天御柱学院へ

蒼空学園

校長室

イルミンスール魔法学校へ

七つの海を越えて ~キャプテン・ロアは君だ~

リアクション公開中!

七つの海を越えて ~キャプテン・ロアは君だ~

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る

シナリオガイド

待ち受ける大海原。さあ、旅立ちの帆を揚げろ!
シナリオ名:七つの海を越えて ~キャプテン・ロアは君だ~ / 担当マスター: 風間 皇介

「ふむ……これでも無いか」
 とある郊外にある小さな研究所。そこの研究者であるザクソン教授は目の前にある小さなリング状の物を調べていました。
 彼の調査対象は不思議な力を持つ古代の遺物。いわゆるマジックアイテムと呼ばれる物です。
 最近の調査で見つかったこのリングもマジックアイテムである可能性が高いという事でザクソンが引き取って調べてはいるのですが、今の所目ぼしい成果はありません。
 
「やむを得ん。一旦休憩するとしよう」
 調べ始めてから既に結構な時間が経っていました。ザクソンは立ち上がって軽く腰を叩くと入り口へと向かい、隣の部屋で待たせていた篁 透矢(たかむら・とうや)達を招き入れます。
「お疲れ様です。調査の方はどうですか?」
「残念ながらさっぱりじゃな。今の所は手がかりすら掴めんよ。それより、待たせてすまんかったの」
「いえ、気にしないで下さい。それでは、これを」
 透矢が不思議な装丁の本を取り出し、ザクソンへと渡します。
 この本は以前洞窟で発見された、持ち主に必要な事が書かれるというマジックアイテムでした。
 とある事情でそのうちの一冊が篁家の手に渡り、洞窟で起きた出来事の末に参考書として中等部3年の兄弟達の勉強に役立っていたのですが、試験も無事に終わって不要になったので研究者であるザクソン教授へと寄贈しに来たのです。
「うむ、確かに受け取った。もうマジックアイテムとしての力は無さそうじゃが、後で調べさせて貰おう。――む、その本は?」
 透矢から渡された本をしまったザクソンが、篁 花梨(たかむら・かりん)の持っている小さな本に気付きました。こちらは何の力も無い普通の本の様です。
「これは地球の小説です。七つの海を船で行く船長さんの冒険物語ですね」
「七つの海、か。確か地球は陸よりも海の方が広いんじゃったな」
 地球の海の様な物は、パラミタには地球人が内海と呼ぶ大陸中央の物一つしかありません。
 地球に足を踏み入れた事の無い生粋のシャンバラ人であるザクソンにとって、多くの海を股に掛ける男の物語というのは非常に興味をそそられる物でした。
「無理にとは言わんが、良かったらその本を貸して貰っても構わんかの?」
 頼まれた花梨が本の持ち主である透矢に視線を向けます。それを受け、透矢は構わないとばかりに頷きました。
「俺はもう何回も読んでるからいいけど、花梨は途中じゃないのか?」
「私は隣の部屋で待っている間に読み終わりましたから」
「そうか。それなら問題無いな……大丈夫ですよ、教授。この本、お貸しします」
「おお、助かるわい。研究の合間にでも有り難く読ませて貰うとしよう」
 
「それじゃあ俺達はこれで。また今度伺いますよ」
「お邪魔しました。失礼しますね」
 用件を終え、二人が部屋の外に出ようとします。それを見送りながらザクソンは再び机に戻り、リングを手に取りました。
「さて、ではもう少しこれを調べたら本を読むとしようか――何じゃ?」
 今まで何をやっても反応の無かったリング。その輪の中央に突如として光が集まり始めました。
「むぅ! 魔力を持ったこの光……いかん!」
 ザクソンが危険を自覚しますが時既に遅し、光がリングから一直線に飛び出しました。
「なっ……!」
「きゃっ!?」
 運の悪い事に、その光は丁度部屋の扉を開けた透矢と花梨を巻き込み、更に研究所の外にまで伝わっていきました。二人を始めとして、光に当たった者達は次々とその場に崩れ落ちて行きます。
「な、何という事じゃ! これ、しっかりせい!」
 慌てて駆け寄り二人を揺さぶるザクソン。ですが、彼らの意識は遥か遠くへと飛んでいました――
 
 
「透矢さん! しっかりして下さい! 透矢さん!」
「う……花梨……?」
「良かった、気が付いたんですね」
 パートナーの声に目を醒まし、身体を起こす透矢。次の瞬間、彼の目には見慣れない景色が広がっていました。
「何だここは……港?」
「そうとしか思えませんよね? 教授の方から光が飛んできたのは見えましたが、内海にでも飛ばされたんでしょうか?」
「どうだろうな。とりあえず、他にも俺達と同じ状況の人がいるみたいだ。彼らと協力して――」
 
 ――時は大航海時代。人々は新天地に夢を求め、遥かな海を旅していました。
 
「何でしょう? 今の声は。空から聞こえた様な直接脳に響いた様な……変な感じです」
 花梨が訝しげに空を見上げますが、そこには何もありません。その横で透矢は何かに気付いた表情をしていました。
「透矢さん?」
「――『ある者は新天地へと辿り付き、またある者は志半ばで海へと消えて行きました』」
 透矢の口から語られる物、それと一言一句同じ言葉が先ほどの様に響きます。
「この文句、やっぱりそうだ」
「……? 透矢さん?」
「何度も読んでるから間違い無い。今聞こえているのは『キャプテン・ロアの航海』の冒頭だ」
 『キャプテン・ロアの航海』。その言葉を聞いた花梨が驚きの表情を浮かべます。
「それって、さっきまで私が読んでいたあの本の……それじゃあここは――」
 
 しかし、中にはどこまでも先を目指し、果てしない航海を続ける者もいました。
 どこまでも夢を見続ける男達。そんな彼らを率いるのが――
 
 どこからとも無く現れる一艘の船。それを見ながら透矢がつぶやきました。
「ああ、ここは……本の中の世界だ」
 
 アークライト号の船長。人呼んで『キャプテン・ロア』です――

担当マスターより

▼担当マスター

風間 皇介

▼マスターコメント

 皆さんこんにちは。風間 皇介のシナリオ第五弾となります。
 今回は本を基に作られた空想世界に巻き込まれた透矢達と皆さんが航海しつつ戻る方法を探すお話です。
 空想世界が舞台の為、抽選上の有利不利はありません。どの学校の方もどうぞご参加下さい。
 ガイド上は第三作の続きの様になっていますが、単に風間が第一作〜第四作の人間関係(PC含む)を引き継いでいるだけですので話としては今まで通り一話完結です。
 なので過去のシナリオに登場されていない方でも問題なく参加出来る内容となっています。
 
 なお、登場NPCについての補足はマスターページにあります。そちらもご参照下さい。
 いつもどおり、篁家に対する交友関係もご自由にどうぞ。
 今回同行するのは父と長女聖良を除く篁家の兄弟達です。
 透矢と花梨以外は参加者のアクション次第では登場しない可能性もありますが、必要なら絡んだり参加の動機付けに利用して下さい。
 
 主な参加動機ですが、

・研究所で手伝いをしていて巻き込まれた
・透矢達と一緒に来て巻き込まれた
・近くを歩いていたら光が飛んできて巻き込まれた

 等になります。とにかくとばっちりです。
 
 タイトルでお分かりかと思いますが、本来の主人公である『キャプテン・ロア』は登場しません。
 皆様一人ひとりが船員であり、キャプテン・ロアであると言えます。


 では状況説明を。
 基本的に参加者の方は透矢達と一緒に『アークライト号』に乗って航海をして行きます。
 『キャプテン・ロアの航海』は海外小説『The Seven Seas』の日本語版で、その名の通りロア達が七つの海を航海する内容となっています。
 (※ 蒼フロ世界での話です。現実には存在しません)
 皆さんは彼の様に航海を続けながら七つの海に散らばる宝玉を集めて下さい。それが元の世界に戻る鍵となります。
 
 なお、航海する海は次の七つです。基本的にどこか一つの海に対してアクションをかけて下さい。
 層の薄い場所があった際に有効なアクションやスキルを持っている方が自動的に援護に入る可能性はありますが、あくまでそのシーンをメインにアクションをかけられている方優先となります。
 海の指定が無い方の場合はこちらで割り振ります。

 1:太平の海 (探索系・平和だが非常に広い海。点在する島の一つに宝玉がある)  
 2:灼熱の海 (探索系・暑い地方で、とある島の火山に宝玉がある。熱気で空からの降下は困難なので地上からの探索が必要)
 3:歌姫の海 (その他・歌で船を引き寄せる人魚のいる海。宝玉は人魚が所持)
 4:嵐の海  (戦闘系・天気が崩れやすい上に多くの海賊船がいる海。宝玉は海賊のボスが所持)
 5:極寒の海 (探索系・寒さと流氷が障害となる海。宝玉はある場所に氷漬けとなっている)
 6:新たなる海(その他・未開の住民のいる島がある。宝玉は彼らが最近入手し、神具として奉っている)
 7:最後の海 (戦闘系・海竜が冒険者を阻む船の墓場)

 探索系・戦闘系というのはあくまで目安です。アクション次第では別の方向に転ぶ事も当然有り得ます。
※敵対PCの方へ。基本的にどの場所での戦いも自由ですが、戦闘系以外の場所の時は出来るだけ掲示板でそれを匂わせて下さい。
 
 ちなみに、空想世界の為か色々とご都合主義となっている点があります。

・海の内容が本の中身よりも極端に(スケールが大きく)なっています。
・空想世界で何日経とうと現実世界では数時間の出来事です。
・どれだけ離れても普通に携帯電話が通じます。
・小型飛空艇等の着艦数制限はありません。全PCが持ってこようが何故か全機搭載出来ます。

(PL情報、PCは最初の時点では知りません)
・酷い怪我を負っても死にません。死亡又はそれに準じる怪我を負っても現実世界に弾き出されるだけです。
 
 上記の通り実は普通に元の世界で目覚められるのですが、それを知らない前提の下、普段よりも好きに動き回って頂けたら、と思います。

 最後におまけ要素です。
 希望する方はアークライト号に随伴する船に乗る、という形も可能です。
 その場合グループアクションで【○○号】【△△丸】などと書いて頂ければそれが船名になります。
 (今回はGAだからといって全員同じシーンにアクションをかける必要はありません)
 メリットは手分けする必要がある時などに独自行動が出来る事。
 デメリットは船間で移動出来る状態でないと会話が同じ船の者同士だけになる事です。
 また、船は壊れる場合もありますのでその点はご了承下さい。
 (壊れたらアークライト号に移ります)
 
 

 現実世界に戻ろうと頑張るも良し、せっかくだからと船旅を満喫するも良し、空想世界の物語を是非楽しんでいって下さい。

▼サンプルアクション

・【1】アークライト号の乗員になって宝玉集めを行う

・【2】アークライト号の乗員になって船旅を楽しむ

・【3】気が付いたら物語の人物に

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2011年03月26日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年03月27日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年03月31日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年04月18日


イラストを設定する 設定イラストを編集/解除する

リアクションが公開されました!

リアクションの閲覧はこちらから!

リアクションを読む

参加者一覧を見る