イルミンスール魔法学校

「フフフ……ついに長年の研究が実を結ぶ時が来たわ！」

　薄暗い研究室の中で、イルミンスール魔法学校錬金術講師、テスタ・ヌオーブが、完成した研究成果の結晶を前に歓喜の声をあげます。
　
「さあ、目覚めなさい、『プラティコ』！」
　テスタ講師が手をかざすと、プラティコと名付けられた装置が静かな駆動音を発します――。

　今日も賑やかなイルミンスール魔法学校に、一際大きな声が響きます。

「だ、誰か、それを止めてくださ――はうっ！」

　高速で飛び荒ぶ装置らしきものを追いかけていたアルティ・エスペリが、平坦な地面にも関わらず盛大に転びます。
「ううぅ、い、痛いですぅ……はわっ！　み、見失ってしまいましたぁ〜……こ、このままだとまたテスタ先生に怒られちゃいますぅ〜」

　アルティはテスタ講師の助手です。外見は１０歳程度ですが、２０００年以上生きている魔女なのです。
　何が起きたのかをアルティに尋ねてみると、テスタ講師の作った装置が暴走して学校中を飛び回っているとのことです。

「あの装置は料理のレシピ本を取り込んで、料理を作ってくれるはずだったんですぅ。それが暴走して、どんな本でも取り込んで何でも実体化してしまうようになってしまったんですぅ〜」

　まさに夢のような……もとい、迷惑な装置である。

「装置は本のたくさんあるところを目指してるみたいですぅ〜」

　この学校で本のたくさんあるところといえば、大図書室が一番に思い浮かびます。
　もしそこに入り込まれでもしたら、とんでもないことになってしまいます。

「お願いしますぅ、どうか装置を止めてくださいぃ！」
　アルティの切なげな声が響きます。……しかし、生徒の中には不敵な笑みを浮かべるものがいました――。

イルミンスール魔法学校が舞台ですが、たまたまイルミンスールに来ていたなどの理由で、ご自由にご参加ください。

暴走する装置は大図書館へ向かっているようです。
その手前で待ち伏せて捕獲する、囮に本を大量に用意する、など考えられるでしょう。

しかし、『本の中身を実体化できる』と聞いて、私的利用を企む者もいるかもしれません。
また、既に実体化した物の中には、自らを消されまいと攻撃を仕掛けてくる物があります。
これらを掻い潜りながら、見事目的を果たしてください。

それでは、皆様のご参加とアクション、お待ちしております。

・装置を追いかけて破壊する

・餌を用意して装置をおびき寄せ、捕獲する

・自分の実験に利用する！

・持ち帰って金儲けに利用だヒャッハー！