蒼空学園

　今から数年前の夏、パラミタ内海の浜を巨大なタコが占領し、多くのコントラクターを巻き込むという事件がありました。
　その事件はタコの死を持って完結した――かのように思われましたが、事実は少し違いました。
　そのタコには子供がいたのです。
　そして、この数年のうちに親タコと寸分違わぬ大きさとなり、再び浜を占領したのです。
　一般人が立ち往生して困っているところに運悪く居合わせたのが、海水浴に来た雅羅・サンダース三世（まさら・さんだーすざさーど）でした。
「ああもう！　海水浴にきたのに、なんであんなのがいるのよ！　……いいわ、みんな迷惑してるみたいだし、私が退治してあげる！」
　叫びながら雅羅は銃を抜き、容赦なく発砲します。
　が、
「ヴヴヴ〜」
　撃ち出された弾丸はタコの身体に直撃した瞬間、軌道が明後日の方向に向かってしまいました。
　見れば、タコの身体はウナギのように粘液でてらてらと光っていました。
　巨大ダコの子供は一世代で進化を遂げていたのです。
　タコの進化はそれだけではありませんでした。
「……ッ！　な、なによこれ！」
　雅羅が声を上げるのと同時に近くにいた一般人の女性からも悲鳴が上がります。　小さなタコが触手を伸ばして、足を拘束していたのです。
　足下に気を取られている隙に巨大ダコは雅羅と女性たちに触手を伸ばします。
　雅羅は叫びながら銃を乱射しますが、弾はすべて粘液で滑ってしまいます。
　粘液にまみれた触手が雅羅の腹に巻きつき、なぞるように背中を張ってからゆっくりと水着の中に潜行していきます。
「ちょ、やだ！　どこ触ってんのよこのエロダコ！」
　雅羅は顔を真っ赤にして抵抗しますが、触手を掴もうにも滑ってしまいます。
　そうこうしている間に雅羅の身体はタコの方へと近づいていき、突然墨を吐きかけられました。
「なにするのよ！　この……タコ……」
　勢いのあった雅羅の声は尻すぼみになり、やがて大人しくなるとタコは雅羅を下ろします。ですが、雅羅はもうタコに向かって攻撃しようとしませんでした。
　それどころか、
「タコ様に近づかないでッ！　額に穴開けるわよ！」
　タコに対する態度を百八十度変えて、今度は一般人に向けて発砲を始めました。墨を浴びた他の女性たちもタコを守るように陣取っています。
　その目には光りが宿っておらず、狂気に満ちていました。
　

　初めましての方は初めまして。
　そうでない方はお久しぶりです。
　ゲームマスターの西里田篤史です。
　今回の目的は雅羅と一般人女性の救出、巨大ダコの撃破となります。

　どうぞよろしくお願いします。


■巨大ダコ
　タコの身体には粘液がまとってあり、この状態からでの直接攻撃はほぼ不可能な状態にあります。洗い流すなどの行為を行ってから攻撃に移るのが有効です。
　また女性に対して攻撃する際は触手で身体を拘束して好き勝手撫で回した後、墨を使って洗脳します。
　巨大タコの墨には洗脳効果があり、墨を喰らった人はタコを主人と慕い、タコを守るようになります。
　ですが、墨を洗い流せば洗脳は解けてしまいます。
　女性を積極的に攻撃しますが、襲ってくるなら例え相手が男性であっても同じような行動を取るので注意してください。

■ミニダコ
　巨大ダコの手足となって動いているタコです。粘液は出ておらず墨も吐けませんが、砂浜を自由に移動し、砂の中に潜伏して襲いかかってきたりします。

■一般人
　タコに洗脳されているただの一般人です。タコに近づこうとすると、襲いかかってきますが戦闘能力は皆無です。

・　雅羅と絡みたい。

・　タコに捕まって触手に弄ばれる。

・　タコと一緒になって暴れる。