イルミンスール魔法学校

　新年を迎えて一月。皆様いかがお過ごしでしょうか。
　友人同士、親族同士、あるいは恋人同士で新年会や初詣などがあったことでしょう。
　もちろん、パラミタでもありました。同業の冒険者たちで集まって夜通し飲み会をしたり、学校では教師たちが寄り合って、今年は去年はと会話に花が咲きます。

　……しかし。

　年末年始お仕事で忙しかった人々が一月遅れで開いた宴会で、悲劇が訪れます。
　葦原明倫館で開かれた宴会、主催者は総奉行ハイナ・ウィルソン（はいな・うぃるそん）。
　参加者には蒼空学園校長馬場　正子（ばんば・しょうこ）、シャンバラ教導団長金　鋭峰（じん・るいふぉん）が参加しています。
　大変なことに、この宴会に焼酎、チューハイ、ビールに交じって、アルコール度数７０パーセント前後のウォッカが大量に並びました。参加者はそのことに気が付かず、二十歳以上のすべての人々に高濃度アルコールの酒が入りました。
　結果、べろんべろんに酔っ払った参加者が大暴れ。裸になって踊ったり、他人に裸を強要したり、酒を持ってこいと喚いたり、自分はダメだと泣き出したりと、収拾がつかなくなってきました。
　酔って眠るタイプの人たちは放っておいてもいいとして、酔って暴れるタイプの人たちによって幹事やその他フツーの人たちが襲われてヒドイ目に合っています。

　これは、数ある冒険譚や伝説の影に隠れる、とても表で語れるものではない物語の一つです。力づくでも理詰めでも結構ですので、バカバカしく盛り上がってしまった宴会を鎮めてください。

　救出メインのイベントです。
　救出対象は学園に所属する女子生徒（十代半ばくらい）や教員、正気を保っている宴会参加者で、学園のあちこちに隠れています。
　学園内にはたちの悪い酔っ払いが徘徊しており、出会った人間に無茶ぶりしたり、喧嘩を売って来たり、泣き言を聞かせようとしてきます。
　基本的には図体の良い建設作業員や警備員、商人たちが酔っ払っていますので、腕っぷしだけは強いです。正気ではないためスキルは一切使ってきません。べろべろのため攻撃を回避する行動は一切取りません。よほどのインパクトがなければ記憶もほとんど残らないでしょう。それくらい酔っ払っています。

　ＮＰＣの今回の基本行動パターン

　・ハイナの場合　　　酒には弱くないタイプですが、ウォッカと知らずにグラス一杯を一気飲みしたため、べろんべろんです。正気ではありません。ひたすら酒を飲ませて潰そうとしてきます。断ろうとすると一気に不機嫌になり、明らかな敵意を持って絡んできます。注意しましょう。
　・馬場正子の場合　　普段は節度をもってお酒を嗜むタイプですが、今回ウォッカに気が付かず、普段の何倍ものアルコールが一気に入ったため、珍しくべろんべろんです。もちろん正気ではありません。手当たり次第に勝負を仕掛けるため、彼女の周りは死屍累々。そして部屋の中央にいつのまにかリングまで作りました。彼女の視界に入ったら最後、勝負がつくまで戦いを挑まれます。注意しましょう。
　・金鋭峰の場合　　　ハイナの被害者です。大暴れするハイナ他酔っ払いどもをなだめに入ったところ、ハイナによって見事に酔い潰されました。意識は朦朧としているため、立ち上がることもできません。このままでは酔っ払ったバカどもに裸に剥かれたり、イタズラされたりするでしょう。彼の記憶に不名誉な思い出を刻む前に安全を確保して差し上げましょう。

　酔っ払いたちに多額の弁償金の請求書が叩き付けられるのは明白ですが、このままさらに大きく膨らむ前に、学園間戦争が勃発する前に、女子生徒たちに変なトラウマが残る前に、おかしくなった宴会を鎮めましょう。

・武器で酔っ払いを攻撃。

・薬を用意して、校長先生を正気に戻す。

・各部屋を回って救出活動