イルミンスール魔法学校

「波乗り王に、俺はなる！」

　誰かがそんなことを言いました。

　そう、イルミンスールに近いパラミタ内海沿岸には、このところかつてない大波が押し寄せているのです。
サーフィンを楽しもうという人々が集まり、沿岸はこの夏最後の賑わいを見せています。

　しかしこの大波、そうお気楽なものではなかったのです。


　　　◇


「怪鳥ですってぇ？」

「うむ、つい先ほど報告が届いた」

　イルミンスールでは、エリザベート・ワルプルギス（えりざべーと・わるぷるぎす）とアーデルハイト・ワルプルギス（あーでるはいと・わるぷるぎす）が、何やら緊張の面持ちで会話をしていました。

「なんでも、怪鳥の夫婦がパラミタ内海を飛び回っているらしい。
　例の大波は、この怪鳥たちの羽ばたきによって起こされているということじゃ」

「怪鳥はなんで海の上なんかずっと飛んでるですかぁ？　魚でも食べたいんですかねぇ」

「どうやら、移動中に雛が海に落ちてしまったようじゃの」

　アーデルハイトの話によれば、乱気流に飲み込まれた怪鳥の雛が海に墜落し、怪鳥夫婦は雛を探して海上を飛び回っているとのことです。
　風なんか起こしたら余計雛が見つかりにくくなりそうのものですが、怪鳥たちはパニック状態でそこまで頭が回っていないのでしょう。

「怪鳥たちがこっちに来たら、イルミンスールの森が水浸しになってしまいますぅ！
　すぐに生徒たちを向かわせるですぅ！」

　こうして、事態を収束すべく、「怪鳥の雛を探し出し、親のもとに届けよ」との命がエリザベートから皆さんに下ったのです。

再び初めまして、牧村羊です。

イルミンスールにスポットライトが当てられていますが、どの学校の方も参加大歓迎のシナリオです。

・怪鳥の話を聞いて助っ人に来た。
・サーフィンをしに沿岸に遊びに来ていた。

など、イルミンスールに所属していない方が本シナリオに参加しても不自然でない理由はいくらでもあります。


このシナリオでは、怪鳥のもとに向かい大波を収めようとすることも、気ままにサーフィンを楽しむこと可能です。

☆サーフィンを楽しむ方は、

・既に沿岸で遊んでいるので、怪鳥の話など知らない。
・本当は怪鳥の話を知っているけれど、サーフィンをしたいので知らんぷり。

といったスタンスが考えられるでしょう。

※サーフボードなど、サーフィンに使う道具一式は沿岸で借りられます。


☆怪鳥のもとへ向かう方へ。以下の情報は、PCが知っているものとして構いません。

・怪鳥は巨大で、飛んでいる間は近づくだけで吹き飛ばされます。海に落とされてしまうため、海上で接近するのは危険でしょう。
・怪鳥もずっと飛び回っているわけにはいきません。夜間は小島で休みます。雛を探すなら、このときがチャンスでしょう。
・怪鳥の雛は、頭までの高さが２メートルほどです。

※エリザベートは小型ボートを貸し出してくれます。大きさは４〜５人が乗り込める程度です。

それでは、どうぞお楽しみください！

・サーフィンを楽しむ

・雛を探して親に届ける

・雛の手当をする

・怪鳥夫婦を宥める

・雛探しを邪魔する