天御柱学院へ

蒼空学園

校長室

イルミンスール魔法学校へ

来たる日の英雄

リアクション公開中!

来たる日の英雄

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る

シナリオガイド

英雄たちよ、道はどこにある――
シナリオ名:来たる日の英雄 / 担当マスター: 夜光ヤナギ

 ツァンダの東に位置する森の奥地。そこには、古来より住む獣人たちの集落がいくつも集まっていました。
 そんな集落の一つ『クオルヴェルの集落』に、いま、森の運命さえも脅かす危機が迫っていました――。



「兵の報告では、ついに死者まで出たとのことだ」
「どうするかね、若長よ」
 集落の男達は、若長であるアールド=クオルヴェルに憐憫の目で訴えます。
 ついには死者まで出た、というのが、まさに鬼気迫る状況を物語っているのです。
「……ガオルヴが復活するまで猶予は残されていないな」
 若長は苦悶の顔で言いました。
 ガオルヴ――それは、森の奥地にある神殿へと封印されている、魔獣の名です。
 魔の瘴気を身に纏い、醜悪な本能だけで生きる悪魔の獣。かつて、伝説の英雄であったゼノ=クオルヴェル、若長の父が封印したはずの獣でした。
 しかし、封印を施した張本人も亡くなり、長年の時を経て、封印が綻び始めていたのです。
 綻んだ封印から溢れ出てくる瘴気は、異形の魔物たちを生み出し、森で生きる者を襲ってきます。
 いまはまだその数も少なく、耐え切っていますが、このままではいずれ敵に滅ぼされてしまうのは目に見えていました。まして、ガオルヴが復活してしまえば、森そのものの平和が危ないのです。
「父さんっ!」
 突然、試行錯誤する若長たちの前に現れたのは、一人の少女でした。
 彼女の父である若長も、その傍らで付き添う母親も、若長を囲う男たちも、「リーズ……」と呆然としたように呟きました。
「ガオルヴを倒しに行くべきよ。このまま、ただ黙っていたって、何も変わらないわっ」
「……ガオルヴは我々の屠れる存在ではないのだ、リーズ。だからこそ、私の父、そしてお前の祖父であるゼノ=クオルヴェルは封印を施すしかなかった」
「だからって、何もしないで見ているって言うのっ!」
 リーズは父親に喰らいつきます。しかし、何の感慨も抱かぬように、まるで動じぬ若長は非情にも告げました。
「ゼノはもういない。封印を施せるものはいない。……形あるものは滅びるのだ、リーズ。民を安全な地へと移動させるのが、最も得策だろう」
「父さんは……それでもゼノの息子なのっ!?」
 リーズは憤慨し、ついに溜まっていたものを全て吐き捨て、そうして若長たちの部屋から出て行こうと、身を翻しました。
 扉の前まで来たリーズは、哀しげな顔で振り向き、父をきっと睨み据えます。
「ゼノは……お祖父ちゃんはわたしが小さい頃に言ったわ。この地を、みんなが住むこの地を、みんなが幸せだと感じるこの地を守ること、そして、そんなみんなの幸せを守ること。それが、戦士の役目だって」
 若長は悄然とも、憮然とも取れる顔つきで、リーズを見つめているだけでした。
「父さんは臆病者だわっ! わたしは、一人でも、戦ってみせる。わたしが、ゼノの意志を継いで、ガオルヴを倒してみせるっ!」 
 そうして、リーズは部屋を飛び出していきました。


「あなた……」
 リーズの母親、リベル=クオルヴェルは娘を心配した顔で呟きます。
「……心配するな、リベル。あいつはあれでも私の娘だ。そう簡単にはやられん。それよりも、助力のほうは仰げそうか?」
「ええ、たくさんの地域に伝言を飛ばしておきました。なんとか、間に合うといいのですが」
「……うむ」
 


 なにやら画策する二人を知らず、リーズは決意を胸に森へと出立しました。
 リーズの運命、集落の運命、そして森の運命は、貴方の手にかかっています。
 英雄たちよっ! その腕を振るえっ!

担当マスターより

▼担当マスター

夜光ヤナギ

▼マスターコメント

初めましての方は初めまして。
そうでない方はお世話になっております。
散髪に行ったら思った以上にバッサリ切られたMS、夜光ヤナギです。

【内容補足】
今回はツァンダ東の森にあるを舞台とした、シリアス冒険劇です。
とはいえ、コミカルが混ざってこそ浮き立つシリアス。
コミカルアクションも受け入れ十分です。

●ガオルヴについて。
巨大な狼のような姿をした獣で、常に魔の瘴気を身に纏っています。
パートナー契約をした地球人でしか傷を与えることができない、非常に強力な魔獣です。
しかし、ガオルヴが初めて現れた当時のパラミタには地球人はいませんでした。
普通のパラミタ人では傷を与えることすら出来ず、誰もが絶望していたところを助けたのがゼノです。
とはいえ、ゼノもパラミタ人です。彼もガオルヴを倒すことは出来ず、封印することによって平和をもたらしてくれました。

●若長の考えている画策について
実は、神殿の近くの洞窟には、ゼノの残した聖なる剣があります。
それを使用することで、初めてゼノの瘴気を霧散させることができ、直接的な攻撃を与えることができるわけですね。
もちろん、地球人は唯一ガオルヴに攻撃を与えることのできる存在ですが、ガオルヴの瘴気は強力です。
聖性の力を長年溜め込んだ「ゼノの剣」で瘴気を霧散させることが必要であり、そうして初めてガオルヴと本当の意味で戦うことができます。
若長は、リーズを囮にすることで敵の注意を惹き、その間に地球人たちに「ゼノの剣」を手に入れてもらおうと考えています。
また、若長はリーズ一人で神殿まで向かわせるわけにもいかないので、彼女の助けとなる地球人も募っていました。
よって、若長はリーズとともに戦う助力者、そして「ゼノの剣」を手に入れる助力者、という二つの役割を動かそうとしているわけですね。

※ゼノの剣の持つ強い聖性は、直系の血を引くリーズが操ってこそ初めて効果を成しますので、ご注意を。

●「ゼノの剣」
ゼノの剣は洞窟の奥にあります。
ほとんど誰も立ち入らない場所にありますが、内部の聖性を邪悪なものだと感じ取った魔物がいるはずです。
それらを倒していかなければ剣を手に入れることができません。

●リーズ=クオルヴェル
気の強い娘で、女ながらも集落の戦士として剣を振るいます。
ゼノの孫であることを誇りに思っており、常に祖父ゼノの言葉を胸に秘めています。
頑固で人の言葉をあまり聞き入れない反面、常に周りのことに気を配れる繊細な一面を持っています。
強さは並の戦士程度であり、太めの長剣を装備しています。
獣人としての超感覚は狼です。

●魔物について
異形の魔物たちはこのようになっています

森:包帯を巻いたミイラのような盗賊(ダガー装備)。狂気に満ちた二足歩行の熊。
神殿:実体なき甲冑姿の魔物(剣装備)。リーダー格は赤い甲冑。
洞窟:神殿と同じく甲冑の魔物がいます。

基本的には、森にいる魔物は物理攻撃に弱く、神殿の魔物は魔法に強いです。
熊は移動力が低いですが攻撃力が高く、ミイラ盗賊は素早さが高いですが攻撃力は低いです。
甲冑は基本パラメーターは全て並の強さをほこっておりますが、弱点があります。
その弱点は物理攻撃を有効にすることができるのですが――。
ヒントは固めて斬る、です。

●神殿について
神殿は3階建てになっており、その最上階、最奥部にガオルヴは封印されています。
甲冑は途中で飾られているものが襲ってくることもあるので、ご注意を。


▼サンプルアクション

・リーズに同行して戦う

・ゼノの剣を手に入れて、リーズに渡す

・ゼノの剣を手に入れて売り払う

・ガオルヴを倒すべく、立ち上がる

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2010年06月15日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年06月16日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年06月20日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年07月02日


イラストを設定する 設定イラストを編集/解除する

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る