シナリオガイド
図書館の為に、街の為に、子供たちの為に、できることは何?
シナリオ名:絵本図書館ミルム ~番外編~ / 担当マスター:
桜月うさぎ
ヴァイシャリー近くの街ラテル。
そこは、大通りには煉瓦造りの洒落た店や富裕層の家が並び、通りを1本裏に入っていくにつれて鄙びた風景になってゆく、そんな風景の街でした。
大通りから1本入った場所に、絵本図書館ミルムが出来てから、2ヶ月ちょっと。
ボランティアの学生によって、危ぶまれていたオープンも乗り切り、放火未遂事件も解決し、順調に軌道に乗っているミルムでしたけれど。
まだ何かできることが、しなければならないことが、したいことがあるのでは?
進めば進むほど、そんな風に思うことが増えてくるのでした。
「絵本図書館ミルム通信で、絵本の寄付を募っている記事を見かけましたの。よろしければこちらも役立てて下さいまし」
蒼空学園で日本文化を教えている白鞘 琴子(しらさや・ことこ)が持ってきたのは、昔話を中心とした日本の絵本でした。
「ありがとう。これは地球の……?」
「ええ。日本が恋しくなって、よく里帰りしているものですから。……あの、どうかなさいましたの?」
受け取った絵本に目を落とすサリチェの表情が曇っているのに気付き、琴子は尋ねました。
「あ、いいえ。本当にありがとう。ただちょっと、考えてしまって」
サリチェは困ったように笑いました。
「地球の絵本は狙われることが多いの。それだけ高価に取引される所為ね。学生さんがいる時はいいんだけど、そうでない時に近所の奥さんのボランティアで本を守りきることは難しくて……もしこの本も、と思ったらつい。警備って難しいものよね」
「私も地球の文字は読めないんだけど……シャンバラ語で書いてあるものでも文字を読むことができない子が多いの。絵ももちろん絵本の大きな楽しみではあるけれど、文字でないと伝えられないこともあるのよね」
「それにこの前の事件で思ったの。本の大切さを子供たちに教えるのも図書館の役目のひとつなんじゃないかって。まだまだ、しなければならないことはたくさんあるはずなのに、何から手をつけてやっていけばいいのか迷うわ」
「大変そうですわね……」
琴子が言うと、サリチェはまたいつもの笑顔に戻りました。
「それでもお手伝いの学生さんがいろいろ考えてくれてるお陰で、随分と良い方に向かっていると思うわ」
警備も随分しやすくなり、警備の学生にきつく絞られた犯人が盗みを諦めたこともあり、盗難は減少傾向にあります。
手間がかかる為に数冊しか出来てはいませんが、完成した分の希少本の写本は利用者に喜ばれています。
子供たちに文字を教えるミニ教室を開こうという提案も出ています。
図書館前に設置されたラテルのマップには、近所の人がやってきてはお店を探したり、書き込んだりしてくれるようになってきました。
そして……街の本屋であるアンゴルさんが、ごくたまに絵本図書館に来るようにもなりました。
みんなが考えたり、悩んだり、そして行動したことが、図書館や街を変えつつあるのです。
「こんなこと言うと贅沢かも知れないけど……良くなれば良くなるほど、もっと何かできるんじゃないか、って思ってしまうの」
サリチェが言うと、琴子は着物の袖を口に当てて笑いました。
「いいのではありません? そういう贅沢ならわたくしもお手伝いしたいですわ」
担当マスターより
▼担当マスター
桜月うさぎ
▼マスターコメント
みなさま、こんにちは。桜月うさぎ(さくらづき・うさぎ)です。
絵本図書館ミルムの2回と3回の間に、番外編を入れさせていただきました。
3回目に楽しくイベントをやってミルムはひとまず終わり〜、という予定だったのですけれど、皆様からアクションでいただいた提案をぜひやってみたくなり、このような変則的な形を取らせていただくことになりました。
回数的には3回目、となる番外編ですけれど、これまで参加してくださった方はもちろん、今回はじめて参加される方も大歓迎です。
初心者さん、玄人さん、そしてどの学園の方もどんどんいらして下さいね。
あと……NPCを作れるようになったのが嬉しくて、早速登録してしまいました☆ 今回は琴子もお邪魔させていただきます〜。
では、みなさまのお越しを絵本図書館にてお待ちしております。
▼サンプルアクション
・図書館の警備関連の行動をする
・文字教室に参加する
・絵本の大切さをアピールする
・図書館に絵本を読みに行く
・その他、絵本図書館ミルムに関連する行動
▼予約受付締切日
(既に締切を迎えました)
2010年02月15日10:30まで
▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)
2010年02月16日10:30まで
▼アクション締切日(既に締切を迎えました)
2010年02月20日10:30まで
▼リアクション公開予定日(現在公開中です)
2010年03月05日