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東カナンへ行こう! 2

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東カナンへ行こう! 2

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シナリオガイド【イコン参加可】

材料はたくさんあります! さぁあなたは何を作る?
シナリオ名:東カナンへ行こう! 2 / 担当マスター: 寺岡 志乃

 ここは東カナン、ザムグの町。

「ううむ……困った」

 東カナン軍第7師団工兵長のザッハ・エンは、頭を抱えていました。
 何かというと、大量の砂です。

 北カナンでの戦いが終わり、ネルガルが斃れて降砂は止まったものの、既に降ってしまっている分があります。
 砂が降っていたころは町から荒野へ掃き出していましたが、今、その荒地は緑が芽吹き、大地の再生が始まっています。そんな所へ砂を廃棄していては、芽吹いた草が埋もれてせっかくの再生がだいなしになってしまうでしょう。

 とりあえず、アナト大荒野の一角に集めたものの、このまま放置して見ないフリをするというわけにもいかないし。
 うーんうーんうーん…。

 この大量の砂をどうすれば処理できるか……頭を抱えていたら、そこに松原 タケシ(まつばら・たけし)が通りかかりました。
 彼は、蒼空学園から復興ボランティアとしてこの地を訪れている生徒の1人です。
 両手にふくらんだコンビニ袋をぶら下げていることからして、トラック型イコンを使用して出張販売にきている【移動コンビニ 東カナン出張店】からお弁当を購入してきた帰り道なのでしょう。

「どーかしたの? ザッハさん」
「実は…」

 かくかくしかじか、このとおり。

「なーんだ、そんなことか。そんなの簡単じゃん」

 タケシは笑って、こう提案したのです。

「砂固めて何か作ったらいいんだよ。そういうアート物って、地球じゃ結構あるんだぜ? 砂浜で城作ったり、絵描いたり。砂じゃないけど、雪まつりとか氷像まつりとか――」

 と、何かひらめいたように、ぽんと手を打ちました。

「そっか。サンドアート展やったらいいんだよ! 作る人も見る人も楽しめるしさ! みんなの気持ちを明るくするにもいいんじゃない?」

 東カナンへ来て、復興のお手伝いをしながら仲間たちと話し合ってきたことの中に、人々の心のケアというものがあったのをタケシは思い出しました。
 壊れた建物や緑は、日に日に回復していっています。それは喜ばしいことなのだけれど、目に見えないもの、長く続いた苦難に疲れきったカナンの人々の心を癒すものが必要なのではないかと、常々話題に上がっていました。
 そうすると、このサンドアートによるイベントは、カナンの人々を力づける恰好の場のように思えたのです。

「ちょうどアナト大荒野っていうひろーい場もあるんだしさ! ここ会場にして、サンドアート展開こうよ!」
「いや、しかしそういう大事はわたしの一存では…」

 ザッハはただの工兵長です。上官に提案することはできても……そしてそれが通ったとしても、今度は軍から騎士団へ、そして領主へと、段階を踏まなければなりません。すぐに動きだせることではないでしょう。
 彼の言うことももっともでした。

「うーん。そっか。じゃあちょっと待ってて。相談してくっから!」



「あら。いいんじゃない?」

 タケシからの提案を聞いて、アナトは頷きました。
 彼女はアナト=ユテ・アーンセト。東カナン12騎士の1家、アーンセト家の令嬢であり、東カナン領主バァル・ハダドの婚約者でもあります。
 今、彼女はカナン側で編成された復興ボランティアの1人として、ザムグの町を訪れていたのでした。

「ほんと!?」
「ええ。芸術によるイベントというのは、みんなの心を上向きにさせるには効果的だと思うわ」
「じゃあアナトさんにお願いしていい?」
「いいわよ。バァル様にお伺いの書状を出しましょう」

 芸術やスポーツといったことは建物の再建には一切関係ないけれど、人の心に作用するとても大切なもの。
 その重要性をアナトは知っていました。

「バァル様は文学の人だから、芸術には理解があるわ。きっといい返事がいただけるでしょう」
「やったぁ!」

 アナトからの手紙であればバァルに直接届き、時間を短縮できます。
 数日後、バァルから届いた返答は、彼女の言った通り開催を許可するものでした。

「近日中に工兵たちが派遣されて、会場をセッティングしてくれるそうよ」

 バァルからの書状に目を通しながら、アナトはにっこりほほ笑みました。


「みんなでサンドアート展を開いて、カナンの人々を元気づけよーぜ!!」

担当マスターより

▼担当マスター

寺岡 志乃

▼マスターコメント

 こんにちは、または初めまして、寺岡 志乃といいます。
 
 こちらは東カナン復興シナリオで、時間軸的には【カナン再生記】の後【ザナドゥ魔戦記】の前となります。
 扱い的には東カナン番外編となりますが、本編を全く知らなくても全然関係なくご参加いただけますので、よろしくお願いいたします。


 内容はいたってシンプル、大量の砂を使って何か展示物を作ろうというものです。

 材料は山のようにあります。使用する道具は、何を持ち寄ってもかまいません。
 輸送用としてイコントラックも使用できます。

 作成後は、展示イベントが開かれます。ぜひ、訪れるカナンの人々の癒しとなるような展示物の作成をお願いします。


 また、このシナリオでは以下のキャラクターたちに誘いがかけられます。

 ・松原 タケシ……蒼空学園の生徒。
 ・リーレン・リーン……タケシのパートナー。
 この2人は、一緒に展示物を作ります。でも手先が器用ではないしこらえ性もないのでヘタです。

 ・セテカ・タイフォン……東カナン領主の側近。工兵を連れてザムグへやって来ます。
 ・アナト=ユテ・アーンセト……バァルの婚約者。復興ボランティアとしてザムグに滞在中。
 この2人はアウトドアな活動派なので、誘われたら一緒に展示物を作ったりいろいろお手伝いしたりします。

 ・バァル・ハダド……東カナン領主。
 現在復興の指揮取りで多忙な日々を送っているので作成時には参加しません。
 サンドアート展が開催されてからゲストとして呼ばれて来ます。一緒に会場を回ることができます。

   ※ただし、上の彼らは必ずしも登場するわけではなく、関連するアクションがなければ登場しません。


 展示会場となるアナト大荒野は、現在緑が点在していますが、どれもまだ芝生程度の高さしかなく、完全に回復しているわけではありません。
 今回はまだ回復していない場を利用してのイベントとなります。

 このほか、砂の処理で何かいいアイデアがありましたら、提案してみるのもいいかもしれませんね!


 それでは、皆さんの個性あふれるアクションをお待ちしております。

▼サンプルアクション

・サンドアートを作る

・炊き出しをする

・会場を回る

・砂処理の提案をする

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2011年06月11日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年06月12日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年06月16日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年07月06日


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