦礫の量は半端なく多く、有害物質なども多いので、よほどの覚悟がないと完遂できないかもしれません。
　ですが、大変だからこそ、修行になるのだといえます。

「うおお、熱い。でも、耐える！！　修行だぁぁぁぁぁぁ！！」
　荒野のど真ん中にわきだしている、ぐつぐつと煮えたぎるような温泉にひたすら浸かり、額から汗を吹き出させながらひたすら耐えて修行している人たちもいます。
　筋骨隆々としたマッチョマンの男子たちが多いようですが、みると、温泉の中でいつの間にか身体をくっつけあって、互いのつながりを感じられるようにしているのだから、不思議です。

　学生たちがクソ真面目な顔をしてひたすら力んでいる修行の場は、当然のように、禁酒、そして、「女人禁制」の原則が徹底されているようです。
　日々ケンカとナンパにばかり明け暮れている彼らですが、それだと本当に野獣になってしまうので（本当に野獣なんですが）、驚くべきことに、彼らは自分たちが「野獣」とは思っておらず、精神のバランスをとる意味で、ときにはストイックな修行をしたくなることもあるようです。
　もちろん、修行の目的は決して高尚なものではなく、己を強くしてケンカに勝ち、いい女をゲットするということを夢みているのでしょうが、修行中は禁欲でなければいけないと考えている人が多いのです。

　そして。
「うふふ。女人禁制の場で修行ですって？　面白そうね。邪魔してあげるわ！！」
　妖女のような笑みを浮かべた女子学生たちが、男子学生たちの限りなくストイックな修行の場に乱入し、マジになっている彼らを誘惑して、修行の妨害をしようとしています。
　愉快犯？
　いえ、違います。
　何と、女子は女子で、「一生懸命修行している男子を誘惑して妨害する」という「修行」を実践しているのです。
　男子からみれば迷惑かもしれませんが、そういう場で出会って結婚までいく人もいるかもしれませんね。

　ところで、繰り返しますが、一見するとギャグのようでも、彼ら学生たちは大マジで「修行」しているつもりなので、決して遊びではないらしいので、そこだけは誤解しないようにして頂いて、温かく見守って下さると幸いです。

　あれ？　温かく見守る？

　違う、違うぜ！！

　傍観者でいるのも、そろそろ卒業しましょう。

　これを読んでいるあなたも、シャンバラ大荒野で狂気に近い「本気」を出して、生命賭けの修行に従事しようではありませんか！！

　若者たちよ！！（お年寄りも）
　ぬるく生きてはダメだ！！
　叫ぶんだ！！

「本当に強い奴になってやるんだ！！　俺は、ドラゴンも吸血鬼も英雄クラスもエリュシオンも創世の絆もコリマ校長も新藤ディレクターもいたちゆうじもＴＴＰも「衛星」と称して発射されるミサイルも怖くねぇんだよーーーーー！！」

　
　いたちです。
　お久しぶりの方、お久しぶりです。
「いたち？　どこかでみたような気もするけど、忘れてしまった」という方、忘れたままでもいいですよ。
　もちろん、はじめましての方は、はじめまして！！

　このシナリオ、特にいうことはありませんが、修行です！！
　ひたすら修行です！！
「ザ・修行」とありますが、別に１，５００円ではありません。
　新必殺技なんかも練習できるといいと思います。
　なお、パラ実の方でなくても、どの学校の方でも参加できるのでご安心下さい。

　女子軍団は、誘惑攻撃で修行を妨害することもできます。

　ちょっと己を鍛えてみたいという方、是非是非参加して精神と肉体を鍛えあげましょう！！

・滝壺など過酷な環境でひたすら修行。

・新必殺技の練習をする。

・瓦礫をかたづける修行をする。

・ひたすら瞑想してみえない存在と交信を行ってみる。

・修行中の生徒を誘惑する。