蒼空学園

「ええええええっ！？　なんで？　なんで本がないのっ！？」
　放課後、図書館に本を借りに来た小谷　愛美（こたに・まなみ）たち女子生徒は、揃って悲鳴を上げました。
　分類番号900番台、『文学』の棚から、本がごっそりと姿を消していたのです。残っているのは、評論や研究書、教科書に出てくるようなお堅い純文学や古典、詩の本などで、恋愛小説や推理小説といった、『楽しみながら気軽に読める』本は一冊もありません。
「『真っ赤に燃える誓い』の続きが借りたかったのに！」
「上巻返して下巻を借りようと思って来たら……ああん、犯人が誰か気になるーっ！」
「あなたたち、何を騒いでいるの？」
　生徒たちが騒いでいると、新しく図書館の司書になった柳川さつき先生が現れました。
「あの、本がないんですけど……」
　生徒たちが口々に訴えると、柳川先生は黒ブチの眼鏡をくい、と押し上げ、厳しい表情で生徒たちを見回しました。
「学習の邪魔になるような本は、全部片付けることにしました。今後、図書館には、恋愛小説や推理小説など、娯楽のための本は一切置きません」
「えーっ！？」
　生徒たちは不満そうに声を上げましたが、柳川先生は取り合いません。
「ここにあった本は、貴重書書庫にしまってあります。間違っても、忍び込んで読もうなんて思わないこと！」
　学園の書庫の奥には、門外不出の貴重な資料を収めた『貴重書書庫』と呼ばれる部屋があります。貴重書書庫がある区画は、以前から生徒の立ち入りが禁じられているのですが、扉の前はガーディアンゴーレムが守っており、司書以外の人間が無理やり入ろうとすると、追い返してしまうという噂です。どうして司書だけを襲わないのかはわかりませんが、何かしらゴーレムを停止させる方法があり、司書だけがその方法を知っている、ということなのでしょう。

　図書館から戻った後、一部の生徒たちは、これは国語の先生が柳川先生に命じたことかも知れないと思い、国語の先生に話を聞きに行きました。が、国語を担当する先生たちには、心当たりがないようでした。
「図書館にどんな本を入れるかは、基本的には司書の先生の判断だから……。少なくとも、私たち国語の教師からは、こんな本を入れて欲しいというリクエストをすることはあっても、こんな本を置くなとクレームを入れたことはないわ。今回のことも、私たちはあなたがたから話を聞くまで知らなかったの。……でも、おかしいわねえ」
　学園が出来た時から勤務していると言う先生は、首を傾げます。
「柳川さんは、以前はここの学生で、私も担当したことがあるんだけど……学生時代は、本が大好きで、時間があれば図書館に来て本を読んでいるような子だったわよ。ええ、恋愛小説やコメディも大好きだったわ。だから、司書にとしてこの学校に帰って来た時は、生徒に読書の楽しみを知って欲しくてそういう道を選んだのだとばっかり思っていたのに」
　柳川先生の態度が変わったのには、どんな理由があるのでしょうか？　そして、もう図書館に皆が楽しみにしていた本が戻ることはないのでしょうか？
「そんなことはさせないわよっ！　図書館の自由は、私たちの手で守りましょう！」
　愛美たち女子生徒は気炎を上げています。　

キャッチフレーズに「乙女」とありますが、男子の参加も歓迎です。
自分も恋愛小説が好きだ！　でも、彼女や友人に頼まれた！　でも構いません。

制圧班が図書館を制圧完了後、対ガーディアンゴーレム班が乗り込む事になります。
校則違反なので顔バレを防ぎたい人、または気分を盛り上げたい人は、
お好きなデザインの覆面（お面）を用意してもらって結構です。
ですが、他社のキャラクター等の覆面（お面）は描写できませんので注意してください。
校則違反上等！　という思想の人は用意しなくても大丈夫です。その思想を尊重いたします。

ガーディアンゴーレムに関する情報です。
身長３メートルほどの、古代ギリシアの哲学者風の姿をした石像です。
侵入者を感知すると、千手観音のように背中から伸縮可能な手が何本もワサワサと生え、近づく者を捕まえては遠くへ放り投げます。
貴重書書庫の前から離れる事はありません。

柳川さつき先生に関する情報です。
25歳。独身。学園の卒業生で、新任の司書。ストレートの長い髪を首の後ろでリボンでくくり、黒ブチの眼鏡をかけています。
いるかどうかわかりませんが、柳川先生を口説きたい人は、プレゼントと口説き文句を用意してください。
先生もきっと喜ばれる……、かもしれません。

なお、他校在籍の人が参加する場合、この騒動に参加する理由を書いて頂けると助かります。
蒼空の図書館に読みたい本がある、蒼空の知人に頼まれた、で大丈夫です。

・ゴーレムを撃破して、本を取り戻す！

・図書館を制圧して、ゴーレム撃破の時間を稼ぐ。

・柳川先生を説得して、元の図書館に戻してもらおう

・柳川先生を口説いて、恋人になってもらおう