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死したる龍との遭遇

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シナリオガイド

女生徒を救う為、よみがえりし龍と全力で戦え!――小鬼でも可。
シナリオ名:死したる龍との遭遇 / 担当マスター: 寺岡 志乃

「えー、ですからぁ、龍は不慮の死を遂げると【死龍(しりゅう)】になるわけですけどぉ、元の龍ではないんですわぁ」
 蒼空学園生物学特別講師のカリノ・ベネはそこで言葉を切って、聴講者たちを見渡しました。

 蒼空学園では専門的知識を深く学ぶということで、授業とは別枠に特別講座枠を設けており、空京大学といった他の学校から優秀な研究員や専門家を招いて、放課後講義を行っています。参加は自由で、他校の生徒でも参加してよいことになっています。

 本日の演目は『龍と死龍の違いとその性質』生物学で特に龍の生態を専門に研究しているカリノさんが呼ばれました。この龍とは、東洋の神話に出てくる龍のことを指します。竜(ドラゴン)の亜種や親戚種ではないかと言われています。
 マイナーというか、マニアックというか、あまり人の関心を引きそうにない演目だったのですが、金髪・碧眼、むちむちぷりんの肉体美で、しかも露出の高いミニスカに白衣の全身像が入った講演ポスターが掲示板に貼られてからは聴講予約が殺到、立ち見が出るほどの人の入りです。
 全員の熱い注目を集めながら、カリノさんはご満悦で教鞭をふりふり自説を説いていました。

「死龍に関する研究自体がまだ若くてぇ、まだまだ分かっていないことはたくさんあるんですねぇ。わりと近年までぇ、龍と死龍は別の生物として区別されていたんですけれどぉ、今では同じ物と考えられてますぅ。でも本体は死んでしまっていますからぁ、別の生物と考えるべきとの説は根強く残ってますぅ」
「先生。でも龍が不慮の死を遂げるって、あるんですか? あんなに大きくて強いのに」
「はーい、あるんですねぇ。龍といってもピンキリですからぁ。ナワバリ争いとか、ハンターによって手負いにされたまま逃げた先で死んだりとか、あるんですねぇ。皆さんが想像しているようなつよーい龍は、まず死龍になることはありませんがぁ、下級に属する小型の龍はよく死龍となって復活してますぅ」

 パシ、と教鞭が黒板に書かれた龍の絵の喉元を叩きます。

「この喉元に1つだけあるのが逆鱗(げきりん)と言ってぇ、龍の弱点ですぅ。ハンターたちはここを狙って撃ちますぅ。優秀なハンターは即死させて、死龍として復活する前に龍珠を奪うんですねぇ」

 バシバシ。教鞭が龍の右手にわし掴みされた珠を叩きます。

「この龍珠は、魔力の源として、また室内の飾り物として、大変高値で売買がされていますぅ。中でも人気があるのは手ごろな大きさの物でぇ、ですからハンターは、扱いやすい小型の龍を狙っているわけですわぁ。だって、運べない大きな龍珠なんか、苦労のわりに邪魔ですものねぇ」

 カリノ先生の手で巨大な珠と、それを前に途方にくれる人間の絵が描き込まれ、クスクス笑いが教室に起きました。カリノ先生はイケイケな外見から想像される印象と違い、とても優秀ですから、生徒たちを飽きさせないよう話に緩急を入れて面白おかしく話します。

「カリノせんせー。そんなに死龍がいっぱいできるなら、どうしてあまり知られてないんですか?」
「はーい、いい質問ですねぇ。なぜなら、死龍は性質的にとても穏やかで、基本的には森の奥深くから出てこないからですぅ。生き物を襲って捕食したりはしないんですねぇ。自我もなく、ただ動いてるだけですからぁ」
「えーっ。じゃあ何を食べて生きてるんですか?」
「生きてません〜」

 ニッコリ笑って、カリノ先生は、まるで今までの話を聞いていなかったかのような質問にも優しく答えます。決して頬をひきつらせて見せたりはしません。

「龍珠には龍の生前の力が溜まっていて、この動力がなくならない限り死龍は動くんですねぇ。電池と同じと思ってくださーい。龍珠からの力の供給が途絶えれば、その瞬間に死龍は動かなくなりますぅ。生きてませんからぁ、外見を維持することもなくぅ、どんどん腐敗して、最後は骨になってしまいますぅ。そのため別の生き物と思われていた頃は、骸骨龍と呼ばれることもありましたぁ」

 へーえ、へーえ、と聴講生の間で声が上がります。
 まさかこの後、その死龍と相対峙することになろうとは、この時誰一人として想像もしていませんでした。


「大変、大変よーっ」
 2人の女生徒が、講演が終わって人がまばらになった教室に駆け込んできました。肩で息をして、話すのもつらそうです。
「西の森にいたら、骸骨みたいな龍が突然飛んできてっ。あたしたち、バラバラに逃げたんだけど、リーレンだけ逃げ切れなくって…! 彼女、洞窟に逃げ込んでるんだけど、龍が諦めてくれなくて、出てこれなくなっちゃってるの! お願い、誰か彼女を助けて!」


 カリノ先生もビックリ、死龍が人を襲ったという事例が出てきました。
 西の森の岩山の麓にはいくつか洞窟があって、中には人1人が入れる程度の入り口しかない物もあり、女生徒はそこに逃げ込んだようです。
 死龍には入り口が小さすぎるため、自身は入ることができずにいます。そして女生徒の姿が見えなくなったというのに立ち去る気配はありません。人を食べたりしない生き物なのに(生きてないか!)、何か理由がありそうです。
 しかも、もうじき夜になってしまいます。夜になれば洞窟からは夜行性の小鬼(イーヴル)が這い出してきて、武器を持たない女生徒にとっては大変危険です。

 どうか陽が沈むまでに女生徒を救出してください。

担当マスターより

▼担当マスター

寺岡 志乃

▼マスターコメント

シナリオガイドを読んでくれた皆さま、ありがとうございます。
今回初めて書かせていただきます、寺岡志乃と申します。

この事件は蒼空学園で起きていますが、聴講生として参加していました他校の学生も参加できます。また、聴講生から連絡を受けた、死龍を目撃したといった理由でも気軽に参加できます。

ポイントとしては、洞窟の入り口は人が1人入れる程度の大きさのため、救出隊が一気になだれ込んだりすることはできません。大穴をあけたら死龍も飛び込んでしまいます。出てくる時も同じです。そのため、その間、死龍の気をひいてくれる人たちが必要です。

この死龍は10メートル前後の大きさで、骸骨状態なので生前の弱点である逆鱗は存在しません。
攻撃力、飛行力等力は全て生前に蓄積された龍珠から出ていますので、生前と同じ攻撃が可能で水系の攻撃を仕掛けてきます。
腐っても龍(もう骨なんだから言い得て妙!)ですから、真正面からの攻撃では人に勝ち目はほとんどありません。面白……いえ、工夫ある攻撃をしてください。

洞窟内部には太陽の光を避ける夜行性の小鬼(イーヴル)がいます。5〜6歳児ぐらいの背丈しかなく、普段は地中にトンネルを作ってネズミやミミズ、モグラなどを主食にしています。貧弱で、爪と牙ぐらいしか攻撃力はありません。
武器を持った人間を見たら逃げるような輩ですが、今回はなぜか数人のグループを作って攻撃をしかけてきます。不潔な爪と牙で攻撃を受けると敗血症にかかる恐れがありますので、回復できる人が必要です。
もちろん肉食ですから、女生徒は危険な状態にあると言えるでしょう。

また、戦闘となった場合、外と違って洞窟内は動きが制限されてしまうことを考慮に入れてください。体格が人並みはずれて大きい人は、洞窟の入り口をくぐれません。強制的に死龍と戦う側に配属されます。
巨大な武器はやめて、最初から身につけられる程度の武器に持ち替えて行きましょう。持ち込んだ者は装備を解かれ、入り口に置いて何も持たずに入ることになります。


皆さんが無事、女生徒を救出してご帰還されることを心よりお祈りいたします。

▼サンプルアクション

・死龍と戦う

・洞窟に入って女生徒を救出する

・死龍が立ち去らない理由を探索する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2010年07月13日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年07月14日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年07月18日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年07月29日


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