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モグラと洞窟と焼き芋と

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シナリオガイド

全ては焼き芋パーティのために!
シナリオ名:モグラと洞窟と焼き芋と / 担当マスター: 深池豪

 ここはツァンダの街近くにある蒼空学園の生徒達の農場。
 黄金の稲穂が揺れる田畑や栗の実った木が植えられており、収穫に勤しむ生徒達が楽しそうにしている中、山葉 涼司(やまは・りょうじ)と生徒達が畑の一角に出来た大穴をじっと見つめています。
 大穴の光の届かぬ闇に向かって伸びる梯子を見ていた生徒がポツリと涼司に声をかけます。
「校長……?」
「ああ、わかっている。先遣隊が潜ってから、もう10分も経つ……」
「花音さん達、無事でしょうか?」
 生徒の言葉に涼司が溜息をつき、空を見上げます。
「秋の日はつるべ落とし、か……日が暮れたらアウトだな」


 お話の発端は少し前に遡ります。
 この農場へと作物の収穫にやってきた蒼空学園の生徒を主とした生徒達は、稲刈り、栗拾い等といった農作業に従事していました。作業は全て手作業なので、生徒の数もそこそこ多いようです。
「涼司様?」
「ん?」
 生徒達と一緒に稲刈りを行う涼司の元に、花音・アームルート(かのん・あーむるーと)が一部の女生徒達と、真剣な眼差しでやってきました。
「あたし達、隣の畑でサツマイモを掘りたいたんですけど……」
「……あの畑は駄目だ」
「やはり、パラミタオオモグラですか?」
「そうだ」
 涼司の言うパラミタオオモグラとは人間程のサイズの地下に潜む巨大モグラです。
 元々はパラミタオオモグラは、こんな畑には存在しなかったのですが、今はサツマイモがなる畑のあちこちに土が盛り上がった見事な『モグラ塚』が出来ています。
「そんなに獰猛なヤツじゃないが、噛まれると大変だ」
「大変……と言いますと?」
獲物を食料として貯蔵するために、パラミタオオモグラの唾液には毒があって、噛まれると仮死状態になったり石化することだってあるんだぜ? 呑気に芋掘りなんか出来るかよ」
 涼司の言葉に、花音の傍にいた生徒達が一斉に不満の声をあげます。
「えー!! じゃあ焼き芋パーティどうするんですか!?」
「そうだよ! ボクたちはそれが楽しみで来たのに!!」
 ブーブーと不満の声を上げる生徒達を制した花音が涼司に言います。
「ですが、地上に出ればパラミタオオモグラはそんなに脅威ではありません。涼司様、校長は安全に配慮しつつも、生徒達の楽しみを奪ってはいけませんよ?」
 涼司の傍で稲刈りを行っていた生徒が、いつにもまして真剣な花音を見て呟きます。
「芋たこなんきん……か」
 涼司がポリポリと頭を掻き、
「あー、わかったわかった! じゃあ花音が責任をもってやるんだ!」
 パァァと顔をほころばせた花音が頷き、生徒達を伴ってサツマイモの畑に向かいます。

 その数分後……。
ドゴォォォオオオンッッ!!
「きゃあああぁぁ!!」
「うわああぁぁぁっ!?」
 涼司の予感は当たりました。
 サツマイモ掘りをしていた花音達は、パラミタオオモグラの掘った大穴のトラップに引っかかり、大穴の底へとサツマイモごと落ちていったのです。
 慌てて、生徒の一部が大穴へ救出のために潜って行きましたが、パラミタオオモグラの掘った地下の穴はまるで洞窟のようになっていて、捜索は困難を極めています。


「時間がない! 第二部隊! 先行した第一部隊を助けつつ、花音達の救出へ行くぜ!!」
 涼司の声に生徒達がそれぞれの武器やアイテムを持ち、涼司の元へと集まります。
「パラミタオオモグラは、こちらから手を出さない限りは襲ってくるような性格じゃない! 注意しろ! それから……」
 涼司が隣の生徒を見ます。
「焼き芋パーティの準備をしておくんですよね?」
「頼んだぜ、また花音が怒るからな……と、アイツらは何してるんだ?」
 涼司がチラリと見ると、パラミタオオモグラのモグラ塚の回りを大きなハンマーを担いだ生徒達が歩いています。
「モグラを倒すためモグラ叩きで対抗しようと……」
「……任せる」

 その頃、大穴に落ちた花音達がパラミタオオモグラの天敵であるパラミタオオヘビと暗闇の中で死闘を繰り広げている事等、涼司達は知る由もありませんでした。
 どうやらこのパラミタオオヘビによって、モグラ達は畑の下まで追いやられただけだと、花音達は知りましたが、救出に向かう涼司達はきっとパラミタオオモグラを倒してしまいかねません。
「何とかして、涼司様達と連絡を取らないと! このままじゃモグラとヘビの両方を相手にしないといけなくなります!」
 そう考える花音でしたが、現在の彼女は動くことが出来ません。
 腕をパラミタオオモグラに噛まれた花音は、首から下が石化してしまっていたのです。
 パラミタオオモグラの巣に生えていたナガエノスギタケというキノコを発見した花音が、焼き芋パーティーと併せてキノコ料理も振る舞おうと考えてしまい、隙を作ったのが原因でした。
「困りました……あたし達、きっと食料として貯蔵されてしまったんですね」
「大丈夫だよ、きっと校長達が助けに来てくれるよ?」
「……えぇ、そうですね」
 花音はにっこり頷きつつも、パラミタオオモグラの巣の天井から時折パラパラと舞い落ちる砂を不安気に見つめるのでした。


 洞窟で戦うのもよし、気にせず収穫作業を続けるもよし、焼き芋パーティの準備に関わったり、畑の傍で芸術の秋や読書の秋を堪能するのも勿論オーケーです!
 作業後の焼き芋パーティを楽しむためにも、是非この事件を解決して下さい。

担当マスターより

▼担当マスター

深池豪

▼マスターコメント

 こんにちわ! もしくは初めまして! 深池 豪(みいけ ごう)です。
 秋と言えば、スポーツ、読書、芸術の秋と言われますが、何より食べ物がおいしい季節ですよね。

 さて、今回のお話はそんな秋の畑に現れたパラミタオオモグラと、その穴に落ちた花音達を助けに向かう涼司達を軸に進みます。(蒼空学園の生徒がメインですが、他校の生徒さんも勿論参加して貰ってOKです!)

 花音達が落ちた洞窟は、かなりの深さのもので、光は一切届きませんし、幅や高さも人がやっと通れる大きさです。
 もし、モグラやヘビと出会っても、集団で戦闘といったスペースは殆ど無いでしょうし、派手な攻撃をすると洞窟が崩落し、生き埋めになる、といった事態も考えられます。
 また、涼司が言っていたように『秋の日はつるべ落とし』なので、救出後のパーティを行うためにも大急ぎで行動する必要もあります。
 尚、一部の生徒達は、敢えて地上での『モグラ叩き』にてモグラを撃退しようとしていますが、花音達の情報によるとモグラはさほど悪意がないみたいなので、少し可哀想な気もします。

 焼き芋パーティのため、穴に落ちた生徒達と芋の救出を頑張ってみてください! 
 皆さまのアクションを、心よりお待ちしています!!

▼サンプルアクション

・洞窟へ向かう。

・モグラ叩きをする。

・焼き芋パーティの準備をする。

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2010年10月09日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年10月10日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年10月14日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年10月28日


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