蒼空学園

　
　ニルミナスの村。ミュージック・フェスティバルという音楽祭と普通の祭の要素が混じった祭の前夜。村は全ての準備を終えて静けさに包まれていました。明日から始まる本番で楽しみ盛り上げる為に、英気を養うように。
「お祭りかぁ……あれからもう一年経ったんだね」
　静けさの中。輝く星を眺めながらアテナ・リネア（あてな・りねあ）は一年前のことを懐かしむように口を開きます。ちょうど一年前のこの時期、この村は今と同じように祭を開催していました。
「そうだね。でも、あの時の祭とは比べられないくらい大きな祭だよ」
　静かに弾いていたギターを横に置き、熾月　瑛菜（しづき・えいな）はアテナの言葉に返事をします。
「……ミナホちゃんは今、どうしてるかな？」
　この村の村長であり祭の最高責任者であるミナホ・リリィ（みなほ・りりぃ）がどうしているのかとアテナは聞きます。
「さぁね。寝てるんじゃない？　あたしも今日の昼、音楽劇の練習した後は会ってないよ」
　その後は３日目のライブの練習を今までやっていたからと瑛菜は言います。
「アテナもラジオの最終打ち合わせの後はえいなおねーちゃんと一緒に練習だったし……ミナホちゃんちゃんと休んでるかなぁ？」
　心配そうにアテナは言います。
「それを言うならあたしらもそろそろ寝ようか。あたしは明日は比較的暇だけど、アテナは明日から本番だろ？」
「……うん。そうだね」
　素直に頷き、アテナは窓際から離れベッドに入ります。

（明日からの祭が最高なものになりますように……）

　アテナはそう願いながら眠りにつきました。




　そして祭の当日。

『これより、ミュージック・フェスティバルを開催します』

　青空のもと、村長であるミナホの声が村中に響き、ミュージック・フェスティバルが始まるのでした。

初めての方ははじめまして、前回参加してくれた方はお久しぶりです。河上誤停です。
今回は村おこしシナリオになります。ミュージック・フェスティバルという祭。それに企画側として参加するもよし客側として参加するもよし。盛り上げ楽しむのを主目的としたシナリオです。
また、今回のシナリオではMCとLCの別行動はダブルアクションとは判定しません。


■ミュージック・フェスティバルの概要
音楽祭的な要素と普通の祭の要素が混じったお祭りになります。
そのため屋台等だけでなく音楽に関連した企画が祭の会場で行われています。

■屋台について
イメージとしては日本の夏祭りに近いものになっています。もちろんパラミタですので、文化的にそちらの影響は大きいですが、日本の夏祭りであると想像できるものはほぼあります。
一部契約者が屋台を出店しています。


■音楽劇に関して
瑛菜が主役になる音楽劇です。基本的には普通の劇と一緒ですが、話の根底に音楽が根付き、要所要所で歌います。


■ライブについて
三日目、ミュージック・フェスティバルの締めとなるライブです。立派に作られたステージの上で行われます。
バンドだけでなく音楽系であればどんな形式でも大丈夫です。瑛菜たち以外にも多くのアーティストが参加する予定です。
こちらの企画は飛び入り参加も認められています。


■ラジオについて
お祭り開催の間、村（とその周辺）では祭企画を盛り上げるラジオが流されています。
アテナをパーソナリティとしたトーク番組で、祭の各企画の紹介を中心に流されます。


■ドリンクスタンドについて
主にアーティストのためにドリンクスタンドがステージ近くに作られています。喉にやさしい、ケアを主眼にいれたドリンクが揃っています。
ライブに参加する人たちは利用するといいかもしれません。


■チャリティー企画について
行き場を失った動物たちの貰い手を見つけるためのチャリティー企画が祭中行われます。
音楽に合わせて動物たちがパフォーマンスを行い、祭に来た客の注目を集めます。その中から貰い手を探すという企画です。
動物たちは犬や猫が中心ですが、ウサギなどの動物も少ないながらもいます。


■その他企画について
飛び入り企画はあまり大きなことをすることは出来ませんが可能です。
企画だけは以前のシナリオで提出している場合、元の企画より規模は小さくなりますが、飛び入りよりはしっかりとできます。

■ゴブリンとコボルトたちに関して
今回の祭では一部のゴブリンとコボルトたちが祭に参加しています。
彼らとはジェスチャーを用いてある程度の意思疎通が可能になっています。（買い物や挨拶、感情が伝えられる程度）
彼らは祭の準備を手伝った時に賃金を報酬として受け取っており、普通の祭の客として参加しています。

・屋台巡り

・ゴブリンと遊ぶ

・ライブ参加