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【初心者向け】遙か大空の彼方・後編

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シナリオガイド

空の大海を彷徨する島、巨大な白鯨を狙う空賊を撃退せよ!
シナリオ名:【初心者向け】遙か大空の彼方・後編 / 担当マスター: 九道雷

 
当シナリオは、初心者、およびそれに類するキャラクターの参加を推奨しています。(マスターコメントをご参照ください)
 
 
 
 私達は、”彷徨える島”に住む一族の子孫なのよ。
 生まれつき肌に現れる、この紋様がその証。
 いつかその島を見つけて、そこに住む人が寂しがっていたら、友達になってあげてね。
 え? ごめんね、母さんにもよく意味は解らないわ。
 でも母さんも、おばあちゃんにそう言われてきたの。
 おばあちゃんも、おばあちゃんのお母さんも、そのまたお母さんも……。
 だからフェイ。
 もしもいつか彷徨える島を見つけたら
 もしも島の人が寂しい思いをしていたら――――



◇ ◇ ◇



 天空竜、ウラノスドラゴンを探す為、飛空艇を入手して出航したトオル達。
「俺も、乗せて貰っていいか。
”契約者”では無いんだが……」
「ああ、いいぜ。来いよ」
 話を聞きつけ、一緒に乗せて欲しいと現れた、14歳ほどの少女、フェイに、トオルは二つ返事で言いました。

 航海のさなか、目的を問われたフェイは、ためらいつつも答えました。
 彼女は、天空竜を探しているのではありませんでした。
「俺は、”彷徨える島”を探してる。
 いつか一度、空へ行きたいと思ってた。
 いや、見つかるまで、何度だって……」
 だから、空に行けるチャンスがあると聞いて、とびついたのです。
 フェイは、自分の手のひらを見つめました。
 そこには、太陽を象ったような模様のあざがありました。


◇ ◇


「何だ、ありゃあ!?」
 その鯨を見た飛空艇操縦士、ヨハンセンは驚愕しました。
 それは、彼も全く知らないものでした。
 全長50キロメートル以上にも及ぶ、白い鯨。

 しかも、その鯨の背には、街が丸ごと乗っていたのです。

 鯨の背に着陸しようとしたヨハンセンは、突然
「うっ!」
と苦痛の声をあげ、うずくまりかけましたが、手離しかけた操縦桿をすぐさま再び握り締めると、苦痛に耐えながら飛空艇を鯨の背、街の空き地に着陸させ、その直後に倒れてしまいました。

 古代ローマを思わせる街に住む住人達は、トオル達を好意的に迎えました。
 彼らの長は、フリッカという、10歳ほどの少女でした。

「私達は、白鯨を守り神として付き随う一族です。
 ごめんなさい。地震を起こしているのは、白鯨です。彼は、苦しんでいるのです」
「苦しんでいる?」
「白鯨を狙う、空賊がいます。
 彼らが白鯨の体内に入り込んでしまい……中で何が起きているのか、私には、解りません。
 ですが時折白鯨は暴れ、身を捩じらせ……そして、大陸に体をぶつけてしまうのです」
 通常、白鯨は遠海にあってパラミタ大陸には近づかないはずだが、何らかの異変が起きているのだと、そして、自分達は戦いを好まない民である為、成す術も無く成り行きを見守っているのだと、不安そうに、フリッカは言うのでした。

「空賊は、鯨の体内なんかに入って、一体何を狙ってるんだ?」
「白鯨は……体内に、”オリハルコン”を抱き、それを護っているのです」
 オリハルコン。
 それは、”全ての源の物質”、とも言われる、大いなる力の結晶です。
 とても強大な力を秘めているといいます。

 ヨハンセンについては、
「外からの侵入者を阻止する為の目に見えない障壁が、街の周りを覆っています。
 それに反応してしまったのでしょう。
 郊外に制御システムがありますが……そこはガーディアンゴーレムに護られていて、私が何とかできる場所ではありません」
と言いました。
 直接操縦に関わらなかった彼以外のトオル達は、積荷と判断されて無事だったようです。

「あの」
 フェイが訊ねました。
「ここは”彷徨える島”なのか?」
 フリッカは、フェイが示す手のひらの紋様を見て、微かに驚いたようでしたが、
「いいえ」
と答えました。
「それは、別の場所のことでしょう」

 ――けれど、その様子を見ていたシキは、フリッカがフェイを、どこか懐かしそうに、何処か悲しそうに見つめながら、
「『零れ落ちた人々』……」
と呟くのを耳にしていました。
 そして、服の襟から覗く胸元に、フェイと同じ形のあざがあることも。

「……どうしたもんかな」


担当マスターより

▼担当マスター

九道雷

▼マスターコメント

 こちらのシナリオは、「遙か大空の彼方・前編」の、後編シナリオとなります。
 主に初心者、あるいはそれに類するプレイヤーさんの参加を推奨したシナリオとなっておりますが、
 初心者の皆様方をサポートする心意気のベテランさんのご参加も歓迎いたします。
 キャラクターの所属学校による参加制限はありません。どなたさまもお気軽にどうぞ。

 前編にご参加されていない方でも、特に前編をご覧にならなくても支障はないかと思います。
 後編からご参加の方は、フェイと同様、「実はツァンダからの飛空艇出航の際に乗り込んでいた」ということで。
 前編のみ、後編のみ、両方のご参加、ご自由にどうぞ。


 シナリオガイドの最後にて、シキが目にしたことは、自分から誰かに言ったりはしませんが、例えば彼の様子を見て変だと思って訊ねてきた人には教えています。
「シキに何を見たか訊ねる」でアクションを使ってしまうのは勿体無いですので、既に聞いたことにしてアクションをかけてくださって構いません。
 勿論、そのシーンの描写が欲しい、という方は、そういうアクションをかけてくださってもいいです。

 また、トオルの方は、鯨の体内へ空賊退治に行こうと考えている模様です。
 そしてフェイは、どうしたらいいのか解らず、戸惑ったまま、何をするかは考えていないようです。


 サンプルアクションを参考に、やりたいことを何でも、やってみてください。

 それでは、アクションお待ちしています。
 

▼サンプルアクション

・鯨の体内に潜入し、空賊を撃退する。

・空賊の敵襲を警戒し、街を護る。

・障壁の制御システムを何とかする。

・鯨の街の民と仲良くなる。

・フェイと共に行動する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2010年08月05日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年08月06日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年08月10日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年08月24日


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