汚染されし工房 リアクション公開中! |
シナリオガイド探索せよ、イコン製造プラント! “ナラカ化”の真相とは!?
シナリオ名:汚染されし工房 / 担当マスター:
桂木京介
カッ、と眩いものが空をかすめました。 ■■■ シャンバラ教導団、団長執務室。 壁一面を占める巨大モニターを凝視しながら、金鋭峰(じん・るいふぉん)団長は顔をしかめました。 「なんだ、この光景は……」 鋭峰は手を振って侍女に操作を指示、モニターに投影されている空撮映像の拡大と縮小を繰り返させます。 しかしいずれも無意味な結果に終わりました。どの地点を映そうが同じことです。 空撮されたプラントは闇に包まれていたのです。 「東シャンバラの説明によると“ナラカ化”したそうだ」 団長のパートナーでもある羅英照が、こともなげに述べました。 「ナラカ化、だと……」 動揺を隠せぬ自身の未熟さを感じながらも、鋭鋒はオウム返しせざるを得ません。 彼が動揺したのも致し方ないことでしょう、ナラカはパラミタ人にとって、『地獄』とほぼ同義となる暗黒の世界です。そこは地球上の生物の死した魂が堕ちゆく場所であり、浮遊大陸と雲海の遥か下に広がると考えられていました。そのようなものが大陸の上に現出したのです、驚かないほうがどうかしています。 そんな鋭鋒の様子に英照は何を思うのでしょうか。その落ち着いた口調からは何も読み取れません。 「東シャンバラのイコン量産は、ゴーストイコンの元となった古代のイコンの改修によって作られている。そのことは知っているな?」 鋭鋒が頷くのを見て、英照はモニターに視線を向けて続けました。 「だが、このプラントでは……ゴーストイコンを“洗浄”することで量産しようとしたらしい」 鋭鋒にも話が読めてきたようです。その目より畏れは消え失せ、口元には鋭利な刃物のような笑みが浮かびました。東シャンバラに対し、自らの立場が圧倒的に上であることを悟ったのです。 「自分たちにとって致命的なミスともいえる情報を簡単に流してくるとはな。 ……それほど大きな問題という事か」 鋭鋒はわずかに右目を細めます。 「この空間は徐々に広がっているらしい。そのため連中は、教導団がナラカ潜行も視野に入れて開発していたパワードスーツの力を借りたいと言ってきた。そもそも己らのミスであろうに、こちらの最新設備を使わせろとは虫のいい話ではあるな」 どう思う? と問う英照に対し、返す言葉を既に鋭鋒は決めていました。 「されど我らにとって損な話ではない。力を貸して恩を売っておくとしよう。代王陛下も反対はするまい」 「いい決断だ、ジン。これは国家体制がどうであれ、教導団がシャンバラの守護者であることを示せるチャンスだ。 ナラカ化した空間の中心部に、ナラカとこのプラントをつなぐ“何か”が存在することが推測される。それを破壊し、中で生き残った人々を救出するのが任務となるだろうな」 ここで一言、思い出したように英照は言い添えます。 「ナラカ化したプラントには、視察に来ていたマヌエル枢機卿もいるそうだ」 瞬時、鋭鋒の片眉がかすかに持ち上がりました。 「……契約者初の枢機卿か」 マヌエル枢機卿は英霊ロンギヌスをパートナーとした“現代の聖人”と言われる宗教界の重鎮です。その一方で、契約者にも関わらず反シャンバラ発言を繰り返し、鏖殺寺院との関わりも噂されているといういわくつきの人物でもあります。 「厄介な御仁まで抱え込んでしまったようだな……だが、面白い。毒を食らわば皿までという」 この発言をもって、鋭鋒は検討を終えました。即座に行動に移ります。 すなわち、教導団はその団員、及びパワードスーツの扱いに長けた志願者を集め、プラント攻略に乗り出したのです。 ■■■ その頃、プラント内では二人の人物が会話を交わしていました。 「旦那ぁ、刺させて下せえ。このままじゃ、ワシらどうせ死にますぜ。その前に刺せて下せえよ」 「まだ死ぬとは限らんよ、ロンギヌス。……このナラカとかいう地獄、もう少し楽しもうじゃないか」 担当マスターより▼担当マスター ▼マスターコメント
このシナリオは『戦乱の絆 第2回』に連動するペリフェラルシナリオです。 ▼サンプルアクション ・上層部で人を救出する ・下層部で空間の中心部を破壊 ▼予約受付締切日 (既に締切を迎えました) 2010年11月09日10:30まで ▼参加者募集締切日(既に締切を迎えました) 2010年11月10日10:30まで ▼アクション締切日(既に締切を迎えました) 2010年11月14日10:30まで ▼リアクション公開予定日(現在公開中です) 2010年12月01日 |
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