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シナリオガイド

勝利の旗を得るために、夢見て走れ死の荒野!
シナリオ名:サンドフラッグ! / 担当マスター: 寺岡 志乃

 今回のシナリオはシャンバラ教導団対各校生徒のバトルですが、ちょっとしたルールがありますのでマスターコメントを最後までお読みいただいた上でのご参加をお願いします。



「……たるみすぎだ」

 シャンバラ教導団団長・金 鋭峰(じん・るいふぉん)は苦々しく呟きました。
 その手には、夏休み明けて早々に実施された体力テストの書類が握られています。

「今年の夏は猛暑でしたから。皆、その疲れがまだ抜けきれていないのだと…」

 脇に控えていた李 梅琳(り・めいりん)が、必死の思いで説明を試みようとします。しかし、パシッと書類を手で打つ鋭峰の視線はあまりにも強く、その凍るような眼光から彼の不機嫌さをひしひしと感じ取って、彼女はそれ以上口にすることができませんでした。
 鋭峰は、ずっと不機嫌です。書類を見る前から……いいえ、最後の最後で部屋を離れるという失態を犯し、暗殺を防げなかった夏のあの日から、ずっと心の奥底では不機嫌なのでした。
 その無意識の自責の念が、教導団全体に広がっている気のたるみ、馴れ合い意識によるものが一部関連しているのではないか、という疑念に変わるのは避けられないことだったのでしょう。
 そして事実、抜き打ちのように行われた今回のテスト結果は、決してはかばかしいものとはいえませんでした。

「わが団員は「暑いから実力を発揮できませんでした」そう書くのか? 報告書に」
「い、いえ。それは…」
「言い訳をするな! 常に最上の結果を出せ! 出した結果がこれだというのであれば、彼らは前回テストを行ったときから全く成長がないということだ!」
「は、はいっ!」

 ビリビリと防弾ガラスでさえ震える鋭峰の激に痺れたように、梅琳はビシッと背を正して、全力で気をつけの体勢をとりました。ほんのわずかでもたるんでいるととられたなら、撃ち殺されるとでも思っているように。
 そんな梅琳から目をそらし、鋭峰は何やら手元のパソコンに打ち込み始めました。

「よぉ、何か用か?」

 画面に現れたのは蒼空学園新校長・山葉 涼司(やまは・りょうじ)でした。

「こっちはちょっと取り込み中なんだ。あんまり時間は裂けないから手短かに頼むぜ」
「分かった。
 蒼空の精鋭との合同演習を頼みたい」

 鋭峰は、ざっと現在の状況を話しました。

「ふーん。そりゃそっちとしちゃ穏やかじゃないな。けど、うちの生徒を出して何の得があるんだ? うちはべつに喝を入れる必要も感じてないし、生徒たちだって何も得にならないことで動くやつはそうはいないぜ」

 山葉の言葉ももっともです。

「では優勝者には教導団所有の湯治場に招待するというのはどうだ?」
「最高級宿での1泊2日2食付き、ペアだな」

 相手の譲歩からさらに踏み込んで、しっかり言質を取ろうとするあたり、山葉も抜け目がありません。
 彼も日々、校長らしくなっているということでしょう。

「了解した」

 鋭峰はため息をつき、椅子に背を預けました。
 彼の合図を受けて、早くも梅琳は通達文書を作成し始めます。

「よし。じゃあ演習の内容は?」
「サンドフラッグだ」



 こうして翌日、各校の掲示板にサンドフラッグ演習参加者募集が張り出されたのでした。

担当マスターより

▼担当マスター

寺岡 志乃

▼マスターコメント

 こんにちは、または初めまして、寺岡 志乃といいます。
 10月は体育会のシーズン。何か競技をやりたいなー? と考えました。元ネタは何でしょう?(笑)


 サンドフラッグの競技内容は、以下のようになります。

 場所はシャンバラ教導団と蒼空学園2校の間をとってシャンバラ大荒野で行われること。
 基本的に、教導団対他校の生徒となること。
 数は、今回それほど勝敗に影響しないと思いますので、少々の差でしたらそのままです。もし分けることになった場合は、2校以外の学校の生徒が教導団あるいは蒼空学園に入ることとします。それでもどちらかの学校が多かった場合はそのままの勢力差で頑張ってください。

 サンドフラッグとは、旗取り競争です。
 碁盤の目を想像してください。y軸に9、x軸に9のマス目があり、その中央(5,5)の位置に25メートルの砂山があって、頂上に160センチの旗付き棒が立っています。砂山は砂の噴出孔が旗付き棒を取り囲むようにして設置されており、砂が循環しています。
 この旗を取る競技です。マスターページに簡単な図を載せておきます。よかったら参考にしてください。

 教導団が攻めるとき、他の生徒は罠を設置することができます。他校の生徒が攻めるとき、教導団が罠を設置します。碁盤の目から1マス選び、そこに何がしかの罠を仕掛けてください。
   例 (3,1)に深さ2メートルの落とし穴。
 ただし、これはあくまで競技、演習ですので、穴底にとがった竹を設置とか、飛べないと死に直結するような罠はNGです。「落とし穴に痺れ薬を溶かした水を30センチほど入れておきます」これはOKです。
 そこに進むと決めた以上、どんなにミエミエの罠でも相手は必ずひっかかります。隠し罠である必要はありません。
 罠はMCで1つ、LCで1つ、別々の位置に設置できます。参加者は全員、救護班になる者も設置できます。もしも重なって設置された場合、そこは重なった回数分、罠が作用するマス目とします。(罠は通常、1度作用すると終わります)


 攻めるときについてですが、バーストダッシュ等宙を浮くスキル、あるいは小型飛空艇等空を飛ぶアイテムは使用不可です。これは体力を鍛えるための演習ですから、走るか歩くか匍匐前進するかしてください。旗にたどりつくまでの進路も、マス目で決めてください。
   例 (2,9)前からスタートし(2,5)まで直進、(3,4)へななめに進み、(4,4)から砂山に登る
 もっと複雑に行動してもOKです。旗の周りは罠が張り巡らされる可能性が高いですから、なるべく他人がかかったあとで通る方がいいという作戦もあります。
 全員が一斉にスタートし、走る速度だと1回1マス、歩く速度だと2回で1マス、匍匐前進だと3回で1マス移動します。
 罠に1度かかると回復に1回休みとなり、無事抜け出せたとしても体力を40消耗します。ヒールをかけると20回復します。痺れ薬等薬物系罠にはリカバリを必要とします。なければ毒の種類によって、そこで終了かあるいは動くたびに体力を40消耗していきます。小爆発やバネ等で飛ばされた場合は真上に飛んだこととして、同じ場所から動きます。

 LCはMCと同一行動をするか、外野での応援・救護班となります。同一行動をとる場合、罠にはMCが優先的にかかります。LCが優先的にかかりたい場合はその旨をアクションに記載しておいてください。2つ以上ある罠にかかった場合は別々に1つずつかかります。抜け出せない罠にかかった場合は、次に通りかかる者に助けてもらうか、その場で終了です。

 砂山に無事たどり着いたら創意工夫を凝らして流れる砂山を登って旗を手に入れてください。ちなみに砂山は流砂と同じです。そのまま登ろうとすると飲み込まれてしまいます。

 繰り返しますが、アクションには、罠の設置場所とどんな内容の罠か、スタートして砂山までたどり着く道筋を(x,y)で書いてください。罠は、記載がなかった場合、2メートルの落とし穴になります。

 旗を取った者2名のうち、より早く手に入れた方が優勝者となります。
 優勝された方には【2校対抗サンドフラッグ覇者】の称号と、教導団が所有している湯治場にペアでご招待させていただきます。

 皆さま、ふるってサンドフラッグにご参加ください。

▼サンプルアクション

・サンドフラッグに参加する

・外野で応援する

・救護班として待機する

▼予約受付締切日 (予約枠が残っている為延長されています)

2010年10月04日10:30まで

▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました)

2010年10月05日10:30まで

▼アクション締切日(既に締切を迎えました)

2010年10月09日10:30まで

▼リアクション公開予定日(現在公開中です)

2010年10月27日


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