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シナリオガイド

偽りの幻想世界、歪んだ祈りを壊せ
シナリオ名:ようこそ、偽りの楽園へ / 担当マスター: いるか旅行記

「……あった、これですぅ」
とある骨董品を扱う店でエリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)は苦悶の表情を浮かべていた。

というのも、エリザベートは最近イルミンスールで頻繁に起きるようになった失踪事件について調べていた。
なぜ、彼女が調べていたかというと調査の結果、失踪者は全員とある魔道書を手に入れた翌日に失踪していたからである。

「これが、<ティル・ナ・ノーグ> ……」
楽園の名を持つこの魔道書こそ、今回の事件の始まりであった……。

「ふぅむ……これは……」
エリザベートが持ち帰った魔道書を調べて、頭を抱えているのはアーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)
「なにかわかったんですかぁ? 大ばば様」
「だから大ババ様と呼ぶなといっておるじゃろ! むぅ……これは厄介じゃな……」
「厄介ってどういうことなんですかぁ?」
「この魔道書の中にいくつかの創られた世界があってな。どうやら行方不明になった人間はそこにおるみたいじゃ」
「じゃあ、そこから出してあげればいいじゃないですかぁ」
「それができたらとっくのとうにやっておるわ!」
そう言い放つと、アーデルハイトは乱暴に魔道書を閉じ、説明をはじめた。

「そやつらは望んでその世界に入ったのじゃ。望んでその望みが叶った世界を創り出してな。失踪者の想いを……創られた世界を否定できないと一生魔道書の中じゃ」
どうやら話は簡単にいかないことを感じたのかマジメな表情になってエリザベートは質問をした。
「否定、ということはその想いは間違っているってことですねぇ?」
「そうじゃ。必ずといっていいほど、大事な物が欠けておる。」
「つまり創られた世界の主を説得すればいいのですねぇ。けど、どうやって魔道書に入れば……」
「こんな事もあろうかと、意図的に魔道書に入れる準備を進めておったのじゃ!」
「……ほんとですかぁ? まぁ、問題は……」
「この本の世界を救ってくれる冒険者を集めることじゃな」
「まぁ、焦らずゆっくりと……」
「言い忘れておったが、この魔道書、魔力が異常なまでに強いのでな。魔道書の世界のルールがこっちに流れ出るかもしれん」
そうアーデルハイトがケロっとした顔で告げるとエリザベートは顔を青くした。
「…………」
「…………」
「いっ、急ぎますねぇ……」
こうしてエリザベートは偽りの楽園を救済してくれる冒険者を募った。

偽りの楽園を救済するのは貴方達の想いだけです。
どうかこの世界を救ってください!




担当マスターより

▼担当マスター

いるか旅行記

▼マスターコメント

こんにちは、いるか旅行記です!

今回はちょっとダークな感じの冒険物を考えてみました。
以下が説明になります。



魔道書によって作られた世界は3種類です。

争いの無い世界。ただし、自由が無い。
幸せに溢れる世界。ただし、他人への愛が無い。
自然が溢れ、動物が幸せに暮らす世界。ただし、人が存在しない。

このように、一見すると素晴らしい世界ですが、同時に重要なものが欠落しています。

そこでPCのみなさんにはこの世界を作り出した祈りを持つ人間<ワールドマスター>を説得し、世界を破壊してもらいたいと思います。

争いの無い世界のマスターは、戦場を駆けた将軍。人を殺す事に疲れ果て、戦争の元となった「思想」などを全て奪えば争いがなくなると考えた。
愛を失った世界のマスターは、有名な作家。悲劇を書き綴っていた際に、悲劇の根源は愛だと悟り、愛を捨てれば人間は悲劇を知らなくて済むと考えた。
人のいない世界のマスターは、魔道書を作り出した人間。本に飲まれた人間の祈り(のろい)を観測し、結果弱き人間を根絶やしにすることで世界が幸せになると考えた。
方法はそれぞれの世界に欠けたもの、での説得が有効です。

つまり、
争いの無い世界では戦闘を通した対話で説得でき、
愛の無い世界では他者を愛せることを示し、
人がいない世界では人の強さを示すことで世界を破壊することができます。
なお、人の強さの証明方法は何でもアリです。戦闘でも、説得でもいいので自分の人間としての強さを証明してあげてください。


また、マスターのいる場所はぞれぞれの世界とは別の次元に存在しています。
なのでそれぞれの世界でその次元につながる道を作るための探索が必要となります。
注意してほしいのは、探索と説得は別次元なので、同時には行えません。

探索ではそれぞれの世界の住人にそれぞれの世界に欠けたものを取り戻させる事でマスターへの道標になります。
ただし、人のいない世界では、他の二つの世界が救済されていないとマスターのいる次元には到達できません。
仮に片方の世界しか救済されていないと、あくまでも人の強さの可能性のみを示せる形で終わってしまいます。

なので、掲示板などを利用して、全ての世界を救えるように相談しあってもらいたいと思います。

救済までの流れは
異世界の探索 → 別次元への道発見 → マスターの説得 → 救済 になります。

以上を踏まえて、PCのみなさんにはそれぞれ、行きたい世界を選び、自分の想いをマスターにぶつけてあげてください。

なお、エンディングですが全ての世界が救済されてハッピーエンド。
2つでノーマルエンド、1つでバッドエンドになります。

ぜひ、みなさんの想いでこの物語をハッピーエンドに導いてください!


▼サンプルアクション

・自由のない世界でマスターを説得する。

・愛の無い世界を探索する

・人のいない世界を救済する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年02月28日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年03月01日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年03月05日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年03月15日


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