イルミンスール魔法学校

北京、中南海。

「この娘が“偽帝”ミツエか」

人民服を着た老人の視線は
シャンバラから地球に配信された、横山ミツエ（よこやま・みつえ）の動画に注がれています。

「国際互聯網（インターネット）での評判はどうだ？」

「“日本侵略の尖兵”という意見と互して、
“ミツエを皇帝”にという意見も少なくはありません」

側近の男が答えます。

「野放しにはしておけんな」

「ですが、国家主席が……」

「構わん。
パラミタならば“奴”を向かわせればよい。
……最強の暗殺者をな」

牙攻裏塞島（がっこううらさいと）を攻略した横山ミツエ（よこやま・みつえ）は、
自らの王朝を建国するための準備を進めていました。

「国の礎は人！　人を集めることが重要よ！
秋なんだから……そうね、文化祭にするわ！
お店や展示とか出しておいて」

その三日後。

「略奪してきた穀物がやすいぞっ！」

「今なら捕虜が大安売りだーっ！」

「干し首を展示即売じゃーっ！」

文化祭は教導団との戦いから戻ってきた者たちによって、
略奪品大バザールと化しまったのです。

「良いではないか。これだけ人が集まるということは
生徒会に従うのをよしとしないパラ実生が多数いる証拠であろう」

清濁併せ呑む曹操は笑いました。

「だが、我々の時代とは違うのだ。人身売買は問題であろう」

「人権とかうるさいからなー」

劉備と孫権の言葉に、ミツエもうなずきました。

文化祭で人身売買を取り仕切るのは
残虐憲兵と呼ばれる教導団崩れのＤ級四天王です。

そして文化祭（？）に迫る危機はそれだけではなかったのです。



「ここはパラ実だぞ何……どべっ！！」

「な、なんだテメ……ぐほっ！！」

不良達が次々に血を吹き出して倒れました。
その中心にいるのはキリンのゆる族虹キリン君です。

「ヨコヤマミツエ、ブッコロス」

虹キリン君は周囲のあらゆる物を腐食させながら、
ミツエの元に向かっていたのです。



「ミツエ、早く逃げるっす！」

火口敦（ひぐち・あつし）君は虹キリン君の強さを報告しました。
虹キリン君はミツエの元まで、一直線に突き進んでいるのです。

「何言ってるのよ！　麒麟（きりん）よ！　
麒麟は良き皇帝の出現を祝福して現れるのよ！」

むしろミツエは喜んでいました。

「だけど、あいつ無敵っすよ！」

「そんなことないわよ。
中国からの暗殺者で本当に無敵だったら、
ドージェ倒すに決まってるじゃない！」

「そういえば、そうっすね」

「決めたわ！　文化祭最終日、
フォークダンスの後に新王朝の建国を宣言するわ！
それまでに麒麟、連れてきなさいよ！
みんなに言っておいて！」

その頃。

「こんなに貰っていいのか、食べきれないよー！」

董卓は
鏖殺寺院の制服を着た男から食べ物をもらっていたのです。

細かい事は気にしない方向けのパラ実キャンペーン３回目です。

今回からでも・今回だけでも参加可能です。
他校生も問題なく参加できます。

前回ミツエの捕虜になったキャラクターは
脱走するかミツエの配下になるかを選択してください。

また、サンプルにはありませんが文化祭にお店や展示を出したりするのも自由です。より経済効果の高いイベントを考えたキャラにはミツエからご褒美があります。

シナリオ中に登場する「虹キリンくん」は蒼空のフロンティアの初期キャンペーンの「ゆる祭り」で応募された「第三者」様のゆる族をＦＢＣさんがイラスト化したものです。

今回の特殊ルールですが、シナリオに参加しない方でも楽しめる要素を用意しました。ミツエの新王朝の名付け親になってください。
中国の王朝風に漢字一文字で考えてみましょう。
「シナリオ用特別スレッド」にトピックを立てますのでそちらまでご投稿ください。
名前は応募者の中からミツエの一存で決めさせて頂き、名付け親の方にはシナリオ参加の有無によらず特別な称号をプレゼントします。

最後になりますが、ミツエや劉備達の素敵なイラストを描いてくださっている藤丸さんがイラストレーター登録されました！
サンプルにはゆるゆるミツエ（？）達も描かれているのでぜひご覧ください。

・人身売買を取り締まる

・俺を買わないか？

・虹キリン君を捕まえる

・フォークダンスに参加する