蒼空学園

　２０２０年、夏。あのイベントの季節。
　大きな変化と課題を抱えるシャンバラの中で、それでも生徒達は浮き足立っていました。
　勿論、蒼空学園も。

「？　？　？　？」
　生徒でごった返す、４つの掲示板の前。場所を開けてもらい、そのうちの１つの最前列を確保したファーシー・ラドレクト（ふぁーしー・らどれくと）は、内容を見て、それをよく読んで、しかし意味が分からずに首を傾げました。彼女の頭上に、ハテナマークの幻影が１０個くらい見える気がします。
「まさか『ろくりんピックって何？』とか言い出すんじゃないだろうな」
　そこから説明する時間も手間も無いからな、と、実は大した知識を持っていないラス・リージュン（らす・りーじゅん）は言いました。隣には小等部のピノ・リージュンもいます。
「それについてはルミーナに教えてもらったわ。元々はオリンピックっていう古代ギリシャのオリンポスで行われていた大会が由来で、アテネで第１回目が行われ、以降４年毎に開催されるスポーツの祭典。地球の５大陸の輪っかにパラミタを加えて『ろくりん……」
「あー……もういい、時間が無いっつったろ」
　いろいろな意味で負けたような気持ちになったラスはさっさと話を打ち切ります。彼をほっぽって、ピノがファーシーに尋ねました。本当に時間（文字数）がありません。
「で？　何が不思議なの？」
「だって、ほら、これ見てよ」
　ファーシーの指差す先にあるものは――

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　ろくりんピック【コントラクター部門】　種目：ドッジボール


　選手は所属学校によって西シャンバラチーム、東シャンバラチームに分けられる。それ以外は認められない。勝利チームには、得点「３０点」が加算される。

　＜参加人数＞
　１チーム、内野最大人数２５人、それ以外を外野とする。
　ベンチ入りは無し。マネージャーなどサポートメンバーのみ待機する事。

　＜アウト判定＞
　・ボールに当たり、キャッチに失敗した場合、アウトになる。
　・バウンド前に他選手がキャッチすればセーフとする。セーフになった選手が試合続行不可能だった場合、外野より１人、無条件で参加可能。
　※１度続行不可能と判断された選手は完全退場。復帰は認められない。
　・「ダブルアウトルール」。ボールがバウンドしない限り、何人でも同時アウト可。

　＜ファールについて＞
　※これを犯すとボールの支配権を相手の内野ボールとする。
　・「ダブルパス」内野同士、外野同士のパス。
　・「オーバーライン」いかなる場合においてもラインを踏んではならない。
　・「ホールディング」相手コートのボールをかきよせてはならない。（ボールが空中にある場合は可）
　・「ファイブパス」パスは４回までとする。

　＜不問ルール＞　
　「ヘッドアタック」相手の顔や頭を攻撃することは通常はファールだが、空京オリンピックにおいては不問とする。ただし、例外あり。（例外については＜特別ペナルティ＞の項目を参照のこと）

　＜特別ルール＞
　シュート、キャッチ、パス等、全てにおいて全スキル使用可能
　制限時間：無制限
　どちらかの内野人数がゼロになった時点で試合終了とする。

　＜装備＞
　東西それぞれのユニフォーム、又はそれに準ずるもの（ジャージ、体操服など）を着用。

　他、装備種別（鎧、頭、顔）は装備可。
　それ以外の装備は不可。
　※「腕」については防御のみの使用と申請があった場合、許可。
　
　＜特別ペナルティ＞
　相手選手を再起不能にした場合、イルミンスール魔法学校エリザベート・ワルプルギス（えりざべーと・わるぷるぎす）の協力により、ムッキー・プリンプト（むきプリ君）の監視の元、試合終了まで軟禁するものとする。

　主催：西シャンバラ代王　高根沢　理子（たかねざわ・りこ）、東シャンバラ代王　セレスティアーナ・アジュア（せれすてぃあーな・あじゅあ）

　マスコットキャラクター：ろくりんくん
　開催地：ツァンダ

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「元のドッジボールのルールは知らないけど、まるで、人死にや重傷者が出ることが前提みたいな募集要項よ。本当にこれを、公式のオリン……ろくりんピックでやるの？　他の種目も同じなのかなあ」
「ああ……試合はいくつもあるけど、似たような感じだったな」
　そのうちの１つは何だか選手への攻撃ＯＫとかあった気がしたが、とりあえず黙っておくことにします。
「スポーツなのに戦争みたいだわ。またジャンルが変わっちゃうじゃない！」
　そこで、質問受付として掲示板の前に立っていた蒼空学園冒険管理課コネタント・ピーがファーシーに言います。
「対決する以上、バトルなんだけどね。大丈夫だよ、ろくりんピックは真剣勝負だけど、絶対に安全だから。万一お迎えの天使が来ても、追い返すからね。運営側は、安全を第一に考えているんだ」
「本当？」
「もちろんだよ」
　笑顔で答えるものの、ファーシーはまだ納得がいかないようです。その彼女に、コネタントは提案しました。
「そんなに心配なら、救護係として参加したらどうだい？　人手が全然足りない……いやいや、近くで試合を見たら納得出来るだろう？」
「救護係？　そうね……、うん、やるわ！」
　ファーシーはもう即決です。そろそろ文字数の都合というのもあります。
「おにいちゃんは選手として出るんだよね！」
「ばっ……！　こんな何の得にもならない試合に誰が出るかっ！　俺も救護係に参加するぞ！　ファーシー、お前アーティフィサーになりたいんだろ？　負傷した機晶姫を直す良い機会じゃないか？」
「うん……。でも、怪我人が出ないのが１番だけどね！」
　一方、コネタントはついでとばかりに生徒達に呼びかけていました。
「お手伝いも募集してますよー。ぜひぜひよろしくお願いします！　僕が過労死する前に！」

ということで、ろくりんピック＜ドッジボール＞を担当させていただきます沢樹一海です。

で、いくつか補足させていただきます。

ドッジボールで勝ったチームには「３０点」入ります。

・上にはあえて書いていませんが、ブロック（キャッチしない防御）にスキルを使っても構いません。しかし、その場合はアウト（場外）になります。
・ペット、乗り物、グッズ等は、試合に影響が無ければ（試合に使わなければ）持ち込んでも構いません。

・運営、救護係等は東西中立の立場として動きます。東と西で交流のあるキャラクターの場合、この辺りで話が出来るかもしれません。

＜その他アクションについての補足＞
・なんだかんだで、うちのＮＰＣには回復スキル持ちがいません。アイテム頼りですので、本格的な治療はみなさまにお任せする形になります。

・選手希望の方は負傷度合いとして、どこまで描写ＯＫなのか１筆いただけるとありがたいです。

・参加者数によって、西チーム、東チームで選手の人数に差が出る可能性があります。それでも、試合での人数変更はありません（西２０：東１０とかでもそのまま試合）。なので、アクション時点で選手希望の方がメンバーを把握して戦略を考えやすいように、応援、審判、救護係、マネージャー、その他運営など、選手以外でアクションするキャラクターさんはなるべく掲示板で申告していただくようにお願いいたします。

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　掲示板ついでに応援ポイントについてですが、
・当シナリオの３００Ｐ助っ人対象者は、別ポイント対象になっている各校長、十二星華、メガネ……（以下特設ページ参照）、東西代王、ジークリンデ以外の＜公式＞ＮＰＣなら誰でもＯＫです。あくまでも＜公式＞ＮＰＣです。
（うちのツンデレ男は一応登録されているので引っ張ってきてもいいですが、役に立たないと思うので３００Ｐがもったいないです。ファーシーちゃんは車椅子なので対象外です）

　３００ポイント消費につき、１人です。

　ガイドに出ているＮＰＣでも、試合参加をさせる場合はポイント消費対象になります。
　例：エリザベート（校長）なら８００Ｐ、アーデルハイトなら５００Ｐ

　それ以外のポイントルールは、公式に準拠します。
　応援ポイントを使用しない限り、基本的に他ＮＰＣはシナリオに呼べません。
　ただ、ろくりんピックは複数あり、必殺技にもポイントが必要です。ご利用は計画的に……ってこれは余計なお世話ですね＾＾；

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また、ガイドにリンク貼られていますが、現立場上、高根沢理子、セレスティアーナへのアクションはかなり難しいと思います。状況によっては採用しますが、没になる確率も高いです。

では、よろしくお願いいたします。

・ドッジボールに参加する

・救護係として待機する

・応援にまわるよ！

・運営に協力する

・軽食を売る