蒼空学園

　百合園女学院の校長室で、百合園女学院校長桜井静香（さくらい・しずか）は、一人、学院の資料に目を通していました。
　冬も終わりポカポカとした陽気を感じるそんな時間でした。
　 それをぶち壊したのは、静香のパートナーのラズィーヤ・ヴァイシャリー（らずぃーや・う゛ぁいしゃりー）のけたたましい小走りの足音でした。
そして、校長室の扉が開かれました。
「静香さん！　夜のお花見に行きませんこと？」
　口調は、丁寧だが目はきらきらと輝いています。
　 そしてその右手には、『春のレジャースポット特集』という雑誌が握られています。
「ラズィーヤさん、また、突然いきなりですね」
　静香がこっそりため息をつきます。
「突然だって、いきなりだって構わないじゃないですの」
「まあ、そうなんだけど。で、ラズィーヤさんは、夜のお花見がしたいって言ってたよね？」
「そうですわ！　夜桜！　何という美しい響き何でしょう？静香さんの名字にも桜が入っていますし、これは是非見に行かなければならないでしょう」
　ラズィーヤが熱く語ります。そんな時、静香にふと疑問が浮かびます。
「ねえ、でも何で夜桜なの。お昼のお花見でもいいじゃない？」
「静香さんもまだまだ考え方がお子様ですわね。こちらをご覧になって」
　ラズィーヤは先程持っていた、雑誌を静香の机の上に広げ、あるページを開いて見せます。
　そのページには、『恋人と盛り上がるなら夜！　ロマンティックに夜桜を楽しもう♪』とでかでかと書かれています。
「恋人っ！」
｢そうですわ。静香さんにもそろそろ恋人の一人くらいいてもよろしいかと思いますの｣
「あのねぇ、ラズィーヤさん、ボクは……」
「静香さんには、どんな男性がお似合いでしょうか？」
　 静香が何を言っても聞いていないラズィーヤ。
　静香は正直焦っていた、このままでは、夜桜の元でお見合いをさせられてしまいます。
　そこで静香は一生懸命考えました。そして思いっきり大きい声を出します。
「ラズィーヤさん！　ボク達だけで夜桜のお花見なんて贅沢すぎるから、各学校の皆さんにも招待状を送って、みんなで一緒にお花見したら楽しいと思わない？　ほら、ここにテキヤさんなんかもたくさん来ているらししいし、みんなで行けばきっと楽しくなるよ♪」
　ラズィーヤに向かって極上スマイルを見せる静香。しかし、ここで引くわけには、いかないのです。なぜならここが勝負時なのですから。
「そうですわね、ほかの学校の皆さんとも交流しておいた方がよろしいですし、大勢の方が楽しいかもしれませんね」
　静香は内心喜んだのですが、ラズィーヤの次の一言に肩が落ちます。
「他の学校の生徒さんに、静香さんの運命のお相手がいらっしゃるかもしれませんものね♪」

　後日、各校の校長宛てに静香から『夜桜お花見会』の手紙が届いきました。

『皆様と夜桜の中、楽しい時間が過ごせればと思っております。ぜひ、皆様お誘い合わせの上お越しください。なお、当学園の白百合会の方で未成年の方の飲酒喫煙は厳しく制限させていただきますのご了承ください。皆様方がいらっしゃるのを楽しみにしております。それでは失礼します。百合園女学院校長　桜井静香』

　その手紙の内容は、すぐに各校の話題となり、単純に夜桜を楽しみに行こうとする者、恋人との時間を楽しもうとする者、テキヤ目的で食べ歩きをしようとする者、これを機に静香を口説こうとする者、それぞれの思惑が交錯するのでした。

初めまして＆こんにちは。
茨城はるかです。
それでは、今回のシナリオの説明です。
簡単に言うと、百合園女学院プレゼンツ、夜桜お花見会です。
背景は、百合園女学院になっておりますが、お花見の会場は、空京の桜植林特別スペースですので、各学校の男子生徒の皆さんもふるってご参加ください。
日中に見る桜も綺麗ですが、ライトアップされた夜桜というのもとても綺麗なものです。
この時期にしか見れない芸術を御堪能下さい。
ガイドにもありますが未成年のＰＣの飲酒喫煙は禁止させていただきます。
未成年のＰＣがお酒を飲む、未成年のＰＣにお酒を飲ませる行為は、リアクション的に没になりますのでお気をつけ下さい。
なお、基本的に静香とラズィーヤ以外のNPCは登場しません。
ご一緒したい相手が居る場合は名前を書いて頂くかＧＡの名称をお書き添え下さい。
静香さんは平穏無事にお花見会を終わらせたいようですが、ラズイーヤ様は色々企んでいるようです。
何はともあれ、楽しい夜のお花見をお楽しみください。

・ただ桜を愛でて花見を楽しむ。

・友達と夜桜パーティーを開く。

・テキヤ巡りをする。

・白百合会として静香様達を不逞の輩から護る。