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シナリオガイド【イコン参加可】

高度0mに台風!? 渦から湧く魔物を倒す為、勇者たちは大空を翔ける!
シナリオ名:雲海の華 / 担当マスター: 剣 祐名

 シャンバラ南東沖の雲海で、小型飛行艇が白い帯を引いていました。
「コイツはすげえ。渦巻きの中心から何かが噴き出してやがる。おい、もっと低く飛んでみろよ。なにケチケチしてんだよっ」
「勘弁してくださいよお、キロスさん。そろそろ戻らないと、所属不明機の扱いで、撃ち落とされちまいますぜ」
「ビビってんのか? このオレを誰だと思ってるんだ。大船に乗ったつもりで居ろや」
「い、いや、あの、ですが、しかし、そろそろ燃料も底を突きそうですし」
「燃料が尽きそうだから、どーしたってんだよ、ぁあ?」
 副操縦士席のシートベルトを引きちぎらんばかりの勢いで身を乗り出したキロス・コンモドゥス(きろす・こんもどぅす)は、操縦士の首根っこを掴んで強く揺さぶりました。
「うっ、雲海の下へ落ちて帰ってきた者は誰もいないんですよっ。あっしは、妻と幼い子どもを残して死ぬわけにはいかないんですよお」
「――妻と、幼い子ども? ……若いのか?」
「へっ?」
「てめぇの妻は若いのかって、聞いてんだよ」
「12も下で、来月で19になりやすっ」
「何だとっ!?」
 キロスが歯がみすると、八重歯が鈍く軋みます。
「このオレを差し置いて充実しやがるとは、気に入らねえなっ。よーし、このままあの巨大渦に突っ込んでいけっ」
「そんな無茶なーっ!」
 シートベルトを外したキロスは操縦席の背後に回り込み、パイロットの頭を抱き込んで締め上げました。
「今日はオレが充実してやる」
「だっ、だずげでえー」
 彼の危機に呼応したのでしょうか。コックピットの照明が黄色に変わり、味方信号を発さない飛行物との接近を告げる警報が鳴り響きました。
「へへっ、接敵警報っ。そうこなくっちゃな」
 副操縦席に着いたキロスは、ふんぞり返ってあぐらをかきます。
 操縦士がモニターを望遠に切り替えると、眼前に広がった渦に黒い影がわだかまるのを視認できるようになりました。
「そんな機能あるんなら、渦の中心を映せっての」
「了解っ」
 渦の中心を捉えた映像は、真っ黒な稜線と緋色の空に轟く碧色のいかずちです。
「この渦……ひょっとして異世界に通じているのか?」
 真っ黒な影は、渦の中心から飛び立っていました。モニターに映り込んだ黒い生き物は、巨大なデーモン。望遠モニターが解析した結果、体高はおよそ5メートル。ちょっとしたドラゴンに匹敵するようです。
「帰りましょーっ、そして報告しないと、大変な事になるかも知れません」
「せっかちなヤツだなあ。ようやく面白くなってきたってのに――」
 小型飛行艇に衝撃が走ると、エアポケットへ落ちたように急降下して、モニターが真っ黒になってしまいました。
「機体を保護する機晶コーティングが減衰してる……60パーセント、ああっ、20パーセントまで減耗……もうダメです退避しますっ!」
 漆黒を映し続けていた望遠モニターが砂嵐のように乱れて消失すると、眼前の風防ガラスに大きな亀裂が走りました。
「デーモン様のご登場か。調教して帰りの脚にしてやるぜ。おいパイロット、脱出装置はどれだ」
「こっ、このレバーを引けば外へ飛び出します――ですがっ」
 射出された後は、パラシュートで降下するしかありません。
 それはつまり、雲海の下へ真っ逆さまではありませんか。
「ドラゴンライダー(龍の乗り手)の俺に任せろよっ! 墨獣も龍と同じ、でっけえ翼が生えてんだろ。乗りこなしてみせるぜっ」
「そんな行き当たりばったりなっ――ひいいいいいいいいいっ!?」
 操縦士を担いだキロスは、脱出装置に腕を伸ばしてその動きを止めました。
 酷い亀裂のモニターに、人間と思われる生体反応を示すサインが示されていたのです。
 それが渦の近くに位置しているのか、異世界と思われる場所からなのかは確認する手立てもありません。
「敵か、味方か、このオレが突き止めてやるぜ。待っていろよ、渦の主っ」
 風防ガラスを突き破ってきた禍々しいカギ爪が、計器パネルを壊しました。ザックリと抉られた操縦席には寒風が吹き荒れて、前方には雷光が無数に走る巨大な紫雲の渦が垣間見えます。
 脱出装置によって宙空へ放り出されたキロスたちは、巨大なデーモンの背中めがけて落下を始めました。

 数刻の後。キロスの在籍している蒼空学園は、雲海に渦を呼んだ元凶を突き止める勇士を募り始めたのです。


担当マスターより

▼担当マスター

剣 祐名

▼マスターコメント

 こんにちは、剣 祐名です。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。

 今回は、雲海で発生した謎の渦を消滅させることが目的となります。

 現場は主に空中戦となりますが、誰でも参加することができます。
 サロゲート・エイコーン(イコン)をお持ちの方は、任意で出撃が可能です。



■雲海について

 今回の舞台は“雲海”ですので、海水に相当するものはありません。
 アクションを提出する際には、ひとつご留意ください。
 ※「水中を泳ぐ」の様に受け取れるアクションは、こちらで“空を飛ぶ”行為にすり替える努力を試みます。



■雲海を飛べない場合

 空を飛べない場合には、輸送艇に乗って渦の近くまで移送されます。
 ※空を飛べる人・同イコンも、乗艦(艦載)して移動することが可能です。



■イコンで出撃した場合のLCについて

 MCがイコンに搭乗した場合は、LCも同乗することになります。
 定員をオーバーする場合でも、無理して乗っていることになります。



■雲海を飛んでいて撃墜された場合

 雲海の下に広がっていると言われているナラカへと、真っ逆さまに落ちていきます。
 それを拾い上げるための救護班が編制されておりますので、余程の無茶をしない限りは大丈夫だと思います。



■雲海の渦の周辺を飛んでいる魔物について

 中型のドラゴンに匹敵する大きさの魔物(デーモン)が大量に発生しています。
 イコンに搭載された武器であれば充分に渡り合えますが、それなりに腕の立つ戦士であれば充分に応戦することが可能です。



■渦の元凶について

 雲海に発生した渦には、必ず原因があるはずです。
 それを突き止めて封印ないし破壊する事ができれば、事態を終息させることができるかも知れません。
 ※破壊可能である原因の位置を特定できれば、イコンによる遠距離攻撃でも対処可能です。

 蒼空学園からは渦を精査する調査隊が編成されていますが、充分な成果を上げるには時間が掛かります。
 とはいえ、渦の中心からは魔物があふれて来ますし、ただ調査が終わるのを待っているわけにはいきません。
 もしアクションに迷ったら、魔物を退治する事をオススメします。



■キロスについて

 キロス・コンモドゥスも、単独で参戦します。
 ……が、彼は充実した生活を送っている人たちのことをあまり快く思わないようです。
 彼を単独で渦に向かわせるのはとても危険ですが、助けてあげるのも選択肢のひとつです。
 人となりを充分に加味して検討するとよいでしょう。



 それでは皆さまのご参加を、心よりお待ち申し上げております。



▼サンプルアクション

・渦の秘密を探りに行く

・上空から渦を目がけて攻撃

・空を飛ばずに応戦

・救助班に加勢

・キロスいじり

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年04月15日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年04月16日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年04月20日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年05月02日


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