蒼空学園

「秋といえば紅葉狩りだな！」
「そうだなレイン！　ついでにキノコも狩ってその場でバーベキューで食べるっていうのはどうだ？」
「なるほど、さすが兄さんだ！」

　……ころり。
　雑貨屋ウェザー。
　看板娘のサニー・スカイ（さにー・すかい）は、目の前で繰り広げられる信じられない光景に、思わず手に持ったクリを落としたのでした。
　ウェザーでは、季節ごとに様々なイベントを開催しているのですが、それを企画するのはいつもサニー。
　弟のレインとクラウドは、どちらかというとそれを冷ややかだったり心配そうな目で見ている側なのです。
　今日も、サニーは「たまにはレイン達が考えたら？」と、弟たちに次のイベントの相談をしただけだったのです。
　なのに、このノリノリ加減は一体どうしたことでしょう？
　居候のサリーも、手に雑誌を持ったまま硬直しています。

「……う」
「う？」
「嬉しいわ！　レインもクラウドも、こんなに話が分かる様になってくれて！　そうね、紅葉狩りにキノコ狩りにバーベキュー、是非開催しましょう！」
　サニーは目を輝かせて立ち上がりました。
「いや、俺はそう乗り気ってわけじゃ……」
「やっと姉さんの苦労が分かってくれたのね！　毎回イベント考えるの、大変なんだから」
「毎回すごい楽しそうだったじゃないか！　いや、たしかに姉さんのそういう所は尊敬してる……いや……」
「そうそう、別に決してイベントが楽しそうでもっと混ぜて欲しいなんて思ってるわけじゃ……くそっ、別にこんな事言うつもりは……」
「おかしいな、先日姉さんが作ってくれたキノコ料理を食べたあたりから、妙にやる気のようなものが湧いてきて……」
　明らかにいつもと違う様子に、クラウドとレインたち自身も戸惑った様子で言い訳するのですが、サニーの耳には入りません。
「それじゃあ早速皆に知らせましょう！　場所はロックが丘でいいわね！　この間のキノコも、ここで取ってきたのよ！」
　それだけ言うと、あっという間に告知のために走って行ってしまいました。
「あ、待っテくださイ……！」
　それを見たサリーも手に持っていた雑誌を置いて慌てて駆け出します。
　風で、そのページがぱらぱらめくれました。
　そこには、こんな内容の記事がありました。

『幻のキノコ、パラミタクヤシイタケ発見！？』
　パラミタクヤシイタケは、かつてその存在を噂されたことはあったものの、実物を食べたものは誰もいないという幻のキノコでした。
　外見は、通常の食用キノコと同じ形をしているのですが、精神に働きかける成分が含まれているのです。
　それを食べた人間は、通常ならやりたくないと思っている心の奥の欲望を積極的にやりたくなってしまうのです。
　更に、その行為に反発を覚えながらも不思議と惹かれて止められなくなってしまうのです。
　食べた人間は口ぐちにこう言ったそうです。
「……くやしいっ」

　はじめまして、もしくはこんにちは。
　蒼空のフロンティアマスターの、こみか、と申します。
　少し遅くなりましたが、楽しいイベントをお送りしたいと思います。
　秋といえば紅葉狩り、そしてキノコ狩り。楽しんでいってください。
　ただではすまない可能性もありますが……

■ロックが丘でキノコ狩り
　雑貨屋ウェザー主催で、キノコ狩りが行われます。
　キノコやクリなど、秋の味覚を拾いましょう。
　ＮＰＣ、雅羅・サンダース三世、金元　なななが参加します。
　また、ロックが丘ではキノコが大発生しており、個人でもキノコ狩りが行われているそうです。

■パラミタクヤシイタケ
　見た目は通常の食用キノコと全く変わりません。
　しかし、食べるとガイドにある通りの効果が表れます。
　キノコは「心の奥に抑えている欲望の一つ」を発現させるものなので、心底嫌がっている事や、犯罪等をさせる事はできません。
　特に深い意図はないのですが、エロＯＫかどうか書いておいた方がいいかもしれません。
　ＯＫだからといって必ずしもそういう描写があるとは限りません。

　秋のイベント、楽しんでいってください。
　また、今回のイベント以外にも、雑貨屋ウェザーではそれぞれの季節ごとにやってみたいイベント企画を募集中です。もしも何かありましたらアクションの端っこにでも書いておいてください。

・ウェザー主催のキノコ狩りに参加する

・恋人とキノコ狩り