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まほろば遊郭譚 第一回/全四回

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まほろば遊郭譚 第一回/全四回

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シナリオガイド

歴史が動く――恋もある
シナリオ名:まほろば遊郭譚 第一回/全四回 / 担当マスター: かの



「ようこそ東雲(しののめ)遊郭へ。さあ、お登楼(あがり)くださいな」

 艶やかな着物を着飾り、白粉の肌に赤い紅を引いた遊女たちが、細い格子から今宵のお客を待っています。

「あなた様は遊郭は初めてで? ホホホ……そりゃ金を出すからにはお好みの妓(こ)がよろしいでしょうけど、男女には相性というものがございましてね。もちろん、うちにはいろいろな妓がおりますよ……」

 ここはマホロバ最大の遊女屋街。
 幕府唯一公認の遊郭。東雲(しののめ)。
 この一角にある妓楼(ぎろう)『竜胆屋(りんどうや)』の楼主、海蜘(うみぐも)はそういってお客たちをひきつけていました。

「この見世一番の売れっ子なら、なんといっても明仄(あけほの)でございます。器量よしきっぷよし、愛想もいい。お登楼される殿方をまず成仏させて差し上げますよ。ただ幾分お高うございましてね……よほどのお大尽でないと、ねえ」

 楼主はお客の懐具合を心配しているようです。
 すぐさまこう言います。

「もし、おぼこがよろしいのであれば、胡蝶(てふ)がおりますよ。この妓は姿形はもちろん美しいのですが……面白い妓でねえ。このたび初めてのお客をとらせようと思っているんですよ。もし、お気があれば、お披露目のときに金をうんと弾んでやってくださいまし。まあ、あなた様のような男ぶりの良い方であれば、遊女のほうがほっとかないでしょうけどねえ……ホホホ」





胡蝶(てふ)、お前、今度お披露目だね。しっかりおしよ」

 『竜胆屋(りんどうや)』の遊女部屋では、の看板花魁(おいらん)明仄(あけほの)は、見習い遊女の胡蝶(てふ)ティファニー・ジーン(てぃふぁにー・じーん)に話しかけます。
 ティファニーは馴染み客の呼び出しを受けて花魁道中に向かうという、明仄の着付けを手伝っていました。

「着物……綺麗だけど、ポックリは動きづらいデス。頭もカンザシいっぱいデス。ニンジャに襲われてイザというとき戦えないデス」

「また訳の分からないことを。それがいいんじゃないか。遊女ははじめて客をとるとき、ありったけ着飾って道中を練り歩くんだよ。いったいどんな男がお前をお開帳するのかね。まあ、一番金を積んでくれる男にしとけば間違いないけどね。借金、はやく返したいんだろ?」

 ティファニーはこくりと頷きます。
 彼女は以前、マホロバの大奥にいましたが、城の地下で将軍家の秘密を知ってしまいました。
 それからずっと幕府に追われる身です。
 そのときできた借金を『竜胆屋(りんどうや)』に立て替えてもらっていたのでした

「でも、ミーは何をしたらいいんデスカ? 着物着て座ってるだけの簡単なお仕事ってききましたヨ」

「……本当にお馬鹿だね、アタシが何度も教えてあげたのに。まあ……いいけどさ」

 明仄はふうっとキセルの煙を吐き出しました。

「簡単だよ。その時が来たらずっと目を閉じて、別の男のことを想ってりゃいいのさ」

 夕刻が忍び寄り、行灯に火がともされました。
 今夜も遊郭では様々な花が咲き乱れます。


卍卍卍



 パラミタの東に浮かぶ、島国マホロバ
 鎖国を行い、独特の文化で繁栄してきました。
 その上空を、不穏な黒い龍団の影が舞っています。

「瑞穂藩藩主、第四龍騎士団団長、正識(まさおり)様ご帰還!!」

 エリュシオン帝国にて七龍騎士の一人である蒼の審問官・正識(あおのもんしんかん・せしる)(マホロバ読みでは『まさおり』)。
 正識は瑞穂藩主でありながら、大帝アスコルドの許諾を得て、第四龍騎士団を率いて自ら侵攻してきました。

「……マホロバは国家神『天子』に見放された土地。扶桑の枯れ行く運命を止めることはできないだろう。世界に通じる樹ユグドラシルが、代わりにこの地を加護する。私は、その手助けに来た」

 若き瑞穂藩主は、扶桑の都で天子拉致計画と扶桑の噴花に失敗した急進派を粛清し、藩内を再度まとめ上げていました。

「若殿様が御自ら……だと!? なんでこんなことに……!」

 藩から追われるようになった瑞穂藩士日数谷 現示(ひかずや・げんじ)は、わずかな藩士を引き連れ各地を転々としていました。
 龍騎士の襲撃に抵抗し、振り払うのもやっとです。

「俺たちが望んでたことは……こんなことじゃなかったはずだ。しかし、若殿様に刃を向けるわけには……いかねえ!」

 エリュシオンという大国を背に、襲い掛かるエリュシオン龍騎士団。
 マホロバ全土が恐怖に包まれていました。


卍卍卍



「幕府の方針はいつ決まるのか? 今の幕府に、エリュシオンの龍騎士団に対抗できる力があるのか?」

 各地方の藩の間では不満が渦巻いていました。
 その筆頭は暁津藩(あきつはん)です。
 暁津藩は外国を打ち払うべしとの声をいち早く上げていました。
 幕府は一刻も猶予のない対応を迫られます。

 しかし、幕府はひとつにまとまる事ができません。
 幕府を率いるべき新将軍はまだ幼く、再び後継者をめぐって権力争いが起こっていたのです。
 旧大老派幕臣が鬼城御三家のうちから新将軍の後見職を招くといい、新将軍白継の周りや他の天鬼神の血を引く子供たちを巡って、怪しく動いていたのでした。

 そんな中、マホロバの前将軍、鬼城貞継(きじょう さだつぐ)の書簡が見つかります。

『エリュシオン龍騎士に対抗するための組織作りと海空挺の強化を行うべし』

 幕府空海軍――
 また、マホロバの遺産である鬼鎧(きがい)の発掘はマホロバ全土で行われており、改造が行われています。
 マホロバの幕臣が急遽集められ、今後の方針が話し合われることになりました。


 その貞継は、将軍継嗣を子の白継(しろつぐ)に譲り、『扶桑の噴花』の失敗後は、心を失ったままとなっていました。
 何の反応も示さず廃人同様の姿に、世間からは「うつけ将軍」と称され、それすらわからず日長一日をただ過ごすというものでした。
 将軍家に輿入れした葦原 房姫(あしはらの・ふさひめ)をはじめ、大奥の御花実たちは心痛の日々を送ります。

「貞継様はあのとき以降、何もわからぬといった様子です。マホロバの国家神『天子(てんし)』様のことも、その化身の桜樹『扶桑(ふそう)』のことも……。私は、このまま枯れ行く貞継様も、扶桑もマホロバも……見ておられません」

 悲嘆する房姫に、葦原明倫館総奉行ハイナ・ウィルソン(はいな・うぃるそん)も言葉を濁しました。

「わっちもできるだけのことはしたいと考えているでありんす。が、如何せん貞継公も、『扶桑』に取り込まれて命を吸われ続ける巫女三人も、救う手がかりがありやせん。ただ……」

「ただ?」

「変な噂をきいたでありんす……その、遊郭に……貞継公そっくりの影蝋(かげろう)がいて、前将軍を買うことができると」

「影蝋って、男娼のこと……ですか?」

 房姫は信じられないという顔をしていましたが、そういわれると、確かにおかしなことがありました。

「ときおり貞継様のお姿が見えなくなることがあるのです。あんな身体でどこに行かれたのかと、家臣や女官が心配しているのですが……」

 その夜、貞継公の姿がまた消えていました。


卍卍卍



「……あんた、随分と綺麗な顔してるなあ。いくらだ?」

 東雲遊郭ではおなじみの台詞でも、客から言葉を掛けられたのは若い男でした。

「私にも名はある」

「ほう、じゃあ教えてくれ。あっちのほうもな」

ごしき……だ。私に触れたければ、それ相応のものが必要だが、下衆な貴様に払えるのか?」

「何だと!? へ、お高くとまりやがって。そんな愛想なしじゃ、そこらへんの的矢女郎(てきやじょろう)のほうが何ぼかましだ!」

 客は男娼である影蝋に馬鹿にされたと思いました。
 捨て台詞を吐いて去っていこうとするとき、黒墨どぶ通りの方から悲鳴が上がりました。

「ゆ、遊女が殺されてる!」

 遊郭で死んだ下級遊女がどぶ川に投げ捨てられるのは珍しいことではありません。
 しかし、今回は少し事情が違っていました。
 遊び人たちがヒソヒソと話しています。

「胸を一突きだってよ。心の臓がつぶれちまってるらしい」

「そういえばここ何件も……お上も下手人の捜索やってて、そのうち遊郭の規制が強まるって話だぜ」

「ただでさえ、不逞浪士やら志士とかいう連中が、遊郭に隠れてるって話だからな。ここじゃ、金さえあれば素性はどうにでもごまかせる。やつらここで密談でもしてんのかね。物騒な世の中だねえ」

 いつの間にか、影蝋の姿は宵闇の中に消えていました――。



担当マスターより

▼担当マスター

かの

▼マスターコメント

 ゲームマスターのかのです。
 葦原明倫館キャンペーンシナリオ『まほろば大奥譚』に続き、『まほろば遊郭譚』を担当いたします。
 よろしくお願いいたします。

 遊郭において、ティファニーは初客のお披露目があります。
 ご希望の方は出す金額をアクション欄に記入してください。

 前作に参加されていたかたは、その設定を引き継いでいただいて結構です。
 また、扶桑に取り込まれている三人の巫女(SFL0000661 木花 開耶)、(SNL9998864 封印の巫女 白花)、(SFL0003468 リース・バーロット)は、扶桑の木からのスタートとなります。
 托卵を受けたキャラクターの身体的ペナルティは継続しています。

 NPC一覧や遊郭の設定については、下記をご参照いただきアクションの参考にしてください。
 マスターページに前作『まほろば大奥譚』のあらすじを載せる予定ですので、よろしければそちらもあわせてご覧ください。

 設定等につきましては、史実を追及するというよりPCが活躍出来る舞台として参考にしています。
 サンプルアクションはあくまでも参考程度なので、シナリオから大きく外れない限りは何をしていただいても大丈夫です。


 このシナリオは葦原明倫館キャンペーンシナリオです。
 葦原明倫館生徒が有利ですが、他校生も参加できます。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。


【NPC一覧】

鬼城貞継(きじょう・さだつぐ)……マホロバ前将軍。扶桑の噴花を止めるため将軍職を白継に譲ったが、廃人となる。

房姫(ふさひめ)……葦原藩姫。大奥入りし、貞継の意思を継ぐと約束した。
睦姫(ちかひめ)……瑞穂藩姫。行方知れず。貞継との間に子「雪千架」がいる。

ハイナ・ウィルソン……葦原明倫館総奉行(=校長)。房姫のパートナー
ティファニー・ジーン……葦原葦原明倫館・元分校長。将軍家の秘密を流したため、追われる身となった。現在は『東雲遊郭』にて遊女見習い。


白継(しろつぐ)……マホロバ将軍。貞継と(SFM0033439) 樹龍院 白姫の子。
穂高(ほだか)……貞継と(SFM0034290) ファトラ・シャクティモーネの子
明継(あきつぐ)……貞継と(SFM0015871)葛葉 明の子
貞嗣(さだつぐ)……貞継と(SFM0002869)秋葉 つかさの子
珠寿姫(すずひめ)……貞継と(SFM0016822)度会 鈴鹿の子
(出産前につき名前未決定)……貞継と(SFM0032573)水心子 緋雨の子
雪千架(ゆきちか)……貞継と睦姫の子


蒼の審問官・正識(あおのもんしんかん・せしる)……七龍騎士の一人。瑞穂藩主。マホロバ名では(まさおり)
日数谷現示(ひかずやげんじ)……瑞穂藩士。瑞穂藩を追われ、流浪している。
瑞穂弘道館分校……葦原明倫館分校と同じで、マホロバ内作られた瑞穂藩分校


胡蝶(てふ)……ティファニー・ジーンの源氏名
明仄(あけほの)……『竜胆屋(りんどうや)』No.1の売れっ子。姉遊女。ランクは天神。
海蜘(うみぐも)……妓楼(ぎろう)『竜胆屋(りんどうや)』楼主
ごしき……美形の影蝋


【付録】

●瑞穂藩(みずほはん)
マホロバ西国一の大大名。
二千五百年前の戦国時代、鬼城・葦原に破れ、西国に追いやられた。
現在は若き藩主、正識(マホロバ読みでは『まさおり』)が治めている。
瑞穂藩はエリュシオン帝国との貿易により栄え、その文化や風土の影響を受けてきた。
新しい藩主正識はエリュシオンのユグドラシルに強い感銘を受け、七龍騎士として働いており、臣下にもそれが影響されている。

●暁津藩(あきつはん)
マホロバ西国の藩のひとつ。
二千五百年前の天下二分の戦いでは鬼城家につき、「戦功大なり」の褒章に預かった。
現在まで続く大名として優遇されてきたが、藩政改革は進んでいない。
暁津勤王党(あきつきんのうとう)という一派が藩内で一大勢力となり、扶桑の都で活動を行っている。
しかし最近では、その反体制運動に懐疑的な複数の同志達が決別、脱藩者を出している。

●マホロバ二大遊郭
東雲(しののめ)遊郭……マホロバ城下にある幕府による唯一公許の遊女街。幕府の規制もあり、出入口は大門のみ。
水波羅(みずはら)遊郭……扶桑の都にある伝統ある花街。一般に出入りは自由。

●遊女の階級
太夫(たゆう)……最高位の遊女。遊郭における伝説的存在
天神(てんじん)……高級遊女
花扇(かおう)……一人前の遊女
雛妓(ひよこ)……見習い遊女。
的矢女郎(てきやじょろう)……最下級の遊女。病に冒されたものも多く、あたると死ぬという意味
芸者・舞子(げいしゃ・まいこ)……遊興時の舞や三味線、唄などを行うもの。身体は売らない
楼主(ろうしゅ)……遊女屋の主人

※『花魁(おいらん)』と呼ぶのは『花扇(かおう)』以上の遊女

『影蝋(かげろう)』……男娼。客は男だけでなく女もいる

●花魁道中(おいらん どうちゅう)
花魁が雛妓などの見習いを引き連れて揚屋や茶屋まで練り歩くこと

●揚代(花代) 
遊女を呼んで遊ぶ時の代金のこと。
高級花魁(太夫)と一回遊ぶのに揚げ代、人数分の料理代+酒代、ご祝儀などで100~200万円前後、三度通って馴染みになるまでには1,000万円はかかる。。
座敷で芸者や舞子などをたくさん呼んで、賑やかに騒ぐ金払いの良い客はお大尽(おだいじん)として喜ばれる。
『天神(てんじん)』で10~20万円程度。
『花扇(かせん)』で5~6万円程度。
一番安い『的矢女郎』は3,000~6,000円程度。

●身請け 
遊女の身代金や借金を支払って勤めを終えさせること。
相場は、
花扇で三百小判~百大判(300万~1000万円)
天神で三百大判(3,000万円)
太夫だと七百大判(7,000万円)

●マホロバの通貨
マホロバには大判・小判(金貨)、銀(銀貨)、銅(銅貨)がある。
一銅=1円
一銀=1,000円
一小判=10,000円
一大判=100,000円

(参考)1ゴルダ=100円~500円


▼サンプルアクション

・遊郭にいく

・幕臣として活躍

・第四龍騎士団と戦う

・将軍の後継者問題に関わる

・貞継公を探す

▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました)

2011年02月12日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2011年02月13日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2011年02月17日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2011年03月08日


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