シナリオガイド
霧と共に村へ消えた魔女の魂…
シナリオ名:闇世界…村人が鬼へ変貌する日早田村 / 担当マスター:
按条境一
-洞窟の館付近-
館の主オメガ・ヤーウェ(おめが・やーうぇ)が眠っている夜中アヤカシの者が2人、そっと館の窓へ忍び寄ってきました。
「ねぇ〜エリ。面白い悪戯が出来るところってここ?
ぼっくん悪夢を見せる能力なんてないよ」
「あの手の子はそれだけで見やすいから大丈夫よ、きっと♪
姉が死んで泣いてる女と、相棒が殺されて戦意があるか分からないヤツなんて使えないわぁ〜」
人目を憚るようにフードつきのコートを被った風使いの女の悪友、妖怪鎌鼬に命じてドアの隙間から侵入させました。
侵入した妖怪は眠っている彼女の耳元でぶつぶつと囁き始めます。
「お前に関わったせいで多くの者が傷ついて、妖精まで封神台に飛ばされたしぃ?
もうこの世にいない方が皆のためなんだよー、消えちゃえ〜」
「消え…る?わたくし…が…」
「どうしたの…?
オメガちゃん!?」
彼女の声に目を覚ましたミニミニが驚愕の声を上げる。
悪夢にうなされているオメガの身体から、魂が半分抜け出してしまったのです!
寝室に闇の霧が現れ、魂はその中に見える村へ向かって歩く。
「そっちに行っちゃいけない!行かないでオメガちゃぁあんーーーっ!!」
必死にミニミニが呼びかけるものの、彼女の魂は霧の中に見えた村ごと、黒い霧と共に消えてしまいました。
「うわぁんっ、早く誰かに知らせなきゃ!」
ケースから抜け出し、急いで手紙を書いて館の外へ飛ばしました。
「妖怪なんて悪事働いてなんぼだかんね〜」
ミニミニに気づかれないように、玄関のドアから外へ出た妖怪はケラケラと笑いました。
「目的の1つは完了♪
鎌鼬はただでさえ短命なんだから、今のうちにいーっぱい悪さしておいた方がいいじゃないのぉ〜」
「そうだねぇ…この世に存在した証が少しでも欲しいもん…」
2人のアヤカシは館を離れ、葦原の日早田村(びさたむら)へ向かいました。
-葦原の日早田村-
普通の農民が住まう日早田村に、自転車で1人旅している者が1泊しようとやってきました。
「日が沈んだなぁ。
村の様子がおかしい気が、んまぁ宿探しさ先だ。
おぉい宿屋ないかねぇ?」
入ってきた時と雰囲気が変わったような感じがするものの、とりあえず1泊したい彼は村人に聞きました。
だがいくら待っても返事は返ってきません。
「―…聞いてるん?ぉわぁあ、化け物ぉおーっ!」
もう1度声をかけると村人は突然鬼に変貌し、クワを持って旅人に襲いかかる。
自転車に乗って逃げようとしましたが、乗ってきたはずの自転車がなくなってしまい…。
「うぎゃぁあぁぁああーっ!!」
ブシュァアアーーッ
クワの刃から逃れられない村人は、胴体を真っ二つにされてしまいました!
「あれ…オラ死んだはずじゃ」
村の外で目覚めた旅人の身体には外傷は1つもありません。
襲ってきた住人は鬼の姿ではなく普通の村人で、村の様子も全て元に戻っています。
オメガが見た悪夢の影響で夕暮れになると、村人や中の様子が変貌してしまうのです。
「あのおっそろしぃ光景は、やっぱ夢じゃないべさ!
退治してやる鬼めっ!」
「ひぃい、何すんだべさぁあ〜!?」
突然村や村人が変貌したのか分からない旅人は、彼らを鬼と思って退治しようとナイフで襲いかかりました。
「例のおかしな村ってここかなぁ?」
「お嬢さんは厄介ごとが好きでやんすねぇ」
葦原に遊びに来ているウェリス・クォッロークが手紙を拾い、礼海と日早田村の中へ入りました。
「行くのっ!
手紙に書いてある魔女さんの魂を探してなんとかしないと…。
あれ、民家の前で何やってるのかな?
ナ、ナイフ!?
何をしようというの、やめてぇえーっ!!」
村人を殺そうとしている旅人を止めようと叫びました。
オメガの魂の居場所の手がかりを探し、村から離れさせて村を元に戻さないと、鬼だと誤解された人々は殺されてしまうかもしれません。
エリと呼ばれた女は本名…それとも偽名…?
魔女と関係ある悪しき存在というと…。
担当マスターより
▼担当マスター
按条境一
▼マスターコメント
この日早田村編は全2話です。
暗き森の泣き声から封神計画の末までの結果を反映したものです。
今回の舞台は葦原ですが、どの所属学校でもご参加いただけます。
新規ご参加に関わらず一律、ここまでの大まかな話しの流れを知っているとします。
オメガさんの魂が半分抜け出して、新たな闇世界が出来てしまったようですね。
彼女の魂は変貌した村、闇世界の中で彷徨っているようです。
謎の女の目的は、ただ魂を彷徨わせて悪夢を作り出すだけなのでしょうか?
その目的とは…。
1つ目:悪夢を見るように仕掛け、闇世界を作らせて魂を彷徨わせる。
2つ目:訪れた旅人に村人を殺させて、オメガの心の中に闇を広げさせること。
3つ目と4つ目はこれから目的を探っていくと分かるかもしれませんが、2つ目が実行されると3つ目の目的が達成される可能性があります。
もし旅人を殺してしまうと、3つ目が達成されます。
【注意事項】
村の鬼たちは2人のアヤカシの仲間ではありません。
鬼は腕力や狙撃力は普通の農民や見習いの猟師並です。
知性は一般の地球人並ですが大変悪賢く、痛覚がなくかなりうたれ強いです。
小型の鎌やクワなど農家にある道具や、家庭用品などで襲いかかってきたり、高台から狙撃しようと狙ってきます。
村の中は出来たての闇世界なので普通の木造建築の強度です。
この場所は携帯電話などでの通話は出来ませんので、何か別の伝達方法を考えてみるといいかもしれません。
日早田村の闇世界で深手を負ったり死亡状態になっても翌朝、村の外に出ていて無傷で死亡していません。
その場合次回は誰かとGAを組んでいても夕暮れになるまで、まだ闇世界にいるGAのMC・LCが指定の位置にじっとしていられる可能性は低いので、同じ場所から必ずスタート出来るとは限りません。
鬼になった村人を倒しても、実際に存在する村人が死亡したり外傷を負ったりしません。
闇世界へ変わってしまうと乗り物は全てなくなり、村の外へ出られる頃に出入り口の外にあります。
村の外に出られるのは出入り口の1箇所のみで、時が進んでいても外へ出るまでずっと、真っ暗な闇世界のままです。
変貌する前とした後の村の建物などの位置はまったく変わりませんが、内装や外装の雰囲気が変わります。
次回もご参加いただける場合、そのまま村に潜伏することが可能です。
【鎌鼬について】
鎌鼬は人のような姿の時は幼稚園児くらいの少女で、ぎちぎちに捕縛されると風になれません。
中にはいい妖怪もいますが、妖怪たちは基本的にイタズラや悪さが大好きで、彼女は悪さが大好きな部類に入ります。
おおまかなMAPはマスターページに掲載してあります。
▼サンプルアクション
・村人を鬼だと思って退治しようとする旅人を止める。
・闇世界となった村の中で捜索しているMC・LCを悪賢い鬼から守る!
・村の中の闇世界で彷徨っているオメガの魂の手がかりを探す。
・妖怪かまいたちを捕まえて目的を探る。
▼予約受付締切日
(予約枠が残っている為延長されています)
2010年08月24日10:30まで
▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)
2010年08月25日10:30まで
▼アクション締切日(既に締切を迎えました)
2010年08月29日10:30まで
▼リアクション公開予定日(現在公開中です)
2010年09月08日