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粛正の魔女と封じられた遺跡

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粛正の魔女と封じられた遺跡

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シナリオガイド

狙われたユニコーンを守れ! 遺跡への侵入を阻止しよう
シナリオ名:粛正の魔女と封じられた遺跡 / 担当マスター: 河上 誤停

 
「粛正の魔女……ね。そいつがユニコーンを殺そうと狙ってるのか」
 ニルミナスの村。その契約者の拠点である『ウエルカムホーム』。夜、相談があると部屋を訪ねてきたこの村の前村長に熾月 瑛菜(しづき・えいな)は話を聞いてそう返します。
「そいつからユニコーンを守るのが依頼?」
「正確には、息のかかった手駒……あるいは協力者からですね。あれは基本的に自分では戦えないはずです」
 前村長は瑛菜の言葉をそう訂正します。
「ま、今日ここに泊まってる契約者も多いし大丈夫だと思うよ」
 ユニコーン一匹を守るくらいならと瑛菜は言います。
「それが……そういうわけにもいかないのです。契約者の何人かには鍾乳洞の奥へ向かってもらわなければなりません」
「どういうこと?」
 前村長に瑛菜は厳しい顔をして聞きます。
「鍾乳洞の奥はかつてアルディリスと呼ばれた街の遺跡があります。訳あって封印されていたんですが……」
 その封印がユニコーンへの襲撃に合わせ、粛正の魔女により解かれると前村長は言います。
「封印が解かれるとまずいのか? 何か危ないやつとかいるの?」
「そういうわけじゃないのですが……もし、心ない人間が手にしたり、使い方を間違えたりすれば大変な知識があるかもしれません。素性の分からぬ相手に探らせるわけにはいかないのです」
 それだけは避けないとと前村長は言います。

「ねぇ……どうしてここにミナホちゃんがいないの?」
 ずっと横で前村長と瑛菜の話を聞いていたアテナ・リネア(あてな・りねあ)はそう聞きます。ミナホ・リリィ(みなほ・りりぃ)。この村の村長である彼女がどうしてこんな大事な話の場にいないのかと。
「……未熟だからですよ。野盗の時とは違う。今はあの子の面倒を見る余裕はないのです」
 この村で事件が起こった時、ミナホは悩むばかりで結局何もすることは出来なかったと前村長は言います。
「そんな……そんなのって……」
「今回は失敗することも許されなければ悩んでいる時間もありません。……動けないトップなんて邪魔なだけですよ」
「……っ!」
 前村長の言葉に堪えられなくなったアテナは部屋を飛び出ていきます。

「……怒らせてしまいましたか」
 すまなそうな表情で前村長はアテナが出て行った扉を見つめます。
「なぁ、前村長。はっきり言ってあたしはあんたを信用してない」
「……でしょうね」
「ただ、村への執着と娘への歪んだ愛情は信頼してる。……それこそ村と娘のためならあたしら契約者の命を軽くベットするってね」
 だからこそと瑛菜は言います。
「あんたが今回娘を関わらせないのは不自然だよ。こんな絶好の成長のチャンスにさ」
 何かミナホを関わらせたくない理由が他にあるんじゃないかと瑛菜は聞きます。
「………………ユニコーンの護衛と遺跡への侵入阻止。どちらを担当していただけますか?」
「……ま、答えられるとは思ってなかったからいいけどね」
 はぐらかす前村長に瑛菜はため息をつきます。
「ユニコーンには悪いけど遺跡の方を担当するよ」
 自分の能力的にそれが適任だろうと瑛菜は言います。


 こうして瑛菜は遺跡への侵入を阻止する依頼を受けたのでした。


「アテナさん? どうかしたんですか?」
「ミナホちゃん……」
 部屋を出た後、行先がなくとぼとぼと歩くアテナを見つけたミナホは話しかけます。
「ミナホちゃん、実は――」

「そうですか……父がそんなことを」
 事情をひと通り聞いたミナホは息をつきます。
「酷いよね。ミナホちゃん頑張ってるのに……」
「でも、正しいですよ。話を聞いても私がどうすればいいのかとか分かりません。……父の言うとおりです」
「ミナホちゃん……」
「戦う力はない……的確な判断もできない。……邪魔以外の何物でもないですね」
 だからとミナホは言います。
「戦う力のあるアテナさんに頼みます。……私の代わりにこの村を、ニルミナスをお願いします」
 そう言ってミナホは頭を下げます。自分にはそれしか出来ないからと。
「……ミナホちゃん、最初の頃とぜんぜん違うよ」
「? 何がですか?」
「ううん。なんでもない。分かったよ。ミナホちゃんの代わりにアテナが頑張る」


 ミナホのお願いを受け、アテナもまた瑛菜と一緒に動くことになったのでした。







『くすくす……始めましょうか。粛正の宴を』
 どことも知れぬ場所。静かに、けれど弾むようにして粛正の魔女はそう笑った。



担当マスターより

▼担当マスター

河上 誤停

▼マスターコメント

初めての方ははじめまして、前回参加してくれた方はお久しぶりです。河上誤停です。
今回は問題発生シナリオになります。
粛正の魔女と名乗る存在に狙われたユニコーンを守り、同時に何者かの遺跡への侵入を阻止するのが目的になります。
また今回はいつもよりアクション全体の成否判定が厳しくなっています。


■ユニコーンの護衛について
ユニコーンの住処周辺にて襲撃者の撃退をします。これはユニコーンの住処が村の東部の端にあり、そこでなら村にほぼ損害が出ないからです。
ただし、ユニコーンの住処自体含め何もないわけではありません。村人はいませんが守るべきものはあります。
襲撃者を撃退するのを容易にするような設備はユニコーンの住処周辺にはありません。


■遺跡について
遺跡病と呼ばれる病が蔓延しており、何の対策もせず入り込めば危険です。
契約者によりその予防薬が開発されていますが、数が足りません。遺跡の封印が解かれるまでに一日の猶予があるのでそこで準備しなければなりません。
また、遺跡への侵入を試みる何者かは粛正の魔女の加護で遺跡病にかからないようです。
何者かの遺跡への侵入を阻止するのが目的となります。
遺跡の入口は鍾乳洞の立ち入り禁止区域の奥付近です。


■敵性集団について
ユニコーンの襲撃と遺跡への侵入を試みている集団は同一集団のようです。
数は30ほどで、ユニコーンの襲撃に20人、遺跡への侵入に10人という割合で配置しています。
これはガイド時点ではPL情報ですがリアクション開始時はPC情報になります。
粛正の魔女により身体能力や武器が強化されており一人一人がレベル40相当です。また動き自体も野盗のような素人ではないようです。

■粛正の魔女について
ニルミナスに敵対するものでありミナと名乗っているということ以外は現在良くわかっていません。
ただ、人や武器を強化する能力を確認されており、遺跡病という呪いの要素がある病に関係あることが知られています。
前村長の話によれば自分では戦えないようです。

▼サンプルアクション

・ユニコーンを守る

・遺跡への侵入を防ぐ

・遺跡病の予防薬作り

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2013年05月23日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2013年05月24日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2013年05月28日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2013年06月07日


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