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SPB2021シーズンオフ 球道inヴァイシャリー

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シナリオガイド

新人さん、いらぁしゃぁい
シナリオ名:SPB2021シーズンオフ 球道inヴァイシャリー / 担当マスター: 革酎

 SPB(シャンバラプロ野球)では来季、即ち2022シーズンより、ヴァイシャリー・ガルガンチュアが新規球団として参入することが決定しています。
 そしてその球団スポンサーとして、ラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)がその名を連ねており、早くも経営面で影に日向に、様々な辣腕を発揮していました。
 一方、ヴァイシャリーの郊外では、ホームグラウンドとなるグレイテスト・リリィ・スタジアムの建設が急ピッチで進められており、来季の春季キャンプ開始前には竣工する予定となっています。
 また、ヴァイシャリー・ガルガンチュアは百合園女学院とは全く別の組織である為、男子禁制というルールは一切無く、プロ野球選手としての実力が認められれば、厳正な審査の上、入団することが可能です。
 とはいえ、全くゼロの状態からチーム作りを進めている訳ではなく、既存球団からの金銭トレードやウェーバー方式のドラフト等で、戦力構築は着々と進んでいます。
 名前が分かっているだけでも、ツァンダ・ワイヴァーンズからはアレックス・ペタジーニ蒼空ワルキューレからはジョージ・マッケンジーヒラニプラ・ブルトレインズからはサルバトーレ・ウェイクフィールドといった熟練のプロ野球選手達が、ヴァイシャリーに入団することが決まっているという状況です。
 ですが、チーム作りに於いてこれ程の巨大戦力を整備しているのはラズィーヤではなく、球団常任理事長にしてガルガンチュアのオーナー兼ゼネラル・マネージャーたる人物でした。
 その人物とは――。

     * * *

 ヴァイシャリー家が幾つか所有する別邸のひとつ。その一室内に、ラズィーヤの姿がありました。
 まだグレイテスト・リリィ・スタジアムが竣工していない為、球団仮事務所として、ヴァイシャリー家の別邸のひとつがあてがわれた、という訳です。
 事務机に向かい、大量の申請書類に目を通していたラズィーヤでしたが、不意に室の扉が派手に開かれ、恐ろしく特徴的な人物が姿を現しました。
「オヨヨ」
 いきなり、意味不明な台詞を発したその人物に対し、ラズィーヤは驚きの念を隠せません。彼女は豪奢な高級座椅子に腰掛けたまま、半ば呆然と視線を送るばかりです。
 何故かタキシードに蝶ネクタイといういでたちで、特徴的な七三分けの前髪を、指先揃えた右掌でさっと払い上げるような仕草を見せたその人物こそ、ガルガンチュアの超敏腕オーナーなのですが、ラズィーヤはまだ数回程度しか面識が無い為、彼がそんなに凄い人物であるということが未だに実感出来ていませんでした。
 一応、オーナーとしての腕には疑いの余地は無いようです。というのも、来季のオーナー会議の議長席を既存球団のオーナー達を押し退けて獲得したり、葦原ホーネッツと共に新規参入球団が有利になるよう、ウェーバー方式のドラフトを導入させたという実績は確かであり、球団経営の何たるかを最も理解している人物でもありました。
 しかしながら、ラズィーヤがこのオーナーたる人物に然程の敬意を抱くことが出来ないのも、無理からぬ話でした。というのも彼は、相当に鬱陶しい性格の持ち主だったからです。ラズィーヤとしても、この人物をどのように評価して良いのか相当に迷っている様子でした。
 そんなラズィーヤの複雑な胸中など全く理解していない様子で、敏腕オーナー(には、中々見えないかも知れませんが……)はお構い無しに、にこやかな表情で言葉を続けます。
「全国65億のご婦人の皆様、こんばんは。窓辺のマーガレット、サニー・ヅラーでございます」
 いきなり意味不明の挨拶を述べてきました。ラズィーヤはもう、訳が分かりません。
 ともあれ、この超敏腕オーナーの名は、サニー・ヅラーです。それだけは、間違い無いようです。
「さぁっ、今日もやって参りましたオープニングクイズの時間です。一万円百万円運命の分かれ道。果たしてラズィーヤさんは、見事この難関を打ち破ることが出来るのでしょぉっか〜〜〜!」
 不自然な程にキレのある動作で派手なジェスチャーを交えつつ、いきなりクイズの出題様式に関する説明を加えるサニーさん。異様な程にテンションが高くて、怖いぐらいです。
 呆然とするラズィーヤを完全に無視したまま、突然どこからともなく、マンボのメロディーが大音量で流れ出し、サニーさんはひとり意味不明な踊りを披露し始めました。
 見せられる方は、たまったものではありません。
「あの……何をなさっているのですか?」
 だんだんラズィーヤは腹が立ってきたのですが、サニーさんはひたすら踊り狂っています。まるでひとの話など聞いていません。
 やがて、マンボのメロディーは終了しました。バックコーラスが締めの『ゥゥウッ!』というお決まりの唸り声を放つと同時に、サニーさんは右掌で七三分けを払い上げる例のキメポーズをビシっと決めます。
 直後、何ともいえない空気が室内に充満しました。
「さぁっ! お答え頂きましょう! わたくしがここに来たのは、トライアウトの段取りを説明する為でしょうか!? 或いは、否や!?」
「えっ……違うのですか?」
 要するにサニーさんは、ガルガンチュアの入団テストたるトライアウト実施について説明をしに来ただけなのですが、とんでもなく前振りが長いので、彼が何の話をしに来たのか、ラズィーヤでさえ中々理解出来ませんでした。
 チーム構成の妙は見事なのですが、性格的に、相当鬱陶しいおっさんです。
 これからこの人物を、球団のオーナー兼ゼネラルマネージャーとして迎えなければならないと思うと、ラズィーヤは一瞬、目の前が真っ暗になりそうでした。

担当マスターより

▼担当マスター

革酎

▼マスターコメント

 本シナリオガイドをお読みくださり、ありがとうございます。

 今回はSPBシリーズのやや番外的なお話です。そんなに難しい話ではなく、ヴァイシャリーで野球やりましょう、というだけの内容です。
 見学するのも良し、入団テストを受けるも良し。
 但し、オーナーがあんな人物なので、変なところで変な覚悟が必要かも知れません。
 また、既に他チームにてプロ選手活動をされているPC様も、ギャラリー、或いは練習試合の相手としてご参加頂けます。

 尚、本シナリオにてトライアウトに選手希望者としてご参加頂ける場合は、以下の項目をアクション内に明記してくださいますようお願い致します。
・所属希望チーム (ヴァイシャリー・ガルガンチュア/葦原ホーネッツ)
・希望ポジション (投手/捕手/内野手/外野手)
・右投げ/左投げ (どちらか一方を明記)
・右打ち/左打ち/両打ち (どれかひとつを明記)

 それでは、ご参加を検討頂ける皆様からの、サニーさんに負けないぐらいハイテンションなアクションをお待ちしております。

▼サンプルアクション

・トライアウトに直接関わってみる。

・トライアウトや練習試合を観戦。

・球団理事達と接触を取る。

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2011年08月15日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年08月16日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年08月20日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年09月06日


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