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天空の博物館~月の想いと龍の骸~

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シナリオガイド

大空に浮かぶ、雲の上の博物館。それは龍が再び、空に還るために。
シナリオ名:天空の博物館~月の想いと龍の骸~ / 担当マスター: 640

   
−空に舞う博物館にて−

「すごいわね。さすが、空京大学の技術」

 踏みしめた足許は、元が雲だとは思えないほどしっかりと、抜け落ちることなく雪比良 せつな(ゆきひら・せつな)と、遠山 陽菜都(とおやま・ひなつ)の靴底に応えました。
 彼女が訪れたここは、空京大学開発の『雲を固体化し、固める技術』によって造られた場所。広大な雲の上に建設された、大空に浮かぶ博物館。『天空の博物館』と名付けられたそこの警備スタッフとして、ふたりはやってきたのです。
 この週末のこけら落とし、その開館セレモニーを成功させるべく。
 雲の上で、雨が降ることのない。直射日光を避けるための薄い遮光カーテンと、透明なシールドとが環境を保つ天井をふたりは見上げます。
 
 彼女らのような警備担当、学芸員、設営。有志やスタッフの面々が、週末の開館を前に立ち働いています。

「……『古龍の骸』。大丈夫かな。きちんと、セレモニーに間に合うといいんだけど」
 
 頭上のぽっかりと空いた空間を埋めるものが、まだ到着していません。
 それは、開館に合わせて急ピッチで発掘が進んでいるもの。ある出資者がどうしてもと、望んだもの。
 天井に広がる広大なスペースは、再び旧き龍を空に舞わせてやりたいという想いの込められたそれを、大きなその口を空けて待ち続けていました。
 
*   *   *
 
−龍の骸を、空に届けて−
 
 パラミタ内海に浮かぶ、クロム・パラディア島。島の地祇 『蒼の月』(しまのちぎ・あおのつき)の、島。
 所有者たる地祇は、島の中心の山腹で進んでいく、急ピッチの発掘作業を、静かに見つめていました。

 ……掘り出されるその骨はあまりに大きな、旧き龍の亡骸。『古龍の骸』の、発掘です。
 
「やつは……この島に落ちてきた時点で、もう二度と飛べぬことも、死期が近いことも悟っていたのだろうな」
 
 だから、空を見上げていた。空の話をしてくれた。そうして、眠るようにその生を終えた。数千年前、博物館の開館の、ちょうどその日に。
 蒼の月は目を細めて、詩壇 彩夜(しだん・あや)へと龍の思い出を語ります。
 
「その、最期の願いをかなえてやりたくてな。ドラゴニュートたちの中に、同胞の骸を見世物にするのかと、憤慨する者たちがいることも知っている」
 
 再びいつの日か、空に舞うこと。たとえ骸になってもそうありたいと、かつて龍が願ったこと。
 異論があったとしても、彼女はそれを叶えたいと思っている。そのための博物館への出資。
 聴きながら、彩夜はそんな蒼の月が自分を呼んだ理由を考えていました。
 
 自分は彼女になにができるだろう。してやれるだろう。そう、思っていたのです。
 そして願いました。彼女をよく思わぬ者から、彼女を守りたい、と。
 
 さあ、みなさん。龍の化石を無事、博物館へ届けてください。そして、開館セレモニーを成功へと導きましょう。

 

担当マスターより

▼担当マスター

640

▼マスターコメント

 ごきげんよう。ゲームマスターの640です。今回皆さんに紹介するのは、大空に浮かぶ博物館。そして、そこで繰り広げられるエピソードです。
 皆さんが今回、さまざまな目的で訪れる『天空の博物館』は、空京大学によって開発された、『雲を固体化する技術』によって、パラミタの遥か上空に建設された施設。
 そしてここは、カレーの大食わせ大会などを主催した、『島の地祇 蒼の月』の出資によって、造られた施設でもあります。

 まもなくの開館、そのセレモニーに合わせ、急ピッチでその準備が進んでいますが、その目玉として発掘が進んでいるのが『古龍の骸』と呼ばれる化石。
 それは『蒼の月』が治める島に大昔、戦いに負け落ちてきた古い龍の巨大な骨です。生前その龍は、短い間とはいえ蒼の月と、深い絆を結んでいました。
 『蒼の月』は、彼の最期の願い。空に戻りたいという望みを、かなえようとしています。
 ですが、その行為に対しドラゴニュートたちの中には、同じ種族の亡骸を見世物にすることについて反発を覚えている者たちもいます。
 過激な考えから発掘の現場や、輸送手段の飛行艇に辿り着くまでの道中でなにか、襲撃などのアクションを起こす者たちがいるという情報もあります。
 開館セレモニーの妨害も、させないようにしなくてはいけません。
 そのために陽菜都とせつなは開館直前の博物館を警備担当として訪れ、蒼の月は発掘チームを守るために彩夜を傍に呼びました。
 
 ただし、彩夜は戸惑っています。蒼の月の知人には彩夜より遥かに戦闘力の高い者も多い──なぜ自分なのだろうか、と。
 考えていく中で、彩夜は自分がなにを彼女にしてやれるかを思っています。そして、もしも彼女のパートナーになれるなら、と思い始めています。そしておそらく、『蒼の月』も、それを望んでいます。
 皆さんからの助けが、このふたりの関係性にも必要かもしれません。
 なお、蒼の月は今回シナリオより正式にNPCとして登録されます。キャラクターイラストに関しても、追加される予定となっています。
 
 今回のシナリオでは、『天空の博物館』、その開館セレモニーを巡って、さまざまなことが起こり、人間模様が繰り広げられることが予想されます。
 友人やパートナーたちとそのセレモニーに参加したり。あるいは参加者を守ったり。そして、セレモニーの準備や運営に携わったり。皆さまの思い思いのかたちでこのシナリオへと関わっていただければと思います。
 
 それでは、皆さまの参加をお待ちしております。

▼サンプルアクション

・来場者としてセレモニーに参加。

・セレモニーの警備をする

・発掘に参加する。

・古龍の骸の輸送を妨害

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年11月05日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年11月06日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年11月10日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年11月20日


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