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薄闇の温泉合宿(最終回/全3回)

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薄闇の温泉合宿(最終回/全3回)

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シナリオガイド

みんな一緒に、新しい年を迎えましょう!
シナリオ名:薄闇の温泉合宿(最終回/全3回) / 担当マスター: 川岸満里亜

「さて、今度は交渉に応じてくれるかしら?」
 巡回に出ていたゼスタ・レイラン(ぜすた・れいらん)が一人になった隙に、西シャンバラのロイヤルガードである李 梅琳(り・めいりん)が、西の隊員達と共に彼に近づきました。
「……俺が応じても、どうにもなんねーな、もう」
 ゼスタは契約者達を集めて行われているこの合宿の責任者……なのですが、事態が急変し彼は東シャンバラ政府の信用を失っています。
 なぜなら、彼の家が仕えているタシガン家と領主、及び所属学園である薔薇の学舎はアイシャを女王とするために、西シャンバラと共闘することを決断したからです。
 東シャンバラのロイヤルガード隊長のパートナーであることから、特にお咎めはないものの、彼に東シャンバラ政府の情報が流れてくることはもう殆どありません。
「西シャンバラのロイヤルガードの一員として、西の総隊長の命令に従ってはどう? 更に、神楽崎隊長をこちらに引き込めるようなら、それなりの地位を約束できると思うわ」
「それは無理だな。神楽崎――というか、百合園の実質の支配者であるヴァイシャリー家のオジョウサンは、十分な考えがあってエリュシオンについていると思う。神楽崎が百合園を捨てることは考えられねぇし、彼女がエリュシオンの手中にある以上、俺も命を握られているようなものだから迂闊なことは出来ない」
「……そう残念ね。でも、邪魔はしないでくれるんでしょ?」
 梅琳の言葉に、ゼスタは苦虫を噛み潰したような顔をしました。
「俺が東についているロイヤルガード隊員に指示を出すことはしない。神楽崎からの指示があれば、そのまま伝えるけどな」

 賊のアジトでは、罠や仕掛けに注意をしながら、盗品の運び出しが行われていました。
 残党の監視や探索には、エリュシオンの龍騎士団員達も協力的でした。ただそれは、契約者達の監視の意味もあったようです。
 運び出した盗品と残党を連れて、契約者達は全員一旦合宿所に戻ることにします。
 龍騎士団員も共に合宿所に向かいます。東シャンバラの政府と連絡をとることが目的ですが、すでに彼らの元にはヴァイシャリーから伝令が訪れています。
「盗品と犯罪者のヴァイシャリーへの連行だが、我々龍騎士団の方で行わせてもらう」
 分隊を率いているレスト・フレグアムはそう宣言しました。ヴァイシャリーの総督府から彼にそう指示が出たそうです。
 不穏な動きがあること。そして、合宿の責任者と引率者が殆ど薔薇の学舎、及びイルミンスールの教師であることから、ゼスタら引率者が西側に盗品を引き渡す可能性があるとみなされたようです。
 一行が合宿所に到着し次第、会議が行われることになっています。
 会議には、合宿に参加をしている各学園の代表者と、参加希望者の他、ユリアナ・シャバノフや魔道書のヴェントも出席します。

 ユリアナは西シャンバラのテントの中で、眉間に皺を寄せて、固く口を結んでいます。
 近づいてくる者を誰も信用することは出来ませんでした。
 彼女はずっと浮浪児として死と隣り合わせの日々を送っていました。物乞いも窃盗も何でもしてきました。仲間同士で食料を奪い合うことも頻繁にありました。時には殺人に発展することさえもありました。
 ……そんな生活から、助けてくれた一人のパラミタ人の少年がいました。
 少年は、所持していた1冊の本を、不思議な力で2冊に分けました。
 1冊をユリアナに。もう1冊を妹に預けると言いました。
 この魔道書をユリアナが使いこなし、彼の妹からもう1冊の魔道書をも譲り受けた時――君を認めると彼はいいました。
 契約をして、一緒に暮らそうと言ってくれました。
 しかし、ユリアナがようやくパラミタに足を踏み入れた時。彼の妹とは連絡の取れない状態になっていました。
 妹が持っていた魔道書の行方を探していたユリアナは、妹が所属していた組織の末端であった、あの賊達のアジトにその魔道書があるという情報を掴んだのです。
 そして、彼女は魔道書を手に入れるために、賊の一員となったのでした。

○     ○     ○


 年の瀬が近づいてきました。
 掃除に改築、増築を重ね、建物と温泉は随分と合宿所らしくなりました。
 農業や狩りも引き続き行われており、時折揉め事はあるものの、契約者達は力を合わせて暮らしています。
 その東シャンバラの政府主催の合宿も、今年いっぱいで終わりとなります。
「といわけで、応急処置の実習と、終了テストやるぞ〜」
 合宿参加者を集めて、ゼスタ・レイラン(ぜすた・れいらん)が終了テストの説明をしていきます。
「温泉の時間は皆守ってるな? 男女別の時間が決められているわけだが」
 ゼスタは袋の中から金と銀のコインを取り出して皆に見せました。
「男女別の時間に、この金のコインを男子用の川側に。銀のコインを女子用の山側に俺が投げる。テストの内容は、そのコインを俺の元に持ってくることだ」
 男子は銀のコイン。女子は金のコインを持ってくるようにとゼスタは指示を出していきます。
「ルールさえ守れば、どんな手段を使ってもいい。コインは1人何枚持ってきてもいいが、減点がなければ1枚で合格だ。また、質問は一切受け付けない。これは皆の身体能力を見るテストってわけじゃないからだ。勿論、優れた身体能力でゲットしてもいいわけだが」
 ルールとして、このテストを受けるのは、地球人のみ
 パラミタ人(強化人間を含む)に協力してもらった場合は減点
 他人に骨折などの大怪我をさせたら減点。
 この時間帯は、温泉の中にタオルや湯着などの、身体以外のものは一切入れてはいけない。
「投入するコインの数は、テスト参加者の数よりやや少ない。監督として、山側にはリーア・エルレン。川側にはグレイス・マラリィン先生に入っていてもらう」
 また、応急処置の実習として、人工呼吸と、唇から生気を吸う方法の講義、及び実習を行うぞ! とゼスタは言い出します。
 しかし、一部パラ実生の支持を得るものの、リーア、グレイスら他の教師陣から力いっぱい止められてしまいました。
「じゃ、残念だがそっちはテキスト配布ってことで。実習希望者は俺のところ来てくれよな、スイーツな女の子限定で〜」

 その後で、会議室に戻ったゼスタに、百合園の代表であるミルミ・ルリマーレン(みるみ・るりまーれん)ライナ・クラッキル(らいな・くらっきる)と手をつないで提案に来ました。
「あのね。危ないこと起きないようなら、トワイライトベルトの西と、東と、それからトワイライトベルト内でネットをつないで地球とも一緒に、新年のカウントダウンできないかな?」
「そうだな……情勢的に問題がなさそうなら、やるか〜。スイーツ沢山作って、パーティだ。あとは打ち上げ花火くらい手配しておくが、他に何か必要なものがあったら、言ってくれ」
 そんなに大掛かりなものは用意できないなどとも、ゼスタは説明します。
「うん、ありがとうございます」
「ありがとうございます」
 ミルミとライナはぺこりと頭を下げると、顔を合わせて微笑みあい、皆のところに走って行きました。
 ライナはあれ以来、魔道書や西シャンバラのテントには近づかず、ミルミと一緒に過ごしています。彼女の顔には、笑顔が戻っていました。

担当マスターより

▼担当マスター

川岸満里亜

▼マスターコメント

こちらは、優先学園なしのキャンペーンです。
今回からの参加の方も大歓迎です。これまでのガイドもご確認の上、ご参加いただければと思います。
この合宿は長期間行われておりますので、用事で戻ったり、新たに参加したりで、数日ごとにメンバーの入れ替わりがあるとお考え下さい。

荒事が見え隠れしていますが、気にせずほのぼの合宿や温泉を楽しんでいただいても全く構いません。

今回も伝説の果実は1PC1個まで入手可能です。

●登場予定NPC(行動予想)
ゼスタ・レイラン(会議進行役。合宿所内で全体指揮)
ミルミ・ルリマーレン(会議出席。それ以外の時はライナと一緒にいる。カウントダウンパーティ準備)
ライナ・クラッキル(昔のことを思い出したりしながら、皆と一緒に頑張る)
ファビオ・ヴィベルディ(賊監視、会議出席、護送同行)
グレイス・マラリィン(発見した物の調査。解読。地下の魔法の金庫を開ける)
リーア・エルレン(会議出席。契約者達のサポート)
ミクル・フレイバディ(カウントダウン、ミルミと会話?(春にファビオと同じ学校に転校予定です))
ブラヌ・ラスダー(終了テストを受ける、カウントダウン)
李 梅琳(会議出席。西シャンバラと連絡とったり、ユリアナと会話したり)
ユリアナ・シャバノフ(会議出席)
ヴェント(会議出席)
レスト・フレグアム(会議出席、賊護送)

●地下に残されていた物
書物類を調査の上、金庫らしき場所を開けて中のものを取り出します。
調査協力者は謝礼として、特に歴史的価値の無いものをもらうことも出来ます。
見つかったものは、イルミンスールで管理される予定です(後に発見物を用いたシナリオを1本行う予定。多分コメディ)。

●終了テスト
参加は任意です。優れた成績を収めた方には、称号を発行予定です。
尚、唇から生気を吸う方法は、吸血鬼とそのパートナー以外は習得は無理だと思います。……でも学んだっていいよね!
実習は恋人同士がお勧めですよ。

●龍騎士団分隊(全員ワイバーン騎乗)
龍騎士 レスト・フレグアム(特殊能力を持っているが、戦闘能力は龍騎士としては低い)
従龍騎士 10名(Lv50の契約者くらいの強さ)
伝令の従龍騎士 2名(同上)
計13名

●ユリアナと魔道書
これまでの展開(及び世界情勢)的に、以下に落ち着く可能性が高まってきました(可能性が高そうな順)。
1)レストと契約して、魔道書と共に龍騎士団に入る。
2)西シャンバラに強制的に連行される。教導団預かりとなる(後に蒼空学園に戻されるかも)。

アクション(及び世界情勢)次第で、以下等の可能性もあります。
3)東シャンバラ政府に連行。裁判(説得)後、百合園に転入。魔道書はエリュシオンへ。
4)東シャンバラ政府に連行。裁判(説得)後、魔道書はイルミンスール預かり。ユリアナはイルミンスールに転入。

同じ結末を望む方は、相談の上、協力アクションをかけた方が実現の可能性が高まると思います。

特にアクションによる導きがなければ、ユリアナと魔道書は龍騎士団のワイバーンに乗せられ、ヴァイシャリー(その後エリュシオン)に連れていかれます。
会議で交渉に失敗した場合(NPCの交渉だけでは、西の主張は通りません)、梅琳は途中(合宿所を発った後。ワイバーン羽休め時)襲撃をして、ユリアナと魔道書を確保し、西シャンバラに連れ帰る作戦を立てます。この作戦は西のロイヤルガード等信頼関係の築けている者にのみ話します。

●情報について
自分のPCが無理なく知れる情報は知っているとして行動して大丈夫です。
PC同士で情報を交換される際には、双方のアクション欄に交換をした旨、必ずお書き下さい。
その他の方法で無理に情報を入手したとして行動をすると、行動にも無理が出てしまい、良い結果に繋がらなくなりますので、無理なくご自身の出来ることを行っていただければと思います。

●物語の時間の流れ
合宿活動→会議→犯罪者護送→合宿活動→建国の絆3回→終了テスト→新年カウントダウン

●このシナリオでのNPCの強さの目安(NPCプロフィールのレベルはキャラクエ用とお考え下さい)
ファビオ、超熟練契約者>熟練契約者、レスト(契約前)>従龍騎士、梅琳、ユリアナ(レストと契約前、イコンなし)、ヴェント(合本前)、ゼスタ(戦意無し時)>平均レベルの契約者、ミクル>リーア、経験の浅い契約者>ブラヌ、ミルミ>グレイス>ライナ
※こちらはこのシナリオ限定の目安です。

●ロイヤルガード
こちらのシナリオではロイヤルガードに志願できます(認められるかどうかは、アクション等によります)。
推挙の場合は、秀でた活躍などが必要かと思いますが、志願の場合は心構えが重要かもです(国を護る意思とか)。

●ダブルアクション
ダブルアクションが非常に多いです。一見わからないかもしれませんが、それにより残念な結果になっている方が沢山います。
ただ今回は会議次第で協力が必要な戦闘が発生する可能性があるため『龍騎士団戦への協力に関してのみ』、会議での提案や、合宿所ほのぼの行動などのメインアクションの他に協力することも出来るとさせていただきます。
協力を望まれる方は、『協力を求められた場合、西の作戦に参加して龍騎士団と戦う』などの方針一文だけをアクション欄にお書き下さい。戦力としてカウントさせていただきます(武装とスキルセットも忘れずにお願いします)。
それ以上の詳細行動や提案が書かれていた場合は、ダブルアクションとしての判定をいたします。
尚、『襲撃作戦を提案する、作戦通り戦闘を行う』といった行動は、ダブルアクションと判定いたしません。

それでは、アクション楽しみにお待ちしております。

▼サンプルアクション

・温泉に入る

・スイーツを作ってパーティ

・会議に出席する

・写真を撮る

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2010年12月04日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年12月05日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年12月09日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年01月07日


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