イルミンスール魔法学校

　
　　

　水面から飛び出した「黄水龍」は宙で、その美しい翼を大きく広げて雄叫びをあげました。

「キュォォォォォォォォ」
　
　黄水龍は五聖獣（青龍）の女王器が具現化した姿であり、鏖殺寺院の一人「フラッドボルグ」の策略により封印が解かれてしまったのです。


　黄水龍の入手を企むフラッドボルグは、黄水龍の怒りを煽るべく湾内に大量の「シーワーム」と「シーサーペント」を放ちました。
　
　我を忘れ暴れている魚人たち、そしてノーム教諭のパートナーであるアリシア・ルードと数名の生徒たちが湾内の浅瀬や浮島にて魚人たちと戦っているのですが、今まさに「シーワーム」と「シーサーペント」が彼らに向かって襲いかかろうとしています。また湾内では魚人たちから避難した人魚たちが今も体を震わせ隠れているのです。
　
　一方の水中洞窟内では、イルミンスール魔法学校の魔術科学専攻ベルバトス・ノーム教諭を含め数名の生徒たちが、フラッドボルグに洗脳されたままのルファニー・ミセンスと多勢の魚人たちに取り囲まれてしまっています。洞窟内の揺れと灼熱は収まったようですが、洞窟内は崩れかけている箇所が既に何か所も見られるのです。

　怒り狂っている黄水龍は、翼を羽ばたかせて、刀状の氷術を湾へと向け放っています。
　また、水中へ落下の如くに入り、高速で泳ぎ回ると、巨大な渦巻きを作り上げてしまいました。再び宙へと昇る黄水龍の背に、フラッドボルグが飛び乗ったのです。

「さぁ、争い流せ、血の涙を。フハハハハハハハハ」

　混乱、混戦、激戦必至のパラミタ内海、ヴァジュアラ湾。
　フラッドボルグの高らかな笑い声が不穏と共に響き渡ってゆくのでした。　

　またお会いできましたね。どうも、ゲームマスターの古戝正規です。
　本シナリオは全２回の２回目となります。前回開始時に支給した含気錠（服用する事で５〜１０分の間、水中でも息をする事が可能になる）は、アリシアと接触できる方には追加で一錠を支給します。新規の方にはＭＣとＬＣに一錠ずつ支給する事とします。

　「怒りのままに暴走する黄水龍と戦い、女王器に戻す」事は、フラッドボルグの女王器強奪を助力する事になるのではないか。
　また「魚人たちと戦う」事や「人魚や魚人たちを助ける為にシーワーム、シーサーペントと戦う」事は黄水龍の怒りへと繋がってしまうのではないでしょうか。

　状況は迅速な行動を求めます、しかし的確な判断と信念が要されているようです。

　また、是非とも第１回のリアクションも参考にして頂ければと思います。
　あなたの選択（アクション）でヴァジュアラ湾にどうか穏やかな”ひととき”を取り戻して下さい。

・シーワームと戦う

・水中洞窟へ向かう

・黄水龍と戦う

・ノーム教諭やアリシアと一緒に解決策を探る