イルミンスール魔法学校

　冬が終わり、暖かい春がやってくるこの時期。
　1匹見たら30匹はいるというやつらは、暖かくなってくると活動的になってくるのです。
　やつらに侵入されて住処にされまいと、人々は憎いアイツを撃退する煙を焚いて阻止しています。
　狙われている場所は一般家庭だけとは限りません…。

「キブ・リーゴ王子、新たな帝国に相応しい屋敷を探してまいりました！
女王様や王様を守ろうとした兵たちも、あの憎き白い煙にやられてしまいましたが…。
ですが今度の家は、我々の侵入を阻む準備をしていないところのようです！」
「で、その家はどこにあるのかな？」
「イルミンスールの森の中にある屋敷でございます。
今、我々がご案内いたします！」
　兵士たちは新たな住処になりそうなところへ王子様を案内しました。

　カサカサカサ…ッ。

「へぇ〜、なかなかいいところじゃないか」
「この屋敷を調べました時、若い娘を見つけました！」
「ボクもそろそろ嫁が欲しいからね。
そのお妃にしようかな♪」
　黒薔薇の花束を兵士に用意させると、ジュエリンの屋敷の扉の前で可愛らしい少年の姿になりました。


-ジュエリンの屋敷-

　そんな恐怖が迫っていることに気づかず、屋敷を住処のターゲットにされたジュエリンは衣装部屋の中で、一生懸命…“愛する人に着せたい服”を選んでいます。
　ロリオのために選んだ服を持って、彼の屋敷へ行こうと扉を開けると…。
　花束を抱えたキブ王子が待ち構えていました。
「―…あら、お客様？」
「お美しいお嬢さん、この花束をあなたに…。
ボクと結婚してください！」
　彼女の前に跪き、ジュエリンに手渡しました。
「ごめんなさい、両親が決めた婚約者がいるんですの。
彼にこの服を着せに行く途中ですし、早く行かないと逃げられてしまいますわ！」
「ボクなら愛する人に選んでもらった服を嫌がらずに着るけどね。
恋人が選んだ服を着ないなんて、好きじゃないんじゃないかな？」
「そっ、そんなことありませんわ！」
「―…ボクなら、あなたを理解して愛してあげられる。
この屋敷で共に暮らし、ボクの子孫を増やして欲しいんだ。
あなたならきっと、この姿でも愛してくれるはず！！」
　彼女なら共存してくれると思い、ジュエリンの目の前で元の姿に戻ったのです。
「―……っ」
　ジュエリンはショックのあまり、扉の前で倒れて気絶してしまいました。
「これで彼女と屋敷は全てボクのものに…、クククッ…ははは！！」
「お前のような汚らわしいやつに、ジュエリンに触れさせません！」
　彼女の家に遊びに来たロリオは王子に触れるものかと、ジュエリンの身体を抱えて少年の傍からサッと離れました。
「住処を探し、不気味な姿で住人を恐怖に陥れるという妖怪が、ついにここまで来てしまったようですね…」
「たとえ相手がいようとも、奪い取ってみせるよ、フフフッ。
者ども、ジュエリンさんと屋敷を奪うんだーーーっ！」
『はい、キブ王子！！』
　カサササササッ。
　人の姿になった兵士たちはジュエリンと屋敷を奪おうと攻め入ろうとしてきます。

「ジュエリンを守りながら戦うのは厳しいですね…。
いったいどうすれば…」

　黒光りする不気味な妖怪によって、恋人たちの仲は引き裂かれてしまうのでしょうか…。

ガイドの通り、ロミオでもジュリエットでもありません。
舞台はイルミンスールの森の中ですが、他の所属学校でもご参加いただけます。

王子様以外、兵士はみんな同じ顔…です。
1匹見たら20・30匹はいる…、というやつらなので100匹以上は確実にいます。

【注意事項】
もしくはジュエリンに着せ替えてもらうこともありですが、服を全て脱がされます。
容赦なくパン一状態にされるので、性別を伏せたい方は着せ替えてもらうのはご遠慮ください。
今回も、どさくさに紛れて友達やパートナーを着せ替えるのもアリです。
着せ替えの服はある程度までは描写します。

【ロリオのクラス】
魔法少女。
ウィザードでしたが、ジュエリンに無理やりクラスチェンジさせられました。
キレると魔法少女に変身してジュエリン以外、男女平等で容赦しません。

【ジュエリンのクラス】
コスプレイヤー。
何年も勉強してやっとなったドルイドのクラスをあっさり捨てて、趣味のクラスにのりかえてしまいました。
か弱いですが着せ替えさせたい相手を見ると、神速のスキルが使えるのかと思えるほどめちゃくちゃ足が速いです。

【キブ・リーゴと兵士のクラス】
盗賊。
いろんな隙間にササッと逃げたり、とても生命力が強いです。
飛行能力も…あります。

それでは、皆様のユーモア溢れるアクションをお待ちしております。

・略奪愛なんてけしからん、退治してやる。

・群れでやってくるやつらから、ジュエリンを守る。

・王子様に求婚したい。

・混乱に乗じてＭＣ・ＬＣと恋仲になるために告白する。