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狂乱せし騎士と魔女を救え!

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シナリオガイド

狂った心を解き放つ、それが唯一の救いの方法
シナリオ名:狂乱せし騎士と魔女を救え! / 担当マスター: 流月和人

 古き城。それは森の奥深く、眠るように佇んでいました。
「へっへっへ、こいつはお宝がたくさんありそうだぜ」
「だな」
 誰もいない城に薄汚い笑い声。野党たちです。
 その城からはただならぬ雰囲気が出ているというのに野党たちは城から出ようとはしません。
「お、この騎士と魔女がつけてる素敵な指輪、いただきだな」
「なら俺が騎士でお前が魔女のだ」
 おかまいなしに騎士と魔女の石像から指輪を抜き取る野党たち。
 それが、いけなかった。
「……カエ、セ」
「はっ……?」
「カエ、セ……」
「う、うそだろ! な、なんで石像がいきなり生身の人間に、う、うわあああああ!」
 突如として動き出した騎士と魔女。二人は躊躇なく野党たちに攻撃をします。
「ひいいいいっ!」
「や、やめてくれぇ!」
 寸でのところで攻撃をかわした野党たち。本当に、どうしてこういう輩は悪運が強いのか。
 そのまま野党たちは城を出て行きました。図太くも指輪を頂いたまま。
「カエ、セ……」
「カ、エセ……」
 こうして、狂った歯車はゆっくりと動き出してしまったのです。

「……私のロクでもないことに遭うレーダーが反応している気がするわ」
「ふむ、今日は外に出るべきではなかったか」
「そうね。嫌な予感がビシビシとするわ。それも特大の」
“龍頭”戦を経て完全に力を失いつつあるアトラスの影響について共同調査を行うため、
 イルミンスールを訪れていた雅羅・サンダース三世(まさら・さんだーすざさーど)馬場 正子(ばんば・しょうこ)の二人。
 その二人に息を荒くしながら駆け寄ってくる者がいました。先ほどの野党たちです。
「あ、あんたら! 誰でもいいから強い奴に知らせてくれ! この先にある古い城に化け物が出たって! そ、それじゃ!」
「た、たのんだぜ!」
 それだけ言って逃げるようにして去っていきました。
「この先の古い城と言われても……それに化け物って……」
「わからん。だがあの慌てよう、ただごとではないだろう。一度、魔法学校に戻って話しを聞いてみるか」

 二人は魔法学校に戻りエリザベート・ワルプルギス(えりざべーと・わるぷるぎす)を尋ねました。
「古い城、ですかぁ? ……そういえば、イルミンスールの森の奥深くにそんなものがあると聞いたようなぁ」
「私も書物で見た記憶があります。今は朽ち果て、誰もよりつかない場所にあるそうです。
 ……あと確か、騎士と魔女の像があり、それには触れないことという言い伝えがあるとか」
 アゾート・ワルプルギス(あぞーと・わるぷるぎす)が自分の記憶を語ります。
「臭うな。さっきの輩、一般人とも思えぬ」
「そうね、一応気をつけたほうが」
エ、エリザベート校長!
 慌てて入ってきた生徒。その目は焦りと緊張と恐怖に溢れていました。
「なんですぅ? 今は客人がいらっしゃってるのですが……」

「イルミンスールの森に突如得体の知れない巨大な化け物が出現しました! 頭頂部には騎士と魔女のような人影が確認されています!」
「……ビンゴですねぇ。ザンスカールやヴァイシャリーに被害は?」
「まだありません。ですが、化け物から放出される瘴気から無数のモンスターがとめどなく出現しています!
 化け物はここ、ザンスカール及び世界樹へと向っている模様です!」
「わかりましたですぅ。下がっていいですよぉ」
 生徒が下がっていきます。横で話しを聞いていた正子が口を開きます。
「して、どうするのだ?」
「ヴァイシャリーに協力を要請した分だけ危険は迫ってきますからぁ、早めに叩くしかないですねぇ」
「乗りかかった船だ。協力しよう」
「あら、別に何もでませんよぉ? まあ手伝いたいというのなら止めはしませんけどぉ」
 この危機を前にして考えている暇はなく、急遽手を組む二校の長。
「まったく、これはとんでもない厄日になりそうね」
「同感です」
 雅羅とアゾートが頭を抱えながらも二人に協力するのでした。

担当マスターより

▼担当マスター

流月和人

▼マスターコメント

 はい、流月と申します。初めまして、あるいはまたお会いしましたね、時々お久しぶりです。
 イルミンスールの森の奥深くにある古い城にあった騎士と魔女の石像。
 それが長年の狂気という呪いを受け、ついには化け物と変貌していしまいました。
 ! 注意 !
 今回出てくる分身ではない騎士と魔女、及び化け物を撃退するのはほぼ不可能と思ってください。
 ゲームで言うところの強制負けイベントくらいの認識でよろしいです。
 ではどうすればよいか、それを現状の状況をまとめながら説明していきます。

 現在、野党たちのせいで動き出してしまった化け物はイルミンスールの森からザンスカールに向っています。
 行動原理は『自分たちの目にうつったものを襲う』というシンプルなものです。
 何故そうなっているか。原因は野党たちの盗んだ『指輪』にあります。
 あの『指輪』は騎士と魔女がお互いに贈りあったものです。それを盗まれため、取り返そうとしているのだと予測できます。
 ですのでその盗まれた『指輪』を再度はめ直せば、被害を最小限に抑えつつ石像へと戻すことができるでしょう。

 出現した化け物の大きさはぱっとみて100メートルほど。そのでかさ、何とか級です。
 化け物についてはその体のどこかに弱点箇所があります。そこに攻撃を加えることで足止めも可能なはずです。
 現状わかっている確実な弱点部位は頭のみです。
 ただ、化け物からは常に特殊な瘴気が噴出していて、そこからモンスターがとめどなく出てきます。
 更に弱点の箇所には必ず騎士か魔女の分身が現れますので、これと戦いつつ弱点を攻撃することになります。
 また魔女が張った結界の影響により、あらゆる「飛行能力」が使用できない状態のため、
 「小型飛空挺を使い一気に頭頂部へ行く」などの行動ができません。自力でモンスターの体を登っていく必要があります。
 
 この時点で野党を追い指輪を取り返す人と化け物の足止めをする人が必要になります。
 エリザベートは右側から、正子は左側から化け物の足止めをします。
 雅羅は野党たちを追い『指輪』を取り返してもらいます。
 
 ただこのまま『指輪』をはめて二人を石像に戻しただけでは、同じことが起きる可能性があります。
 それを回避すべく、騎士と魔女の心を狂気から解き放つ方法を模索してもらいたいのです。
 こちらにはアゾートが参加しており、既に先行していくつかわかったことがあるようです。
 現在までの彼女の調べによると、

『かつて騎士と魔女というのは相容れぬ者同士だった。
 だがある時、その禁忌すら越えて愛し合った騎士と魔女が存在した。
 それをよしとしなかった他の魔女たちは、騎士と魔女がお互いの名前すら知らないうちに、二人を石像に変えてしまった』


 という経緯があったことがわかっています。
 もしかしたら二人の心が満たされること(例えば二人の名前を探し伝えるなど)をすれば、
 二人の心は狂気から解放され、二度とこんなことが起きないようにできるかもしれません。
 
※頭頂部にいる騎士と魔女の本体について、
 騎士はどれだけ攻撃されても類稀な剣技や、自己再生能力があるためほぼ無敵状態です。
 魔女も強力な魔法や、魔法結界を常に自分の周りに張り続けているためほぼ無敵状態です。
 エリザベート、正子をもってしても倒しきるのは至難です。

 以上を踏まえてのサンプルアクションは以下になります。
・右側からエリザベートと共に狂乱の魔女を足止めする
・左側から正子と共に狂乱の騎士を足止めする
・雅羅と共に野党たちから『指輪』を取り返す
・アゾートと共に騎士と魔女の心を解放するための方法を模索する


 深く愛し合っていたのにすぐさま石像に変えられてしまった二人の心は、もはや狂気に捕らわれてしまっていることでしょう。
 一刻も早く『指輪』をはめて石像に戻すか、彼らの心を狂気から解き放ち、二度とこんなことが起きないようにする必要があります。
 どうかみなさんの力と知恵を使いイルミンスール魔法学校や世界樹、イルミンスールの森を、
 そして、騎士と魔女を救ってあげてください。
 ついでに迷える子羊である私も救ってああなんでもないんですきにしないでください。

▼サンプルアクション

・右側からエリザベートと共に狂乱の魔女を足止めする

・左側から正子と共に狂乱の騎士を足止めする

・雅羅と共に野党たちから『指輪』を取り返し、緊急時は指輪を使い二人を石像に戻す

・アゾートと共に騎士と魔女の心を解放するための方法を模索する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年03月14日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年03月15日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年03月19日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年04月02日


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